私の日 ①

　私の日に焼けた顔を見て彼女は暑い中ご苦労様と冷えたビールを差し出した。
うっ、うん。ありがとう。（外回りの途中で球場の外野席で元カノとイチャつきながら何杯も紙コップをあおったけどやっぱりここでの塩の効いた枝豆ツマミにジョッキは定番だからな）彼女は首をかしげ口をとがらせた。
私の日曜日はクールビズとはいえひんやりとした店内でいつものように電話番よ。日に灼けてる暇もないわ。
おや？　何だかトゲのある言い方じゃないか、と思ったら録画してあった試合にばっちりと外野席が映り込んでいたせいだ。
せっかく気合い入れてオシャレして部屋も磨いてあなたの好物をたくさん用意していたのに。だって今日はあなたの日だったから。

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