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「パンツ探して15000歩。」2020年7月19日の日記
・今日は自分のために買い物しようと決めていた。
・区切りのいい年齢になった。
・仕事で大きい案件をがんばっている。
・信頼無しにはいただけない役割もいただいた。
・趣味もそこそこ。
・私、よく頑張ってるよ。
・こんなに頑張れている環境にいるのは、もう明らかに私1人の力ではないのは明白なのだけど。
・というか振り返ってみれば、人の頑張りを見て、聴いて、ようやくじゃあ私も頑張ろうかと前を向くことの多いこと多いこと。
・このままだと私の頑張りの価値が下がっちゃうな。このへんにしよ。
・午後、銀座に出た。
・1週間7日間のうち、平日5日間はテレワークで家から出ない私。
・随分しばらくぶりの晴天なうえ、晴れていればきちんと夏をひしひしと感じる暑さになっていることにちょっと驚いた。
・私、銀座本当に大好き。学生の頃から。
・山野楽器があるから。私の今の愛器もこちらで購入させていただいた。
・山野楽器へ友達と駆け込んで、「中古で何か面白い楽器入ってないですか!(ヴィンテージとか)」と聞いちゃあ、教えていただいて、試奏させていただいて、友達と批評だけしあって買わずに帰るというのを月一くらいでやってた。
・山野楽器→星乃珈琲(またはロッテリア)。この流れが学生時代の遊びの定番だった。”だった”というけど、いまでも半年に一回くらいは学生時代の友達と同じことをする。
・でも、今回は楽器屋さんではない。最初の目的地は、金曜日にも伺った靴屋さん「レペット」。
※撮影はお店の方の許可をいただきました。(お願いしていなかったけどわざわざ受付の奥へ隠れてくださったもうしわけない...。)
・金曜日に試し履きに伺って、その見た目、質感、機能性全てに一目惚れ、購入を決めたもの。
・可愛いロゴだ。
・ハァ~~~~~~......
・美しい......。
・裏面。そのままバレエシューズの作りになっている。
・確実に、間違いなく、今の私には不釣り合いな、あまりに良すぎるシューズであるのはわかっている。
・今年1番大きい買い物だと思う。今日も購入前にもう一度履かせていただいたのだけど、買う!と決めていたはずなのに、こんなに素敵な靴、今の私が手にしていいのかとかなり後じさった。
・私は同世代の同性と比べてもたくさん服を持っている方ではないので、クローゼットの中の服は全部把握してるのだけど、これに合う服はほぼ無い。
・私自身のスタイルも、バッチリ履きこなせるステキバディではない。
・このシューズ、いまの私が持っていないあらゆる要素を持っている気がして。
・余裕、美しさ、優しさ、柔らかさ、(他の服との)調和と主張。言葉にできない雰囲気。
・このシューズの美しさが似合う大人になるのだ...。という目標。
・これから年齢を重ねると、仕事では責任範囲が増え、プライベートでは家庭を持つかもしれず、いまイメージしている美しさとはまた別の美しさに気づいているかもしれない。
・とは言え。
・とは言えね?いくら私に不釣り合いだからって、ずっとしまいっぱなしなのでは、私の元にやってきたこのシューズに呆れられてしまうかもしれない。
・若さゆえの無謀さで、シューズと一緒に歩いて行ける服を探しに行った。
・ここからが苦労の始まり。
・もう、全然無い。今の自分とレペットをごまかしごまかしうまくつなげられる服が。
・実際の物を見ていただくとほんとうに感じるのだけど、レペットのバレエシューズは丸くて決して派手ではないのに、その目の奪い方はすごくて、中途半端にかっちりした服を合わせると、足下ばかりに目が行って足首から上が全部ちぐはぐな感じになっちゃう。
・エナメルの黒ローファーの定番の合わせはデニムやスラックスかもしれないけど、あれはな、身長が300mある超身長人類だけがかっこよく決まる”定番”なのだよ。
・生の魚を食う、みたいなやつだ。
・日本では定番の魚の食べ方”刺身”は、別の地域では全く馴染みのない食べ方だ。
・私は別に身長低いわけではないけど、普通中の普通で、身長高い人が似合うやつをやると、”服に着られている感”が先に来る。
・女性が着るとすればマニッシュな、男性が着るとすればフェミニンな、そういう中性的なやつが好きなので、かなり苦労した。
・レぺットのそういう特性的に、足首から上はかなりカジュアルな感じでもキュッと雰囲気を締めてくれるはずだと思ったので、おおざっぱにカジュアルかつ中性的なやつ、を探すことにした。
・いろーーーーーんなお店を歩いて、その度に入り口で検温をしてアルコール消毒をして、多分今日の私の両手は200mlくらいのアルコールを飲んだと思う。
・これが酒の量だったら私だったら完全に酔う量だ。
・先に見つけたのは靴下。
・銀座シックスの中。靴下専門店の「tabio」の靴下。
・写真だと分かりづらいけど、上部の色が薄くなっているところはシルク。足の底の部分の色が濃くなっているところは綿なので、レペットと合わせると、ちょうど足が見える部分がシルクの素材でキラキラしているので、バレエ風になる。
・トップスとボトムスも別々のお店でじっくり探すつもりだったのだけど、あまりに合いそうなやつを同じエリアで見つけたので、両方一気にそろった。
・「CULLNI(クルニ)」のトップス。生地が2段になっていて、ちょっとしたフレア風になっていて可愛い。
・これ、お店の方が言うには男女兼用なんですって。
・なるほど。最高じゃん。
・「iroquois(イロコイ)」のぶかぶかパンツ(怒られそう)。
・買った後で改めてイロコイのHPを見てみたら、私とは永遠に縁遠くあってほしいゴリゴリのお兄ちゃんたちが立ち並んでいたので笑っちゃった。
・お店の方もおっしゃっていたのだけど...イロコイ、パンツ作るのがめちゃんこ上手い。
・かなり広いパンツで、服の中で下半身が全部泳げるくらいなんだけど、全然布が邪魔にならない。動きやすい。その上軽い。
・これはまた、新感覚だった...。
・良いパンツって、まじですごいんだな。
・美しい靴は美しい場所へ連れて行ってくれる気がする。
・楽しい服は今いる場所を楽しくしてくれる。
・私も誰かにとってのそういう人になりたいな。
・いっぱい歩いた。