カフェイレ〜ブルーピリオド作者・山口つばさ先生と〜

カフェイン11

2022年11月14日放送

『ブルーピリオド』作者・山口つばさ先生ゲスト

山口「逆にお聞きたいんですけど、歌詞のフレーズとかって、どのように考えたりとかされるんですか?」

晴一「ああ、そっか、俺ただのファンとして聞きよった」

山口「うふふふ!」

晴一「俺もその職業だった。あははは!たしかに、どうやって考えるんだろ。えーと、えーーとーー……、ええ、えっと、まあ、歌詞の場合は曲があるので…、曲があるので、あの…いろんな多分、書き方はあると思うんですけど、なんか…、Aメロとかは…、AメロBメロはその設定、主人公が置かれてる設定みたいなまあ書かないといけないじゃないですか。なんでこう悲しんでるのかというのとか書いて、で、サビだけ、すげえ普通のこと書くと、なんかハマることが多い気がする」

山口「ええー!面白い」

晴一「だから、多分、知っていただいてると思うけど、アゲハ蝶って曲があるんですけど、これは俺…あの、なんか、5枚目くらいのシングル?あれ。もうちょっと先かな。で、俺の文章力見せてやるぞ!って思ってAメロ作る形から入って書いて、なんか旅人がちょっと出て行って、それは僕自身だったみたいな、ちょっと小難しい哲学的なこと書いてやるぞってやって、でもこれじゃあシングルだとちょっと分かりにくいから、サビ普通のこと書いてやろうっつって書いたら、なんかね、意外にハマったっていう」

山口「はー、なるほど!」

晴一「ていうことが多いですけど」

山口「面白い。めちゃくちゃ興味深いです」

晴一「普通のこと書いてやろうって思ったのが、一生懸命書いたとこよりも全然残るっていうのは…」

山口「なんかこう、自分の…この曲って自分のことだなぁとか、漫画もそうだなと思うんですけど、これ自分のものだって思わせるのってすごいことだと思っていて」

晴一「読み手とか聴き手にね」

山口「そうですね」

晴一「そうなんですよ。僕もそれすごい思う。

山口「いやだから、そういうところなんだなって今…」

晴一「もー、やっぱりこう、アレなんです。まあ俺が語っていいのかどうか分かんないけど、それこそさっきのアゲハ蝶とかっていうと、ずーっとカラオケ、まあ、カラオケ…歴代カラオケなんとかとかにテレビで入ってくるみたいなんがよくあるんだけど、もうあれ僕らの曲じゃないんですよね、きっと。その、歌ってる人のアゲハ蝶なりサウダージなり…だから俺が歌ってるチェリーは、スピッツのチェリーじゃなくて『聴いてください、新藤晴一、チェリー』なわけ」

山口「はーなるほどー!」

晴一「きっと!」

山口「なるほど!」

晴一「きっと。だから、そういうものになるっていうのはまあ作品としてはすごい、ねぇ、新しいこう、命みたいなことになるし」

山口「ああそれすごい。たしかに。歌ってる人のパーソナルとか、その人の今までのとかも含めた、それが歌詞に乗ったりとか、こう気持ちが乗ったりとかするとかって考えると…」

晴一「そうですよね。『あ、マサムネくんはこうやって歌うのね』って思うもんね(笑)」

山口「あははは!」

晴一「ふふふふ。いやいや極端だけど」

山口「でもすごいなんか、あ、なんかすごいその、レシピのひとつのスパイスを聴かせてもらったようで、すごい嬉しいです」

晴一「ぅあー、ありがとうございます。ちょっと語ってしまいました。はい!曲行けいうことですね。はい、ポルノグラフィティで、サビがシンプルだけど、なんか良く書けたないうやつです。ポルノグラフィティで、アゲハ蝶!」

※記憶頼りの文字起こしなので、こういう雰囲気の会話をしていたんだなぁ、ということを踏まえてお楽しみください。

〜感想〜
「言葉」について、違う職業のお二人が語り合うこの場面、とても素敵でした。。