クソ女がフランス人(巨根)に挑戦する話
田舎のおぼこ娘も、大都会トウキョウに出てくれば様々な経験を積む。
例えば、チ〇ポがでかすぎるのが悩みのフランス人と裸のお付き合いをするとか。
今回はその時の思い出話をしようと思う。
フランスからやって来た超ナンパ男
私が大学生時代に住んでいたのは、専門学校や大学が集中するエリアだった。
様々なジャンルの学生がいきかう街で、新入生歓迎会や忘年会の時期はちょっとした祭り状態になる。
このエリアには外国人向けの日本語学校も多数あり、国際色豊かでもあった。
住み始めた当初はビビりながら暮らしていたが、案外治安もよく3カ月もすれば住み心地の良さも感じるほど。
そんな時に、フランス人のナンパ男アベルはやって来たのだった。
アベルとは、生活サイクルが同じなのか、学校帰りに頻繁に顔を合わせた。
といっても「あ、あの人またいるな」くらいの感覚だ。
時々目があったりするものの特に何ものリアクションもしない、そんな感じ。
ところが、日々すれ違う内に、アベルは私に狙いを定めたようだった。
「コンニチワ!オネエサン!ボク、フランスカラ来マシタ、アベル言イマス!今日モキュートネ!」
巨体のイケメン金髪男に突然話しかけられ、マジでビビりちらかした私は、愛想笑いしながらそそくさといなくなる。
もう目を合わせないようにしないと……。
そう思いながら帰路に就いたのだった。
アベル、諦めない
ところがアベルは諦めなかった。
翌日も、そのまた翌日も、私を見かけると必ず声をかけてくる。
「オネエサン、昨日モ会ッタネ!」
「オネエサン、マタ会エタネ!オ名前、ナニ?」
お前は夏のコバエか?
マジで本当にうるさい、しつこい、かったるい。
途中から面倒になって、目も合わせず完全スルーを決め込んだが、アベルは全く気にせず話しかけてきた。
「ボク、日本デ24歳ニナッタネ!皆デパーティーシマシタ」
「ボク、フランスノ“リヨン”テトコロデ育ッタヨ」
「日本ノアニメガ好キデ、日本語勉強シニキタネ!
「アニメデ勉強シタカラ、ボク日本語上手ネ」
「仕事辞メテキタンダヨ、スゴイッテ言ワレルヨ」
「日本ニ住ムノガ夢ダッタケド、住ンデミタラモット好キニナッタヨ!」
恐ろしい男である。
個人情報の大切さ知らんのか?
全く心を開こうとしない女に、よくもまぁこれだけ話せるもんである。
すぐに飽きるだろうと思ったが、全く飽きない。
私と会った時には、犬かな?くらいの懐きっぷりで、無視にもめげずに話しかけてくる。
とはいえ、さすがのアベルもネタ切れしてきたのか、徐々に近況報告をするようになった。
「今日ハ動詞ヲ習イマシタ」
「今日ノランチハ、マック食ベタケド、テリヤキデベトベトニナッタネ」
「オネエサン、明日ハ雨ダカラ傘持ッテ行クンダヨ~!」
この世で最もどうでもいい情報を毎日聞かされながら家に帰るわけだが、アベルは決して自宅まで着いて来ようとはしなかった。
5分ほど謎に付き添われ、突然「ジャアマタネ~!」と去っていくのだ。
自宅を特定される恐怖を感じず、私が耐えられなくなるギリギリを見計らっているらしい。
悪いヤツではないようだった。
そんなこんなで「本日のアベル」2週目に突入したある日。
またもアベルが近況を報告してきた。
「オネエサン!僕手品デキルヨウニナッタヨ!!!」
謎の手品グッズを持ちながら話しかけられ、思わず吹き出してしまった。
「あはははwwwいや、手品なんかせずに日本語勉強しなよwww」
「ワァーーオ!!オネエサン、ヤット話シテクレタネーーー!!!」
これを機に、私はアベルの超ナンパに負け、会った時には世間話をする関係になる。
いつの間にか私たちは友達になったのだった。
アベル、とてもチャラい
アベルとはすっかり仲良くなり、お互いイジりあうくらいの関係になった頃のこと。
それまで気にも留めていなかったのだが、あることに気付いた。
アベルが、会うたびに違う女の子を連れて歩いているのだ。
どうやら、とっかえひっかえしているらしい。
日替わり定食かな?くらいの勢いだった。
人種や雰囲気など関係ないのか、バラエティも豊かだ。
下手すると2.3人の女の子を連れ歩いてることもあり、逆に感心してしまった。
アベルは犬ような人懐っこさに加え、自分の愛され体質を最大限に引き出す高い自己プロデュース力を持ち合わせていた。
おまけに顔がいいので、フランスでもかなりモテたに違いない。
イケメンは全員どこかしらクソであるというのが私の持論だが、アベルを見ているとその考えがますます強固になった。
アベルにそれを伝えると、
「ン?デモ、チンカピチャンガ一番ネー!(*‘ω‘ *)」
とのこと。
脈絡がなさ過ぎて、またも笑ってしまった。
この清々しいまでの軽薄さと抜けの良さ、恐ろしいまでの強メンタルがモテの秘訣のようだ。
呆れと笑いが一緒に起きるのがアベルの魅力なのだ。
アベル、超落ち込む
アベルと出会って半年ほど。アベルと私は友人として良い距離を保っていた。
相変わらずアベルは女の子をとっかえひっかえしていたが、刺されることもなくうまくやっているらしかった。
日本をエンジョイできて何よりだ。
ところがあるとき、アベルがいつになく落ち込んでいる日があった。
あんなに日々楽しそうに女遊びしていたのに、これはおかしいぞ!と思い、声をかける。
「アベル元気ないじゃん。何かあった?」
「ボク、マタ振ラレチャッタネ……」
「それはアベルのせいでしょ~。いっつも女の子とっかえひっかえしてるからだよwww」
「ソレモソウナンダケド……ソレダケジャナイネ……」
「え~そうなん?w、なになに教えてよw」
「ボク真剣ニ悩ンデルノヨ。笑ワナイデ聞イテクレル?」
「分かった、笑わないよ」
「ボク……ボクネ、オチ〇チンガ大キスギルネ……」
「……ん??」
予想の斜め上をいく回答に、固まってしまうのだった。
ちんかぴ、ほだされる
「……え?なんて……?」
「ダカラ、ボク、オチ〇チンガ大キスギルノヨ」
「あ、うん、いや……、それは分かった。分かったんだけど、なんで悩んでんの?デカい方がいいんじゃないの?」
「チガウネ。ナニゴトモ普通ヨリチョット上ガ一番イイネ……」
「そ、そうか……」
よくよく話を聞いてみると、アベルはモノが大きすぎてS○Xができないらしい。
性欲は強いし、女の子は大好きだし、割とモテるのに、いざヤろう!となるとモノがでかすぎて入らず、結局できない。
相手とも気まずくなって別れるか、自然消滅することになる。
今回もそのパターンで別れることとなり、日本に来てからは1度もS○Xができていないのだった。
「ボク、フランスデモ苦労シタネ……。モウダメネ~」
「そんなことないよ。アベルかっこいいし、面白いし、かわいいとこあるじゃん。だからすぐ彼女見つかるよ」
「彼女見ツケテモS○Xデキナイシ……」
「もうさ、自分めちゃくちゃデカいんですけど!って言ってから付き合いなよ!平気だよって言ってくれる子が見つかるまで、手出しまくればいいじゃん!」
「ボクモソウ思ッテ頑張ッタケド、モウ疲レチャッタヨ……」
「そんなこと言わずに……。S○Xしたいんでしょ?」
「ボク……チンカピチャントシタイネ」
「ん???」
「チンカピチャンガボクトシテヨ」
でっかい身体を縮こまらせて上目遣いでこっちを見てくる。
私は残念なクソ女なので、こういう弱った男におねだりされるとすぐほだされてしまうのだ。
アベルとは友達だし、嫌だと言えばあきらめてくれるだろう。
しかし、上目遣いのアベルがかわいいのと、国際色豊かな女子たちも諦めたという巨根には大分興味があるのとで、正直迷ってしまった。
シゴデキアベルはこの隙を見逃さない。
あと一息と思ったのか、アベルは上目遣いでたたみかけてきた。
「ダメ……?」
くぅ~!顔がいい~~~~!!!一本!!!!
結局私はアベルのおねだりに敗北し、その足でアベルとホテルに向かったのだった。
過ぎたるは及ばざるが如し
友だちとホテルに入るのは初めてで、なんだか気恥ずかしさが募る。
アベルも同じ気持ちなのか、二人でモジモジしてしまった。
とはいえ、本日は巨根アベルを倒す会を開催しているわけなので、2人ともさっさとシャワーを浴び、ガウンに着替えてベッドに移動する。
いよいよアベルのアベルとご対面するときがやって来た。
様々な女子たちが泣きを見てきたという巨根。果たして自分ごときが倒せるのだろうか。
でもでも、泣き言を言ってもはじまらない!ほだされたのなら、ほだされきらないと!
私は意を決してアベルのガウンをはぎ取った。
ブルンッッッという音とともに、ベチンと私の顔にモノが当たる。
「ひえっ……!!」
で、デカい……!!すごい!!!
臨戦態勢となったアベルのアベルは、私の顔程の大きさで太さは細身女子の腕くらいのサイズ。
アホほどデカいアベルのアベルに、樹齢100年のご神木を見たかのような気分になった。
目視状態でも絶対にナカに入らないと分かる。
こうなったら口で何とかするしかない!私はかぶりつくようにアベルのアベルに挑んだ。
しかし……
「オエッ」
顎が外れるかと思った。口にも入りきらないなんて、どんなサイズしとんねん……。
どうにもならないことを察したアベルが空気を読み、私の方も入念に準備してくれる。
さすが、モテフランス人、ナイステクニックである。
すっかりお互い準備万端になり、いよいよ合体の時が迫ってきた。
正直無理そうな気しかしないが、やってみるしかない!
いざ!!!!!
「いてててててててて!!!無理!!ごめんギブ!ごめん~~~~」
小柄な東洋娘が、本場フランスでも驚かれるビックサイズに挑戦するという夢は、儚く散ったのだった。
アベル、成功する
無念……。
手やら舌やら、あの手この手で何とかアベルのアベルから子アベルを出すことに成功したものの、悔いの残る戦いだったことですっかり落ち込んでしまったクソ女。
そんな私に、アベルは優しく声をかけてくれる。
「チンカピチャン、気ニシナイデネ」
アベルに優しく身体を拭かれながら、泣きそうになってしまった。
アベル、マジでいいヤツだよアンタ……(´;ω;`)
アベルは挿入できないことが多いため、前戯だけやたら上達してしまったそう。
アベルよ、ほんとにごめん。確かに前戯めっちゃ気持ちよかったです…。
そんなわけで、不思議な1日を過ごした私とアベルは、その後も顔を合わせれば普通に話せる友人関係が続いた。
とはいえ、1年間の短期留学だったアベルは、日本で誰ともS○Xすることなく、本国へ帰っていった。
その後、「本国ではどうか素敵なS○Xライフを送ってほしい」と初詣でお祈りしてからしばらくして、アベルから連絡が入った。
「チンカピチャン、ボクS○Xデキル彼女見ツケタヨ!!!!」
この連絡に、私は思わず声を出して喜んだ。
アベルを救った巨穴女性に敬服するとともに、2人の幸せを願ってコーラを嗜んだのだった。
#創作大賞2024 #エッセイ部門
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