「オッペンハイマー」公開初日に観てきました。
オスカー総なめした「オッペンハイマー」公開初日に観てきました。夜の最終回で終わるの0時なのに109シアター1はほぼ埋まっていた。オスカー総なめだし、全米の公開2023年7月から8カ月も待たされたから当然でしょう。
この作品、オッペンハイマーの為人、マンハッタン計画などについて、なんとNHKは3番組(クロ現、プロファイラー、映像の世紀)で扱った。
それらを観ていたから、ナチスが原爆を開発することを恐れてオッペンハイマーが原爆開発にのめり込み、被害に惨状を知り、開発を後悔、水爆開発に反対したことは知っていた。
クリストファー・ノーラン監督は、開発者としてのオッペンハイマーの苦悩を主眼に置き、最後は原爆開発を後悔するせりふでエンディングとした。
クレジットを見ながら先ず思ったことは。
キリアン・マーフィの演技によって素晴らしい作品になったし、核兵器の恐ろしさも十分に描いていたのに、なぜ唯一の被爆国で公開されてこなかったのか。
広島、長崎への原爆投下や悲惨な被害の実態を描くシーンがないことを問題視して、公開に反対した人たちがいたとすれば、それは愚かな選択だったろう。
プーチンが核兵器使用で世界を恫喝している今だからこそ、むしろ日米同時公開を求め、核兵器についての新たな議論を呼び起こすくらいの方がよかった。
戦争を早期に終わらせるために原爆投下は必要だった、としてきたアメリカが、これだけ多くのオスカーをこの作品に与えたことは感動的なことだ。