迷鑑定バディハイキング
そら行くぞみちのく二人旅ゆけば
細子と道子の迷コンビは俳句の会会員である。だが二人には細道ハイキングとは別の目的があった。それはともかく冬のJR東日本をうまく利用すればお得な料金で新幹線乗り放題・温泉と冬の味覚三昧だ。朝食食べ放題も復活した(明会計派手バイキング)。
そのとき車内の電光掲示板に「盛岡駅停電」の文字が流れた。そうだ仙台で降りよう。
一緒に下車した男が菅田将暉似だ。それを見て思い出した。頼朝様に首のDNA鑑定を頼まれていたのだ前々世で。その前に松島にも行かないと。前世は芭蕉だったんだから。電車とバスを乗り継いで平泉に到着。九郎判官終焉、それとも北上して大陸に渡ったのだろうか。とにかく適当な口実で誘い出してしまえば勝ち。
「ねえ細子、勧進帳の武蔵坊役譲って」
「いやよ」
取っ組み合う二人。
二人は小劇団の役者なのだ。
その勢いで現代まで続いていた平泉幕府の名官邸はつぶれ芭泥杯キング830年の歴史は幕を下ろした。
410文字
二人は日本史ミステリーの脚本を舞台化するために全国各地を旅しています。前世とは前回の作品ですが、本当に前世かも知れません?
たらはかに様の裏お題に参加しています。