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Photo by
ototsumugi
だんだん高くなるドライブ チップ編
狭くはない道いっぱいに通行人や獣の引く車やバイクやオート三輪やリヤカーや一般車や大型車が立ち往生して互いにプープーと自己主張し合う隙間を縫って暗躍する物乞いと花売りとヒッチハイカー。高速に乗ればさすがにそんなことはないはずだ。確かに車の量は減った
「サービスエリアはあるの?」
「あるけど」
路肩に車を停めて壁に向かって立つ人々がチラホラ。女性は見当たらない。
ひと息入れに停まったが、目当ての場所には長蛇の列ができていた。なんだ女子いるんじゃん。最後尾に着こうとすると老婆と目が合う。
「ハロー」
身振り手振りで金出せ&奥へ来いと促される。そこはガラガラの個室ゾーンだった。仕方なく単位のわからない地味な貨幣を一枚渡した。すると老婆はニヤリと笑い行列に並び直して次のカモを待つのだった。
「えっ金渡したの?」
何だかんだでドライブは終わった。あんな思いをするためにファーストクラスなんか乗らなくて本当に良かったよと知人談。
408文字
ドライバーさんにもチップを渡したら
「だんだん」
たらはかに様のお題に参加しています。