見出し画像

ググり力の正体と伸ばし方

ここ2か月間プログラミングを勉強していて気付いたことがあります。
それは、プログラミングを勉強する上で、文法やアルゴリズムを覚えること以上に、ググり力が大事だということです。これはプログラミング学習者なら多くの方が実感することなのではないでしょうか。

そこで、今回はこのググり力について書いていきたいと思います。

ググり力とは

ググり力とは、課題にぶつかった際、インターネットでの検索を通じて課題を解決する力のことです。(私の中での定義です。)
知りたい情報にたどり着くのはもちろん、その情報を活用して課題を解決するところを含めてググり力です。

プログラミングの場合、すべてを覚えようとするととんでもない量がありますし、情報が日々アップデートされ、変化していきます。ならば、要点だけ覚えて、あとは必要な時に必要な情報にアクセスできる方が合理的で、効率的なのです。

これは、プログラミングに限った話ではありません。研究でも料理でも、すべて覚えるのではなく、ググることでスピーディーに課題を解決することが期待できます。知識がたくさんネット上にあるのだから自分の身体性の拡張性を使わない手はないと思うのです。


ググり力の正体

もう少しググり力について詳しく見ていきましょう。
ググって課題を解決するためには以下のステップに分けることができます。

課題発見→検索手段の決定→検索ワードの選定→情報の選択→読解→課題解決・転用

第一に、ググる前には課題発見があります。自身の困ったことやわからないことに気づく。これができて初めてググることができます。

第二に検索手段の決定。ググると聞くと検索手段はグーグルでのweb検索しかないという錯覚に陥るかもしれません。しかし、ネット上にある情報のうち、グーグル検索で出てくるのはほんの一部の情報に過ぎないのです。
欲しい情報にアクセスするためには、適切な検索手段を選ぶ必要があります。
例えば論文の場合、Ciniiやgooglescholarといったサイト・検索エンジンから検索する方がより早くより適切な情報にアクセスすることができます。
商品のレビューを見たい場合は、グーグルで検索するより、Twitterやインスタグラムで検索した方が信頼性が高く、生の評価を見ることができます。
動的な情報の場合はYouTubeのような動画コンテンツの方が適している場合もあるでしょう。このように、課題解決に応じた検索手段を選ぶ力が必要となります。

第三に、検索ワードの選定。
単語にするのか。ある程度の文章にするのか。どの単語で検索すれば最も適切な情報にアクセスできるかを考えながら、検索ワードを選ぶことが求められます。具体的過ぎず、かといって抽象的すぎない、適度な抽象度とワードを選ぶセンスが肝心です。

第四に、情報の選択
検索結果の中から、自分が求めていることが書かれている文章か否かを判断する力です。課題解決に沿った内容か。その情報のソースはどこか。信頼できる情報かなどを吟味し、選択します。

第五に、読解
選んだサイトや記事に書いてあることを読み、理解する力です。この読解を通じて初めて情報を新しく得ることができます。

そして最後に、課題解決。単にググって情報を得るだけでは意味が薄いですよね。検索の結果得た情報を活用したり、状況に応じては転用することで、当初想定していた課題を解決します。

課題発見から課題解決まで。ググり力と一言で言っても、このように多様なスキルが求められるのです。


ググり力向上のポイント①知識

ではググり力を向上させるためには何が必要なのでしょうか。私は以下の2つがググり力向上のポイントであると考えています。

1つ目は知識です。
一見矛盾しているように見えますが、知識を得るためのググり力には、知識が必要です。
例えば、検索手段を選択する上でも、どのような検索手段があるのかを知っておく必要がありますし、周辺知識によって、検索ワードの選定の際にも、より適切なワードをチョイスできるようになります。
また、いざ情報にアクセスし、読む際、知らない単語が多すぎると内容を理解することが不可能になります。(ちなみに私はプログラミングで現状この状態です…。検索してもわからない単語が多くて課題解決までたどり着けません…。)

「分からないことがあればググればいいから覚えなくていい」という考えは半分正解、半分間違いだと私は思います。
覚えている知識があって初めてわからないことにたどり着けますし、これは最近ジョージオーウェルの「一九八四年」を読みながら気づいたのですが、言葉を知らなければ、その人が認識する世界に言葉が指すものは存在しないのです。
(例えばスマホという言葉を知らなかったら、その人が認識する世界ではスマホは存在しない。)
だからこそ、知識を得るググり力向上のためには、知識を得る・学ぶ必要性があると私は思います。

ググり力向上のポイント②読解力

2つ目のポイントは読解力。サイト上の文章が何を言っているのか正しく理解する力です。
少し前にAI vs 教科書の読めない子どもたちで話題になりましたが、我々大人も含め、読解力はまだまだ向上の余地があります。

この読解力低下の要因の1つにはスマホで文章を読むこともあります。これは私が仲良くしてもらっている国語の塾講師の仙仁さんから話を聞いて気づいたことなのですが、スマホの記事・サイトは、文章は横書きなのに画面は縦スクロールして読むのです。現にこの文章を読んでくださっている方も今まさにその状態でしょう。
横の動きと縦の動きが同時並行に起こる結果、目の動きがバラバラになります。この目の動きが散らばった状態になると、知っている単語のみを見てインプットし、それ以外の部分は想像で埋め合わせるような読み方をしてしまうのです。
これにより、サイトや記事の文章の内容を正しく理解できないことが発生しやすくなっています。

ではどうすればいいのか。
もちろん高校生までは国語を勉強したり、僕自身は読んだ文章を絵や図に変換することが最も効果的な読解力向上法だと考えていますが、ネット上のサイトや記事を読む際にはもっと簡単に読解力を上げる方法があります。

それは、意図的にスクロール回数を減らすことです。画面全体を読み終わって、大きくスクロールするのを意識することで、目線の横の動きと縦の動きが入り乱れる回数を減らすことができます。何より、ネットの情報だとなぜか引きおこる焦った読み方からしっかり理解して読む読み方へと自然にスイッチすることができるのです。ぜひやってみてください。

いかがだったでしょうか。
冒頭でもお話しましたが、ググり力はこれからの社会を生きていく上で大事なスキルの1つです。自分のググり力を少しずつ育んでいきましょう。

今日も最後までお読み下さりありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!