2021年の10曲(海外編)
続いて海外編の「2021年の10曲」もあげておきます。今年はわりと聴くもの偏った感じがするけど、好みはこんな感じでした。
underscores - Spoiled little brat
Spotifyの「2021年まとめ」を見たら、これが1番聴いた曲でした。カリフォルニアを拠点に活動するunderscoresのデビューアルバム『fishmonger』に収録された曲。アルバム自体もかなり聴いてた。
もともとハイパーポップというのはプレイリストから生まれた言葉だけあって、ごった煮的な括りなのだが、underscoresやglaiveはそのジャンルの文脈をクラブ・ミュージックからパンク・ロックへと再定義しつつあるんじゃないかと思っている。
この記事にも書いたけど、2021年は「うっせぇわ」なムードというか、鬱屈をぶっ放すみたいなテンションの曲がすごく肌にあった感じで、そういう意味ではこの曲がとてもハマった。
glaive - i wanna slam my head against the wall
BlackWinterWells & 8485 - Circles
glaiveはまだ16歳で、それでこのソングライティングなのだからこの先どんどんブレイクしていくだろうなーと思う。BlackWinterWellsと彼がやってるレーベルHelix Tears周辺もよく聴いてた。
Claud - Soft Spot
Spotifyのまとめで2番目に聴いてたのがこの曲でした。シンガーソングライター、クロード・ミンツのプロジェクトで、デビューアルバム『SUPER MONSTER』はフィービー・ブリジャーズのSaddest Factory Recordsからのリリース。ベッドルーム・ポップの親密さと、クィアネスを自然体で身にまとった表現と、そういうところがとても好き。
Clairo「Joanie」
そのClaudのアルバムにも参加していたClairoのセカンドアルバム『Sling』もよく聴いた一枚だった。トータルで聴かせるアルバムだからどの曲を選ぶかという感じでもないんだけど、アルバムジャケットにも映っている愛犬の名前を冠した「Joanie」を。犬かわいい。
girl in red - Serotonin
girl in redのデビューアルバム『if i could make it go quiet』もよく聴いた。これは「Serotonin」が図抜けてよかった。フィニアスがプロデュースで、曲のモチーフはメンタルヘルス。girl in redもClaudに通じるクィアネスの文脈があって、そういうところも興味深かったかな。
Royal & The Serpent - GO PHUCK URSELF
ホリー・ハンバーストーンとかマギー・リンデマンとか、いろいろシンガーソングライターを聴いてたんだけど、ルックスも曲もかなり刺激度高くてハマってしまったのがロイヤル・アンド・ザ・サーペント。特にこの曲、基本的な構造はポップ・パンクなんだけど、サビでいきなりハーフテンポのハイパーポップになって、2番のヴァースでドラムンベースになるという構造がめちゃ面白い。
GAYLE - abcdefu (feat. Royal & the Serpent)
てなわけでロイヤル・アンド・ザ・サーパントを追っかけてたら知ったのが、GAYLEの「abcdefu」。TikTokから火がついたということで、あれよあれよという間にワールド・バイラルになってしまった。オリジナルバージョンもいいけど、せっかくなのでロイヤル・アンド・ザ・サーパントをフィーチャリングしたバージョンを。これも「うっせぇわ」案件か。
Olivia Rodrigo「brutal」
2021年に大ブレイクしたオリヴィア・ロドリゴ。自分としてはどういう文脈で聴いてたかというと、こういう並びなもんで、まさにポップ・パンク・リバイバルとして聴いてました。「drivers' licence」よりも断然「brutal」派。
Self Esteem - Prioritise Pleasure
毎年メディアとかクリティックの年間ベストを見てるんだけど、なんというか、好みが違うのか、全然得るものがなくて。でも今年はガーディアンの年間1位になってたSelf Esteemが収穫だった。リリースされたときにはチェックしてなかったけど、かっこいい。ある種のフェミニズム的なモチーフも含めて、テーマとかメッセージ性で評価集めてるのかもしれないけど、純粋にサウンドが好み。