【超実践編】助成金申請書に死んでも書いてはいけない言葉たちとその言い換え
いままで助成金をもらったことがない、申請したことがない人に向けて、土壇場でぜひ参照してほしい「やってはいけない」リストをまとめてみた。
〆切が近づくにつれ、切羽詰まって本音が出てしまうことがあるので、この記事を読んで最後のチェックに使っていただけたら幸いである。
なお、ここではどう書けばいいかについては一切書かないので、別の記事を参考にしてもらいたい。
このnoteは演劇を事業に使用としている人に向けて書いているが、別ジャンルの方にも参考になれば、と思う。
それでははじめる。
【凡例】
NGワード → いい換え案 (理由と考え方)
いい換え表(単語集)
だから → 故に;従って
でも; だけど; けれど; けど → しかし;しかしながら
どうやっても; どうしても → いかなる手段を用いても
多分、きっと → 必ずや; おそらく
客 → お客様
身内 → スタッフ; 劇団員
お金 → 予算
~的な → ~のような
ド派手な~ → 演劇ならではの非日常体験を味わえる~
斬新な演出で → 客席の上空にも舞台を設置し~ ( 具体的に書くこと。)
~すると思う。 → ~することが期待できる。;~ことになる。
~かもしれない。 → ~の可能性がある。; ~の可能性が考えられる。
~んじゃないかな。 → ~と推測される。;~と思われる。
~おもしろい。 → ~は目を引く。 (誰にとって面白いかも書く。)
いい換え表(応用編)
~やってみたい。 → ~を行う。 (助成金に落ちても公演を行う前提なので、現在形)
~(アンケートなど)がいっぱいあった。 → ~が多くみられた。
たくさんお客さんが入った → 約~人の来場があった。 (できるだけ具体的な数値を示す)
~はいい出来の戯曲/作品だ → ~は当劇団の代表作である。
ファンサービスで~ → 従来の客層に対しては~
いろんなお客さんに来てもらえると思う。 → より幅広い層の来場が期待できる。 (かならず具体的方策とセット)
見に来たら満足してくれると思う。 → 観劇経験を通じて社会に対する新たな見方を提供できる。 (かならず具体的方策とセット)
反響がよかったら地方とかにも行きたい → 再来年にはツアー公演も予定している。 (予定は未定なので、自分への鼓舞の意味を込めて宣言する)
いい換え表(はやり言葉編)
SDGs的にも良い。 → これはSDGsの5,10に貢献できる。 (かならず具体的方策とセットとし、ゴールの数字を示す。)
社会的包摂につながる。 → (障がい者、女性など具体的に挙げる)層る)層についての理解、周知にもつながる。
いい換え表(本音)
タイトルは未定です。 → 「ハムレット2 : ガートルードの愛と憎しみのはて(仮)」 (なんでもいいので(仮)をつけておき、後で変更する。)
出演者はまだ未定です。 → X名程度出演予定 (何人程度はわかるはず)
俳優へのギャランティを上げたい → 従来より多くの稽古期間をとり、更なる鍛錬に努める (助成側としても、理由のない賃上げは認めにくい。)
劇団を大きくしたい → より多くの層に作品を届けることにつながる。
演劇は金にならない → 以上のことを実施するため、多方面からの協力をお願いする。
いいから金くれ → 以上のことを達成するために助成金申請を行った。
この記事は、敬愛する読書猿さんの論文の記事を参考にした。本の読み方や勉強の仕方についてブログを書いているWEB賢人のひとりである。
読書猿「こう言い換えろ→論文に死んでも書いてはいけない言葉30」
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