2次会デミグラスソース 宝くじ魔法学校編
「犯人がわかりました。自供が取れたのです」ま、待ってくれ。謎はすべて解けたんだ。探偵のパイプから虚しく灰がこぼれグレンチェックのコートを汚した。
その男はキッチンで倒れていた。側の白いクロスに茶色い文字で書かれた言葉は
『宝くじ魔法学校』。
何だこれは。(今ごろ?)
「ふふふ。初歩的な暗号だよ。
『た』から9時の方向。なはまやらわ、だ。
名は『ま』やら『わ』。『ま』方が使う。
つまり実行犯は『わ』で『ま』が指示を出した、と」
捕まった真犯人は『わ』ではなかった。彼の名は『宝』だった。
「ぼくはいつも宝くんと呼ばれていました。ソースの仕込みを間違えてシェフに怒られたのです。思わず殴ったらシェフはクロスに『宝くん』と書こうとして『宝く』でこと切れたのです。ぼくは偽装のために残り『じ魔法学校』を書き足しました」
「そうだろうな。『宝く』以外はウスターソースだったからな」
刑事がうなずいた。
ううう、最初の二字かい⁉︎
401文字
このポンコツ探偵は今週一作目の家出少年です。
たらはかに様のお題に参加しています。
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