英語ミーティングを始める前に知っておきたいポイントⅠ
突然ですが、日本人以外の方と英語でミーティングをするのに苦労した経験はありませんか?
「やーべー、周りの会話内容わかるのに発言できねー」
「無理、全然会話に着いていけない・・ぴえん」
と思った事がある方に向けて、英語でのディスカッションやグループワークでほとんど苦労した経験の無い私・コウノが、どんなふうに英語でのミーティングを乗り切ってきたのかを数回に分けてネットに晒そうと思います。
なぜこんな事を書くかと言うと、5か国の留学経験や外国籍の方とのお仕事を通して上記のような悩みをよく聞いてきたからです。
せっかく英単語の知識があっても、話せなければ宝の持ち腐れになってしまいますよね。。
そんな悲しい経験をする方が1人でも減ればいいな・・という希望を胸に、英会話教室やスピーキングに特化した英語教材ではカバーしきれない部分を当noteに記録して参ります。
0.英会話を習う前に
まず、英会話勉強する前に1度だけ考えてみてください。
あなたは日本国外のディスカッションの仕方を知っていますか?
たとえ英語が話せても、ディスカッションのやり方を理解していないと英語の会議でコミットしていくのは難しいのが現実です。
残念ながら日本の義務教育にはディスカッションは含まれておらず、ここ10年以内でようやく高等教育でディスカッションをするような授業が出来たという程度。
企画会議などで偉い人に質問したり、「さらにこんな事できたら面白そうなんですが、難しいですかね?」なーんて言おうものなら、何故か周りに「偉い人と仲悪いの?喧嘩してるの?」と心配されたりする事もあったりする今日この頃。
そしてそんな謎の心配を向けて下さるとっても優しい方たちはYESマン&ウーマンだったりする。
より良いモノを生み出すために、もっと面白い企画にするために偉い人と意見を共有しているだけなのに・・!
そうやって意見を出し合う事が自分の知識を増やす事にも繋がって、企画のブラッシュアップにも繋がる・・即ち、ディスカッションの醍醐味!そんなディスカッションのやり方を知らない人がいる環境が、きっと私の周り以外にも存在しているハズです(知らんけど)。
会議の前に「考える」「話し合う」「意見を言う」「意見を聞く」「自分と違う意見を聞いてさらに考え、また話す」の全部を日常でするようになるのは社会人になってから。
それでも周りと同調する事や、マジョリティーに従う事を良しとする空気が強い環境に身を置いているならば、残念ながら生産性のあるミーティングになりにくいです。
しかし、カメラの向こうや目の前にいる英語を喋るビジネスパーソンは、義務教育の期間中からディスカッションやディベートをやってきた強者達。
そんな話すのも上手くて意見をバコバコ言ってくる相手を前にすると、笑顔でニコニコしながらウンウン頷いちゃうのが我々日本人の国民性。
ディスカッションでも大切な「意見を聞く」事は世界で一番得意な民族だと思われますが、培ってきたディスカッション経験の差を埋められなければ、英語の会議で頭角を表すのが難しいのです。
だからこそ、英語でスラスラ会議に参加できるようになる前に、先にディスカッションのコツを抑えておきましょう◎
話し合い(ディスカッション)のポイント
1.思ったことはその時その場所で発言する
周りの留学生や上司が出す意見に対して疑問があっても黙っていませんか?
そして会議が終わった後、同じグループにいた日本人、年の近い同僚に「あれってさ・・」「それ変だと思ってたー」となんて、不満や懸念点を言っていませんか?
反対や否定がその意見を言った人の気を悪くするかもしれないと思うくらいなら、その反対意見や疑問点をクリアにするために会議中に発言しましょう。
会議中の雰囲気が悪くなるかも・・なんて思って周りの顔色を伺っているのなら、口頭プロレスに発展するかもしれない英語での会議に参加するだけで心を消耗してしまいます。
変に「空気を読んで」黙っていたら、誰もあなたが何を思っているのかなんてわかりません。
だって空気を読む文化なんて日本以外に存在しませんから。
沈黙は金とも言いますが、英語圏における会議中の沈黙は「私は何にも考えていません」とアピールしているようなもの。
英語で発言をする以前に、日本語できちんと質疑応答、会議中にできていますか?
同じ言語でも意思疎通がちゃんとできていなければ、物事に対する理解に差が出来てしまいます。
何語を話していてもそれは同じ。
疑問や異論は会議中に解決できるように普段から心掛けましょう。
2.フリーライダーにならない
あなたは会議の議題を決めるための会議に参加したことはありますか?
その経験がある方ならこう思った事があるはずです。
「話すことないなら帰っていいかな?」
会議も一つのコミュニケーションではありますが、親睦を深める事がメインではありません。
会議はより良い何かを生み出すために、チームメンバーの一人一人が知恵を絞って意見を出し合う場です。
なんの準備もせず、意見も言わず、ただ決まった事に同調するだけではフリーライダー(タダ乗りする人)・・”自分では何も生み出さずに周りに合わせるだけの人”として認識されかねません。
自分がフリーライダーになっていないか、一度胸に手を当てて考えてみましょう。
3.相手の意見に耳を傾け、一緒に考える
ただ提案されたことに納得するだけでなく、
『なぜその案が良いのか?』
『その案によって生まれるメリット・デメリットは何か?』
などについても考えましょう。
「それいいね~」
”Sounds good”、”I like it”
だけの同調レスポンスより、提案について質問を貰える方が発案者にとってもメリットが大きいです。
発案した本人の知識だけでは想定できない問題があるかもしれないし、質問したその人がちゃんと自分に向き合ってくれていると感じることも出来ますから、話を聞いてただ同調したりすることなく、一緒に考えてより良いモノを作りましょう。
反対の意見だって、別の視点から一緒に物事を考える上では大切です。
ここでも書きます。反対意見は臆せず言いましょう。
反対する『理由』があなたの中にあるのだから、それはチームと話し合って一つの意見を作るために言葉にすべきです。
反対意見を言う人は ”敵” ではありません。
違う意見を持つ人が手を取り合うために一緒に向き合うべき視点の一つです。
自分の提案のレベルを上げるためにも、他のメンバーからの意見は価値あるものとなります。
"考えて考えて意見を交える事で一つのモノを作る"
ディスカッションはある意味、チームワークです。
チームワーク、協調しながら物事を進めていく事においては、日本人の右に出る国民性などありません(多分)。
自分の意見を言うのが苦手だったり、オリジナリティー溢れる提案に不安があるのなら、まずは誰かの面白い意見を一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
この際、同調と協調は別物だという事はくれぐれもお忘れなきよう、ご注意い下さい。
・・ちなみに、自分の意見だけをガンガン言って他のメンバーの話を聞かない人の攻略法は追々記事にする予定です。
4.議事録をとる
少し前に大事な会議の議事録録ってませんでした!というニュースがありましたよね。
話した内容や決めた事に認識の違いがあったりしたらさあ大変。
そういう時のためにもあると便利、ないとヤバイのが議事録です。
最近は音声で議事録を取ってくれる便利すぎるツールもありますが、そんなもんはまだ導入してないぜ!という皆さまにオススメなのがミニッツペーパー(議事録)作成。
議事録を取ることで耳から入る話の内容を指先でアウトプットできるので、聞き取りにくかった箇所やよくわからない事を見つけやすくなります。
これを何度か繰り返すうちに、会議の流れだけでなく、ディスカッションが上手い人がどんなフレーズを使っていたり、どんな言い回しをしているから会話の内容がわかりやすいかなどもわかってくるでしょう。
また、あなたがまだ年若い語学学校の留学生なら、学生にありがちな『めっちゃ発言するのにグループの誰も議事録作ってない問題』を1発解決するヒーローになれます。
社会人のあなたがまだ英語の会議に不安があるのなら、「議事録取ります」と立候補しても良いですし、「私が議事録担当してもいいですか?」と提案してみてはいかがでしょうか?
自分が録った議事録を共有・確認する事で、自分と他のチームメンバーの間に認識のズレがないかなど、大切なことも確認できます。
そうして自分が知らなかった事を知るチャンスにもなるので、議事録係を担当するのは結構メリットがあるのです。
まとめ
話し合い(ディスカッション)のポイント
1.思ったことはその時その場所で発言する
反対意見も質問も、ミーティング内容を充実させるためのものです。
・・はい?ミーティング中に上司に話を聞いてもらえない?
なら話を聞いてもらえるくらい仲良しになってから言っちゃいましょう!
2.フリーライダーにならない
フリーライダーが求められるのはとにかくさっさと結論を出してしまいたい場合以外は、正直、いられると困ります。。
本当に良い結果を残すために頑張っているのなら、フリーライダーになることはないのです。
あなたの意見が絶対に通るというわけじゃなくても、コミットしようと努めているのなら、チームメンバーからもそれ相応の評価を得ることができるはずです。
3.相手の意見に耳を傾け、一緒に考える
考えて考えて意見を出し合う事で一つのモノを作る基本です。
たとえ会議が苦手でも、英語ペラペラのすんごい人たちの中にポツンと放り込まれて発言しづらくても、斬新なアイデアパーソンではなくても、意見を聞いて一緒に考えを突き詰めていくことならその場ですぐにトライできます。
4.議事録をとる
特にこれから新たに学ぶ・知る内容について話すのなら、議事録は録って損にはなりません◎
後から自分の考えを整理するときにも役立ちます。
とにかく、大切なことは有意義な会議を作る、提供する、貢献することです。
母国語でより良いものを生み出すための会議ができなければ、あるいはそうしようと努めていなければ、到底英語でカッコよく会議なんてできません。
英単語や文法の知識は、ミーティングは必須の前提知識にすぎないのです。
そしてその知識を駆使するのがスピーキング。
日本語で有意義な会議の場を作れるのならば、英語であってもそれはできます。
英語の勉強も大切ですが、より良い成果を出すための話し合い・ディスカッションの仕方をも理解しておきましょう◎