たまには私語りの
たまには私語りのエッセイもどきです。掃除機が駄目になった。脳裏の母がダメ出しする。箒で掃いて雑巾掛けせんかい。丸いのやらT字型やら数台買ったがバッテリーがすぐに死ぬ。やっぱりコードリールやね。だが引っ張り出してきた古いタイプの掃除機はスイッチを入れてもウンともスンとも。私は気づいた。プラグ周辺で断線しているな、どれ? コードをグリグリ。その瞬間火花が散った。コードに穴があいている。数日間鬱になる。電気なめんなよ、と言われた気がした。数日後私はホムセンでプラグを買いそのまた数日後ノロノロと付け替えた。掃除機はどうにか動くようになった。あとは、掃除をするための気合いを持続させるだけのことだった。やれ昔は水洗いしたりバシっと叩けば蘇生したというが。ふりかえればよみがえる家電であった。
343文字