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bantya_teitoku
宝くじ魔法学校 ラノベ編
「いらっしゃいませ。バラ一組でございますね三千円になります。ありがとうございました当たりますように」
笑顔でくじを渡しお金を受け取る。週に3日箱の中でこれを繰り返す。当選番号の確認に訪れる人もいる。自立できる収入ではない。くじは買うものでなく売るものだ。
「おはようございます。トイレ掃除開始いたします」「構内異状なし」
残りの2日は学校法人魔法学園に行き事務や雑用をしている。学校は学んだり教えたりする人だけで成り立っているわけではない。これら二か所で過ごす以外は自由時間だった。
「ただいま」
「おかえりなさいませ」
執事とメイドが出迎える。
「本日のお夕飯はお嬢様のお好きな河豚鍋ですよ。奥様はお友達と歌舞伎座にお出かけで遅くなるそうです」
「パパは?」
「本宅です」
養子は大変。賞金でママとあたしを囲っている。バラ一組買った人イケメンだったな。本家の兄貴と同じ制服? あたしはくじは買わずフェミニストの怒りを買う服に着替える。
410文字
たらはかに様のお題に参加しています。