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犯罪経歴証明書の発行方法とアポスティーユ|長期滞在者向け

デジタルノマドビザに限らず、各国のビザの申請に「犯罪経歴証明書」の提出を求められることがあります。

犯罪経歴証明書とは、無犯罪証明書とも呼ばれ、これまでの犯罪歴(前歴)を記したもので、日本では警察本部で入手することが可能です。
(海外在住者の場合は、日本国大使館からでも申請が可能です)

基本的に海外の公的機関に提出されるもののため、証明書は5か国語(日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語)で記載されています。

クロアチアのデジタルノマドビザにも犯罪経歴証明書の提出が必要となりますので、その入手方法を解説していきます。


どこで入手するのか

犯罪経歴証明書は住民票がある各都道府県の警察本部(鑑識課)、または各国の日本国大使館で発行してもらえます。私は当時広島に住んでいたので、広島県警察本部(広島市中区)にて手続きを行いました。

申請の際の持ち物リスト(警察本部の場合)

・パスポート
有効期限内のもの。コピーは不可。
戸籍上の氏名とパスポートの氏名が異なる場合は犯罪経歴証明書は発行できないため、氏名が変わった場合は先にパスポートを変更する必要があります。

・氏名、住民登録地が確認できるもの
住民票(発行から6か月以内)、マイナンバーカード、自動車運転免許証(住所表記が住民登録地と一致の場合のみ)など

・証明書発給の必要性が確認できる書類
犯罪経歴証明書は海外の公的機関(大使館・移民局等)から提出を求められている場合のみ発行されるものなので、ビザの申請要項や公的機関からのメールなど証拠となるものを印刷した書類を持参します。
クロアチアのデジタルノマドビザの場合は、この募集要項のページを印刷したものと、オンライン申請画面のファイルをアップロードする画面(下図の部分)を印刷したものを印刷して持参しました。

警察本部での手続き

警察本部では指紋を採取されるため、必ず申請者本人が行く必要があります。

警察本部へ行くと受付がありますので、そこで犯罪経歴証明書が欲しい旨を伝えると鑑識課の担当者を呼び出してもらえます。

担当者の方から渡航の理由の質問があったので、デジタルノマドビザでクロアチアへ行き、リモートで働くことを説明。

(デジタルノマドって?という感じだったので、細かく説明しました。)

パスポートと身分証明書、証明書発給の必要性が確認できる書類を提出し、警察本部に用意してある申請書に記入しました。

申請書の記入が終わると、鑑識課へ移動して両手全ての指の指紋を採取されます。

ここまでだいたい1時間ほど。

手続きが終わったら、手数料700円を支払って終了です。

~受け取り~

約1週間で発行されるとのことだったので、1週間後に同じ警察本部へ行き、同じ鑑識課の担当者から犯罪経歴証明書を受け取りました。

※上記は私たちの体験談になりますので、警察本部や担当者によっては内容が異なる場合がございます。

絶対に開封しない

犯罪経歴証明書はいかなる場合でも絶対に開封してはいけません。

相手国の提出先には未開封のまま提出する必要があり、開封してしまうと無効となってしまいます。くれぐれも開封することのないよう取り扱いには注意してください。

アポスティースをお忘れなく

犯罪経歴証明書自体はこれで入手できましたが、この後アポスティーユを行って初めて公的な文書として完成します。

アポスティーユとは、

「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。アポスティーユを取得すると日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして,提出先国で使用することができます。

出典:外務省

つまり、アポスティーユをすることで海外で正式な書類として受理してもらえるようになります。

アポスティーユされた犯罪経歴証明書

アポスティーユされると上の写真のような外務省印が押されます。アポスティーユの手続き方法については、こちらの外務省のサイトをご参照ください。

私は広島県に住んでいたので、大阪の公証役場へ郵送してアポスティーユしてもらいました。

日曜日にレターパックで送ったところ、翌週の水曜には返送されてきたので手続き自体は非常に早いです。ただし、大阪の公証役場だけかもしれませんので、概ね1週間ほどは見ておいた方がいいかもしれません。

アポスティーユに掛かる費用は無料です。往復の郵送費(レターパックライト×2枚)で手続きしてもらえるので、必要かなと思われる書類にはまとめてアポスティーユしておくことをおすすめします。

海外の日本国大使館での手続き

二度目の申請の時はハンガリーに住んでいたため、海外の日本国大使館で申請することにしました。
ハンガリーの日本国大使館でもクロアチア宛の犯罪経歴証明書は申請できますが、申請→受け取りまで2ヶ月ほど掛かり、受け取れるようになる頃にはハンガリーを出国している予定だったため、一度クロアチアに出向いてクロアチアの日本国大使館で申請をしました。
この際の持ち物はパスポートだけでした。事前に連絡をして来館日の予約が必要です。

大使館から申請した場合は、日本で手続きするよりも日数が掛かります。
大使館→日本の警察本部→アポスティーユ→大使館を経由してくるため、約2ヶ月掛かりました。
海外の大使館での手続きは日数に余裕を持ってお手続きください。

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