「ショートショート王様」番外編

100字あまりオーバーしました💦

「オ・ウサマ・タン・ペン容疑者が寸借詐欺の疑いで逮捕されました。足りない（short）、少しの間（short）借して、といっては返さない詐欺を繰り返していました」
これアイツじゃん。詐欺？　そんなバカな！　
ノートや教科書や鉛筆や消しゴムや体操着や体育館靴や小銭を
「ちょっと貸してね！」
と頼まれ
「いいよ！」
と気軽に貸したけどそのうち返してくれはずだ。信じてる。親友じゃん。まってろ助けてやる。ボクは留置所に走った。
彼は上目遣いでボクを見る。
「オヤジさんに頼んでくれよ」
それだ、その手があったよ！　パパはお金を持っている。保釈金頼んでみる！　金庫の鍵の在り処も知ってる！

　パパはショートショート帝王。寸借なんてケチくさい。しのぎのみかじめ料忘れないでね！

🤔😐😑

彼は泣いていた。

バカヤロウ、お前があんまり言いなりだから、オレはこんなロクデナシになっちまったんだ。昔の借りは返す。

泣かないでよ、そうだ、覚えてる？　修学旅行のとき！　みんなで夜ふかししたろ？　他のやつらは怪談百話、ボクらは王様ゲームをしたろ、いきなり先生が叫んだのとキミの番が来たのが同時だった。
「消灯消灯！」「王様！」

ボクらは今もローソクの消えた闇のなか。

506文字

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