モンブラン失言 ① 渋皮編

「おやぶーん、大変だ！」
どうした。本国で戦争でもおきたのか？　今年の干支に合わせてボシン戦争か？　それともわしの顔が紙幣にでもなったのか？　（これは失言か）
「それどころじゃねえんです、大変なことになりやした、あの薩摩藩が単独でこの巴里万国博覧会に出展しやがるなどととぬかしやがったそうで。わしら幕府を差し置いて！　ど厚かましいにも程がある。それというのも東の渋沢西の五代などと一部で言われめいるアイツが暗躍してフランス人モンブラン伯爵なる人物と結託して世界に薩摩藩有りとアピールするつもりなのです！」
「五代だと？　夭折したぶんイケメン肖像で売り込む気だな？　いやそれより外様大名の分際で国際社会で知的レベルならぬ知名度を売り込もうとは。奥方だって何割か仏蘭西人だろうが？　（これも失言だ。そういうわしだって、何割かは仏蘭西人？）」
　そしてモンブランもまた、半分フランス半分イタリアなのであった。
（一部kaze様のパクリ）

410文字

たらはかに様のお題に参加しています。