【現アパレル従業員によるシューズ豆知識】vol.24 「アッパーその1」

既に何度かアッパーと書いてますが、甲の部分です。今回は主な素材。

野球も革底主流の時は天然皮革が最高モデルで、サッカーでも根強い人気があるよう。主にはカンガルーです。
履くほどに足馴染みが良く、天皮としては耐久性あり。一方で雨や汗などによる手入れや、伸びてしまってからのサポート性には難点の場合も。

そこで今では、ほぼ人工皮革に…
ざっくりスムース、エナメル、ヌバック、スエードがよく見られます。

スムースはツヤ感のないもの、エナメルはツヤのあるフィルムを乗せたもの。加えてカラー、凹凸や柄によって表現が多彩になります。
ヌバックは短い起毛、スエードは長めの起毛。元は天皮をバフがけし、やり方も異なりますが、人皮は見せかけで表面の仕上げの違いです。

こうして見ると、要は人工皮革。
柔らかそう、軽そう、涼しそうとかありますが、正直「見た目の違いでは」そんな変わりません。お手入れも基本的にブラシ、水拭き、乾拭きでいけます。

なので違いが出るのはベース。元々天皮の表面見せかけの合成皮革ができ、構造から真似たのが人工皮革。
さらにはレギュラーファイバーと本当に天皮のようなしなやかさを実現したマイクロファイバーの格があります。
今では各メーカーありそうですが、その中でも先駆者と言われるクラリーノや帝人コードレの日本メーカーは評価が高いと聞きます。

天皮に比べて低価格の傾向、耐久性とサポート性、さらには柔軟性だけでなく伸縮、通気、撥水、遮熱などなど付加価値まであるものもあり、この後紹介の加工性も含めて人皮の普及が加速しています。

ちなみにメッシュは軽量、通気、伸縮に優れますが、競技には耐久性とサポート性の兼ね合いですね。

次回、「アッパーその2」

※かなりはしょりながらなので、厳密には正確でなくてもご了承くださいませ。。。