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生き写しバトル 擬似道編

「ものまね対決ショー? いいですね」
「もはやオリジナルを知らない世代がどんどん増えていますから、芸が実物に似ているのかいないのかさえわかりませんよ。仕込まれた聴衆のどよめきから判断してきっとソックリに違いないのだろうな、知らんけど。と疎外感を感じつつ慌ててすごいなあ! と調子を合わせなければなりませんね」
「視聴者にもあらかじめ先代の映像を見せておくのですよ」
「そこが問題なのです。過去の親や祖父母の姿があまり残っていない、あるいは残っていても全然似ていないケースが少なくありません」
「本人にメイクをして先祖の演技をさせましょう。動画をアナログで作成します」
「手が込んでいますね」
「そこはまあ、ショーですから」

 そのころ一人の男が病院のベッドに横たわる祖父に話しかけていた。
「じいちゃん、頼む、死なないでくれよ。明日質問に立つんだから」
傍にメイクさんも控えていた。隣の病室には対立する党の議員が入院していてその孫もいた。

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たらはかに様のお題に参加しています。

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