秋刀魚を食べる試み
ご挨拶
皆さんこんにちは。
天高く馬肥ゆる秋を満喫している藤助です
さて、つい先日格安の豚ロースで我を失ったばかりだというのに、今回は更に藤助を狂わす食材が満を持して登場してしまった。
そう、この時期の激ウマ食材といえば…
1年ぶりに、ようやっとお目通り叶いましたな…!
卵だけ買いに寄ったつもりのスーパーで、なんと1匹150円!
近年は不漁の影響もあり1匹200円・300円代の物もざらにあるが、それに比べたら安いものだ
…失った物ばかりを数えると幸せは遠のく。
皆までは言わぬ。
今、この値段で秋刀魚が手に入る喜びを噛み締めようではないか。
それでは、秋刀魚をメインディッシュに据えた本日の献立はこちら。
【秋刀魚定食】
秋刀魚の塩焼き
・秋刀魚 4匹
・塩 適量
・大根 1/2本分
・すだち 好きなだけ
サツマイモとしめじの味噌汁
・サツマイモ 小2本
・しめじ 1株
・油揚げ 2枚
・味噌 大さじ2/3
・本だし 大さじ1/2
・お湯 混ぜた時に具が軽く泳ぐ位
炊きたてごはん
・米 1合
・水 適量
※すだちが無ければお好みでライムやレモン(あれば皮が青い物)でももちろん可。
藤助家には柑橘類が無いので香りを妄想しながらいただく事にする。ぴえん
調理開始
手始めに汁物から作っていく。
芋類は芯温70〜75℃でじっくり加熱調理すると甘くなると言うが、今回は味噌汁の具なので糖度を追求する必要は無く、熱湯から茹で始めても良いと思う
弱火でコトコトサツマイモに火を入れている間に大根をおろしていく
子供の頃、実家の料理屋のお手伝いの一環で、指ごと摩りおろしそうになりながらやった記憶が蘇る
…そのせいで今でも苦手意識があるのだが、秋刀魚の塩焼きに大根おろしは絶対に絶対に欲しいので、勢いに任せてやってやるぞ!
行くぜ!!!
見たか!大人になった僕の力を!!!
後は冷蔵庫で冷やしてやる…ヒヒヒ…ちょっと辛いから空気に晒して辛味成分を揮発させてやるぜ…
一番の大勝負が終わったので、もう気楽なものだ
何だか無駄に疲れた気もするけども。
さて、ようやくだが、メインディッシュの調理へ取りかかろう
そうそう、秋刀魚を選ぶ時は、頭の後ろから背中にかけて盛り上がっている奴がいいらしいですね
全体的にまるっとしていてクチバシが黄色く、目がキラキラしていて腹が破れていないのがベストなんだが…
正直鮮度はあんまり良くないんだが、食べたくて買ってきたのにつべこべ言っても秋刀魚君達に失礼である。
しっかり温めた魚グリルで、美味しく焼かれてきていただこう
しめじと油揚げは最初に熱湯をかけた時点でほぼ火が通っているので、サツマイモさえほっくり煮えていればオッケーだ
炊飯器の音が鳴り響き、ジュウ、と秋刀魚の脂のいい匂いが部屋に充満していく。
さぁ、ご対面だ
…あのね、聞いてほしい。
焼き始めてから、僕は一切手を触れて無いのね。
…勝手に爆ぜて丸裸になる奴があるかぁ!!
まぁ、しょうが無い…秋刀魚は悪くないからね…
グギギ…と下唇を噛みながらひっくり返し、もう4分、計8分焼いて、盛り付けだ!
途中、予想を上回るトラブルがあったが、なんとか無事に出来上がった。
では、いただこう!
実食
ほぐほぐと秋刀魚を大きくとり、大根おろしにチョロリとお醤油、炊き立ての白いごはんに乗せて
…あぁ…
こんなんもうエクスカリバー以外口から出てきませんわ!!!!
噛むたびにじゅ、と秋刀魚の出汁と脂が口いっぱいに広がり、大根おろしの少しピリっとした爽快感と魚の芳ばしさとをより際立たせる醤油の旨味、ハラワタの苦みを優しく受け止める米…
たまらん、ほんとうにたまらん。
夢中で一匹平らげ、自然に汁物に手が伸びる
一口すする。じんわりと染みる。
ほう、とようやく息をついた。
うむ、具もいただこう
汁物、秋刀魚、米、大根おろし、汁物、秋刀魚…
この組み合わせ考えた人、ありがとう。
本当に止まらないよ。
そしてここでもう一つのお楽しみ。
秋刀魚の心臓である
秋刀魚といえばハラワタであるが、ここだけは異彩を放っていると個人的に思っている。
これ単体では苦みは無く食感も独特なので、ハラワタの中でのヒーリングスポット的な立ち位置かも知れない
…いつの間にかこんな事を考える余裕が出てくる位、満足満腹になっていた。
1年待ち焦がれていた秋の味覚にありつけてQOL爆上がりである。
すごく美味しかったけど、いつか七輪で焼いたのも食べてみたいなぁ
皆さんも、もう秋刀魚食べましたか?
食欲の秋を一緒に楽しみましょうね!
それではよい野食材ライフを!