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アナログ巌流島 ④

 注文した書店員推薦の書「アナログ巌流島」が届いた。ワクワク包みを開くと、あれおかしいなあ。『厳流島』? 何だこれ。
ばかねえ、おかしなサイトからポチるからよ。だが彼女宛の本を見たら『敢流島』だった。おい、やっぱ変じゃね? 
うちに来たのはコレです。と後輩が『取流島』を示す。『耳流島』もあった。どんどん画数が減ってるじゃん。わかったぞ。そっちがその気なら『一流島』とかいうプレミア品を狙ってやる。
 あらためて「アナログ巌流島」の紹介文に目をやると、
「何が来るかはお楽しみ!」
とあるではないか。よもや武蔵の二刀流巌断つ剣で切り落とされて巌の字がコマ切れになったとかぬかしたら許さんぞ? 
 そのころトレンド入りしていたのは「巌窟王」(類似アナログ品)にご注意! というワードだ。巌とは岩である。東海道四谷怪談「お岩」も元は「お巌」だったというのだが?
 少しでも岩感を感じたら迷わず相談してください、アナログ詐欺に御用心!

410文字

アナログとは何でしょうか。我々は常に過去を「古い」と切り捨てていますが。


たらはかに様のお題に参加しています。

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