秘密警察を宣伝してみる ②-2

　宣伝なしで話題のアニメ映画を見てきた。まず驚いたのは料金の値上がりだ。そして相変わらず良くわからない。異世界の造形の既視感だとか、些細なツッコミは置いておくとしてもだ。作り手が男だからなのか幼女や母性嗜好なのは仕方がないとはいえこういうのがわが国を代表するサブカルですよとなると正直面映ゆいものがある。
　とはいえ自分なりに理解できるところもあった。母が義母に変わるのは戦争を境に後から生まれた世代が腹違いの兄弟になってしまうことのメタファーだ。現にうちの父さんは、弟のことばかり気にかけているではないか※①ボクがどんな夏の宿題を抱えているかなど知る由もない。戦前に書かれた物語のうち教科書に載るモノ、消されるモノ、復活するモノ。『羅生門』の如く乱れた時代だ。そうだ、宿題のボクの書く物語は『隠密検非違使かわら版』にしよう。着物を奪われた老婆こそ検非違使だった。ラスト一行、怖いよね？　教科書に載せるのは広報そのものだ。

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　ボクには、そしてボクたちには母さんが残してくれた昭和12年の物語がある。

※②に繋げてみました。

たらはかに様のお題に参加しています。