ヘルプ商店街 ④
「ここに来れば何でもスケなものが手に入るときいてわざわざ出向いて来たのだが」
とボサボサ髪をかきむしりつつ問いかける男。「世の中にはいくつかの『助』がある。自助、自助、自助、それに自助だ。天は自ら助くる者を助くと言うだろう」
猿のように身軽な男が一軒の店舗の2階から飛び降りてきた。さすが助けの百貨店ならぬ助けの商店街だ。
「何をお探しかな? いつもみたいなスケープゴート連続殺人事件ならお断りだよ」
コイツは佐助か、はたまた猿の助か?
「実は、私にも優秀すぎない助手がいたらなあと探しにきたのだよ」
男はガッテン承知の助と飛んでゆく、いや正確にはスケボーを飛ばしていく。
そこに通りかかった透けたシャツの女についスケベ心が起こり、
「もしそこの娘さんや、援助はいらんかね?」
と声をかけてしまった。
しかし彼女こそサスケの連れてきた内助の助手だったとは。遅かりし由良之助、ならぬ乞う助であった。
実在のあるいは架空の人物と無関係です。
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たらはかに様のお題に参加しています。