ほんの一部スイカ ②
スイカ畑のスイカがほんの一部持ち去られている。犯人は、いつもその近くで伝統的に夏合宿をしている某大学の学生らで、合宿とはただの表向きの理由で飲み会とそこから発生しがちなパワハラとセクハラが目的などというあからさまな物でもなく、こんなマネは若いうちだけさといった軽はずみな動機であった。自然な流れで女子学生が包丁を手に取り切り分けるのだが中心部分が均等に行き渡るカット法ではなくよくある半月かぶりつきカットにして端っこを自分が取るといういい人ぶり作戦に出たために切ろうともしない一部の女子が眉を顰めあんたはスイカスト再構築をしていると詰る。
農家のオヤジが現れた。半月にかぶりついた男子がクソ監視カメラかよと舌打ちすると、惜しいね今どきは全てのスイカが顔認証されているのさ、敵はほんのいちぶにあり、スイカ(騅行かん)! と用意していた台詞を披露も
ええい討ち取れえ!
オヤジ畑でよく年の作物に、までが例年の流れなのだった。
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たらはかに様のお題に参加しています。
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