【私の経験】入社2年目の部下が上司の私を救った実話
思いやりのある人って本当に尊敬できますよね。
私はブラック企業で働くサラリーマンですが、7年前に過労で倒れ、適応障害を患ったことがあります。
適応障害を患った当初は、1ヶ月会社を休み、その後、復職したとはいえ、精神安定剤を飲みながら仕事をしていました。
当時は非常に辛い状況でしたが、当時、入社2年目の部下であった後輩に私は本当に救われました。
今回のnoteでは、そんな思いやりのある後輩との出会いについて熱く話していきます。
まずは、7年前に過労で倒れ、適応障害を患った理由について話をさせていただきます。
今から10年前、私の会社では、業務改革で社内の基幹システムを再構築するプロジェクトが発足されました。
このプロジェクトは必ず4年で終わらせる必要がありましたが、3年が経過したにも関わらず進捗ゼロのセクションがありました。
これを受けて、当時の私の直属の上司であり、かつ、プロジェクトの最高責任者でもある経営層が、突然、私をそのセクションの責任者に任命し、「4年掛かりの仕事を1年で終わらせろ!無理ならクビだ!」と脅してきました。
そのせいで私は、過労で倒れ、適応障害を患ってしまったのですが、自宅療養中に読んだ『7つの習慣』という本のおかげて1ヶ月で復職することができました。
本書の結論を一言でいうと、真の成功とは、優れた人格を持ち心豊かに生きることであり、その成功する為の習慣とは、以下の7つで構成されています。
また、この『7つの習慣』の記事につきまして
第一の習慣『主体性を発揮する』はこちら
第二の習慣『目的を持って始める』はこちら
第三の習慣『重要事項を優先する』はこちら
第四の習慣『WinWinを考える』はこちら
でご覧頂けます。
今回のテーマは
第五の習慣『理解してから理解される』です。
私の実体験で感じたのは、本当に尊敬すべき人は、思いやりのある人だということです。
尊敬すべき人に、年齢の上下、立場の上下は関係ありません。
冒頭でもお話しましたが、7年前、私の会社では、社内のシステム構築に取り組んでおり、私は、とあるセクションの責任者でした。
私が責任者になったのは、会社のプロジェクトでできた1年限りの部署です。
システム構築ということで、当然、経験者が集まるものだと思っていましたが、入社2年目で、かつ、1年目の時は営業部で、学生時代も文系専攻で、まったく経験のない部下が私の部署に配属されました。
今は本当に申し訳ない気持ちで一杯ですが、出会った当初は、「なんで入社2年目の未経験者が私の部下なんだ!未経験者を1から育てろっていうのかよ!」という気持ちになってしまいました。
しかし、私はこの入社2年目の部下に救われました。
この後輩の存在が、どれだけ私の精神的な支えとなったか。
今思い返すと、その後輩には感謝しかありません。
そして、私はその後輩のことを本当に尊敬しています。
出会った当初、私は、この後輩にどのような仕事を任せばよいのか戸惑い、システム構築に直接関わる仕事はお願いすることができませんでした。
反面、私はとにかく必死で、平日の徹夜は当たり前で、土日も寝る間も惜しんで仕事しました。
そのせいで、心身ボロボロとなった私は適応障害を患い、1ヶ月休暇を余儀なくされました。
仕事に復帰した私は、この後輩にシステム構築に直接関わる仕事をお願いできなかった事と1ヶ月会社にいけず仕事に指示ができず、何をしたらよいのか分からない状態にさせてしまった事について、謝りました。
しかし、その後輩から、思いも寄らなかった返事がありました。
後輩は、私にこう語りました。
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私こそ、本当に申し訳ございません。
去年入社し営業部で働いていたのですが、
仕事が回らず毎日遅くまで残業していました。
中には辛くて残業中に泣き出す人がいたり、
会社を辞めてしまう人もいて、悲しかったです。
この状況を変えたい!なんとかしたい!
と考えていた矢先、ちょうどシステム構築の
プロジェクトを行っているのを聞きました。
私は、迷わずプロジェクト参加を立候補し、
私が絶対に営業部の皆を助けるんだ!
営業部の皆が喜ぶシステムを構築するんだ!
と意気込んでいました。
そして、今年プロジェクトメンバーとして
愛鳥さんのもとで働くことになりましたが、
未経験では何もできないことを思い知らされ
ました。
私が何もできない分、
責任者の愛鳥さんが背負うことになって
しまい、本当に申し訳ございません。
愛鳥さんが倒れたと聞いた時、私は
無責任すぎる自分自身を激しく責めました。
愛鳥さん、これだけは信じて欲しいです!
会社の売上アップに貢献したい。
社内のみんなが喜ぶシステムを構築したい。
将来IT化が進んでいくので、今のうちに
ITスキルを身に付け、会社の皆を助けたい。
だから私は、どんなに辛くても愛鳥さんに
着いていきます!私にできることが
ありましたら、何でも言ってください!
こんなどうしようもない私ですが、
よろしくお願いします。
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晴天の霹靂でした。
入社2年目の後輩が、人のため、人の役に立ちたいとここまでの想いを秘めているとは。
この後輩の熱い想いは、私の心に刺さりました。
その場では、私は後輩に対して平然を装い、
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よく分かったよ。
ありがとう。
頼りにしているから、これからもよろしく。
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と言い、一旦その場を離れました。
その時、私は色々な記憶が走馬灯のように駆け巡りました。
社会人になって出会った先輩、同僚とうまく関われなかった私。
他人のせいばかりして生きてきた私。
システム構築の責任者に任命され、消極的になった私。
上司に怯え、ずっと上司の言いなりだった私。
病気になり絶望した私。
私を助けてくれる人なんて誰もいない。
今までそう思い込んで人を信用するのをあきらめていましたが、この後輩と出会えたおかげで、私は変わりました。
この人は信用できる。
この人のために頑張りたい。
まさしく絶望の淵で幸せを感じた瞬間でした。
気がつけば、私の頬は涙で濡れていました。
良い年して男泣きしてしまいました。
そして同時に、私は謙虚に学ぶことの大切さに気づかされました。
年齢の上下、立場の上下なんて関係ないのです。
人生経験豊富な方からも、将来活躍される方からも、それぞれの学びがあるのです。
その後、私は、水を得た魚のように、
このプロジェクトの仕事は普通に行えば4年はかかるが、なんとか1年で終わらせる方法はないのか。
この仕事の本当の目的は何なのか。
営業部はなぜ仕事が回らず毎日遅くまで残業していたのか。
なんの業務を効率化すれば営業部は定時で帰れるのか。
真剣に考えました。
そして翌日、この後輩と手分けして、営業部の社員にまる1日かけてヒアリングを行い、営業部門のニーズを徹底的に情報収集しました。
情報収集した内容を基に考えると、経営層(上司)の指示内容と営業部のニーズがずれていることが分かり、かつ、営業部の求めていることであれば、1年で完成できるものでしたので、私は、経営層(上司)にシステム構築の路線変更を提案しました。
経営層(上司)には却下されましたが、強行突破で社長に直談判したことで、路線変更について了承いただき、私は4年掛かると言われていたシステム構築を見事1年で終わらせることができました。
その後、システム構築の打ち上げで、その後輩とお酒を交わし、色々と話を聴かせていただきました。
これが当時の会話になります。
愛鳥「未経験の状態でプロジェクトに参加するのは怖くなかったの?」
後輩「むちゃくちゃ怖かったです。」
愛鳥「そこまでしてプロジェクトメンバーにならなくてよかったと思うんだけど。」
後輩「怖い以上に、皆を助けたい気持ちが勝りました。」
愛鳥「どうしてそこまで自分を犠牲にできるの。営業部の他の人は誰も立候補してないのに。」
そして、後輩は、私にこう語りました。
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犠牲にはしていません。皆のために頑張ると
幸せな気持ちになるじゃないですか。
皆の役に立てると嬉しいじゃないですか。
結果的には、私は、システム構築をすることが
できなかったので、プロジェクトメンバー
として何の役にも立てませんでした。
私が何もできない分、愛鳥さんが一人で
システム構築を行うことになり、
無力すぎる自分が悔しかったです。
この1年間は、勢いだけではどうにも
できないことがあることを身をもって
経験させていただきました。
そう言う意味では、自分を犠牲にしている
ように見えたかもしれません。
でも私は、経験できて嬉しかったんです。
皆に共有すれば、皆は失敗しなくて済む
じゃないですか。
これって皆の役に立てるということですよね。
だから、私は今年プロジェクトメンバー
としてお仕事ができて、本当に幸せでした。
ありがとうございます。
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心が震えました。
これを言うと上司失格かもしれませんが、私は正直に言いました。
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ごめん。
今まで私は仕事に対して消極的だった。
何かあれば、他人のせいばかりしていた。
システム構築の責任者に任命された当初は、
無理だと一度は断ってしまった。
こんな駄目な私でしたが、
あなたと出会って変わりました。
あなたの熱い想いに影響され、
仕事に対して積極的になることができて、
無事1年でシステム構築することができた。
今気づいたんだけど、私は貢献することを
価値観にしていたんだなと。
だからここまで頑張れたんだなと。
幸せって、ポジティブな感情や達成する喜び
だけじゃなくて、人に尽くすのも幸せなんだな
とあなたのおかげて気づくことができた。
あなたに出会えて本当によかったです。
こちらこそ、ありがとうございます。
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私はこうして、この後輩の想いを理解し、そして、私の想いを理解してもらい、この後輩とWinWinの関係を気づくことができました。
冒頭でも言いましたが、尊敬すべき人に、年齢の上下、立場の上下は関係ありません。
本当に尊敬すべき人は、思いやりのある人です。
その根拠は、当時、入社2年目の部下が上司である私を救い、そのおかげで仕事に対する考え方が180度変わり、4年掛かりの仕事を1年で終わらせるまでに仕事ができるようになった私自身の経験です。
< 御 礼 >
最後まで読んで頂いた皆さんには、本当に感謝しかありません。
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