噛ませ犬ごはん　騙せ林檎パン編

「大人気！　飯の食える噛ませ犬が大変お求めやすくなりました。今ならお値段はそのまま騙せ林檎パンもおつけします」
そんな意味不明な広告を目にした。手に入れると人生が好転するらしい。早速注文した。噛ませ犬に林檎パンを装着してお散歩だ。すると道行く犬たちが吠えながら林檎パンをかじりに駆け寄ってきた。
「おい、食うなよ」
飼い主が林檎パン20個分の慰謝料を払ってくれた。なるほどこれは飯のタネだ。
　見ていた友人が犬を貸してくれと言う。たたまないベビーカーに犬と林檎パンをのせ通勤時間帯の電車に挑む。案の定、乗客に噛みつかれた。
「非常識だ。犬にマスクをさせろ」

友人はその様子を撮影して記事を書いた。
「これのどこが面白いんだ？」
「人が犬を噛めばニュースになると言うだろ？　」
やがて誰も噛みつかなくなり自ら犬を噛んだがそれは犬型に焼いた林檎パンであった。

　彼はジャーナリスト志望だったが、ごはんへの道はまだ花開かないらしい。

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発信する　→  注目を浴びる　→  ごはんに結びつく　と難易度を上げていく途中で違う方に流れていったり、ごはんが変質するのは避けたいものです😓

たらはかに様のお題と裏お題に参加しています。