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「シンプル・イズ・ベスト」って最近聞かないなあ。

目的に特化されたがゆえ、シンプルに至った姿は美しい。

最近、テレビでよく芸人の千鳥さんを見かける。初めてみたのは10年以上も前のM-1グランプリだったけど、いまは2人とも腕をあげていて、ほんとうにおもしろい。
おもしろいの他にも、大悟さんを見ていると「酒・たばこ・ギャンブル・仕事」というシンプルな日常が連想できる。流行や女性に媚びない野性的な男の機能美を、極限まで磨きあげているというか、ある種のミニマリストのような魅力がある。

ご本人は不本意かもしれないが、乱れた生活のように見えて「THE・昭和の男」に特化したあの生き方には美しさが共存していると思う。

ときにシンプルと機能美って、とても関係性が深いよね。

たとえば、日本刀だってそう。
「切る」というシンプルな目的の日本刀はそれだけで人を惹きつける魅力がある。でもその中でも、武将が持つような「柄(え)」や「鍔(つば)」に装飾が施された刀もいいけど、ルパンの五右エ門が持っているような「白鞘(しろさや)」に納められた刀も、ちょっとかっこよくないですか?

白鞘ってそもそもは刀身を傷めないよう、保管用の鞘らしいんです。
でも、余計なものをすべて排除し尽くしたうえで「切る」という目的の達成を果たしている姿は、やっぱり美しいと思ってしまうのでしょうね。

無地でまっしろなお皿にオシャレを感じたり、正拳突きをきわめた空手家が最強だったり、「好き」ということばが何よりもうれしかったり、世の中には目的に特化した美しさ「シンプル・イズ・ベスト」がたくさん溢れていますね。

でも、シンプルじゃないモノがあるから、シンプルが美しく見えるという前提も忘れてはいませんからね。

それにしても、この「シンプル・イズ・ベスト」ということば。
令和で聞く??
なーんか、昭和っぽくないですか。そう思うのはわたしだけ?




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