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そんな記憶、まだ残っていたんだね。
「記憶」ってほんとうに不思議だなあ、と思う。
奥さんはアニメが好きなので、わが家は「dアニメ」という動画配信サービスに加入している。
つい先日、その新着動画に「まじかる☆タルるートくん」が追加された。
それはもう懐かしくて懐かしくて「むかし、コミックス持ってたよ」とわたしが言うと、「わたしも!」と奥さんもよく読んでいたらしい。
晩ご飯を食べたあとに、さっそく何話か再生した。
次々に登場する懐かしいキャラクターたちを見つけてはキャアキャア騒いだね。
でもアニメ自体はもう30年も前の作品なので、テンポや作画も当時のままですぐに飽きてしまい、次第に一時停止をして、ふたりで歯みがきをしたあとは寝てしまった。
布団のなかで、ふとはじめてこの作品を読んだ記憶がよみがえる。
それは、病院だった。
小学校に入るか入らないかのころ、わたしは車にはねられて左足を骨折し、1ヶ月も入院していた。
そのとき、事故相手の方が毎週お見舞いに来てくれて、そのたびに「週刊少年ジャンプ」を買ってきてくれたのだ。(ちなみに事故ったのはわたしが自転車で飛び出したから)。
たしかそれが人生で初めてジャンプを読んだ瞬間だった。
なにせ、当時のジャンプは黄金期。
毎週、その方がジャンプを持ってきてくれることが楽しみで楽しみで仕方がなかった。
そして1ヶ月経ち、退院の日。
ようやく家に帰れるぞー、とテンション高めのはずなのに、なんだかおなかが痛い。トイレに行っても、まったく治らず。
「いたい、いたい」と訴えつづける姿を見て、母親が医者に相談。
なんと、盲腸炎になっていた。
そのまま手術室へ。
そこからさらに1~2週間くらい入院したなあ。
再び、ジャンプを楽しみに生きる日々(ただし自費)。
そして、ようやく迎えた2度目の退院日。
朝から健康だった。そりゃそうだ。
しかし、今度は母親の顔色が悪い。
「おなかがいたい…」
うそのような本当の話だが、母親が医者に診てもらうと、盲腸炎だった。
そのまま手術へ。
なんとさらに1~2週間、今度は母親が同じ病室に入院することになった。
偶然ってすごいよねえ。
そして、タルるートくんを観ただけで、30年以上も前の記憶を思い出すなんて「記憶」ってやつもほんと、不思議だよね。
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