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司法書士試験不合格体験記

司法書士筆記試験不合格の方のための記事です。

 

 12月24日。クリスマス・イブ。Twitter河に「司法書士筆記試験に合格しました。ありがとうございます!」のようなコメントがたくさん流れて来ました。おめでとうございます。おめでとうございますのつもりで写真でお祝いしたら1人しかいいねくれなかったけど、どんまいです。ちゃんとおめでとうございます!って打てば良かったです。すみません。

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というのは私の勘違いだったようです。いいねを押してくれた方、もしかしたら返信をくれた方、すみません。10月11日は、いいねをたくさん押しました。たくさん押しました。おめでとうございます。

 ということで合格者の皆様は希望や不安の入り混じった年末年始を迎えるとして、不合格だった方の半分以上は試験後2~3日の間に合否が分かっていたのではないでしょうか。予備校が模範解答や合格基準点を出してくれます。3点くらいの誤差はありますが、概ね当たっているのではないでしょうか。ということは、試験後の2~3日後と12月24日の正式発表日の後に自分の合否を知ることになります。

 もし予備校などに通っていなかった場合。通っていたとしても通信だった場合。勉強仲間がいたとして他の人は合格して自分が不合格だった場合。

 本気で勉強していて(各自の基準によります。)、不合格だった場合。結構きつい状況になる方もいらっしゃると思います。私は2回不合格を体験しました。合格後のことはHPに記録してあるとして、不合格体験を振り返ってみたいと思います。

 1回目。病院で介護職をしながら、下の教材を使っていました。当時インターネットに繋がる環境になく、伊藤塾、早稲田、LECなどが近くになかったこと、合格しなかったら教材代(約10万円)を返金するというのが理由で決めました。多分本屋で見つけたんじゃなかったかな。出勤前に2時間、夜23時までとかやっていました。

 1回目から合格する気100%です。私の性格上、何か相手を必要としない、自分との折り合いで物事を始めるときは、100%成功すると思ってやっています。逆に成功後に行動しているイメージまで見えなかったら手を出しません。司法書士試験のときも、合格後に成年後見人になっている姿や事務所の職員を採用面接しているイメージまでありました。

 1年間勉強した結果、落ちます。午前23問、午後21問。択一問題で足切り。書式は判定してもらえず。完全な力不足です。教材の代金も返金してもらいました。力不足とはいえ、こっちは本気で勉強していたわけで落ちたのだから気持ちも落ちます。試験合格後の事を考えて動いていたので。またこのような資格試験に関しては、経済的にも長く出来るものではないと思っていて、落ちた直後は来年受けるという気持ちは全くありませんでした。

 今年はコロナ過で試験日や合格発表日がズレたようですが、毎年7月の第1日曜日、全国一斉に行われる試験。合格発表日は9月下旬。もうやるだけはやったからいいや、と後悔はないつもりでしたが、11月ぐらいになると急に試験を受けたくなってきます。田舎での1人暮らしから少し都会の実家に戻って、ネットには繋がっていませんが、大きな本屋さんで1日立ち読みをしたりして、色々と情報が入ってきていました。何やら予備校があるらしい(当時沖縄県ではLECが一校で授業は通信制、伊藤塾は通信で受けられたようです)。試験用の教科書というものがあるらしい。過去問集というものがあるらしい。模擬試験のような答練というものがあるらしい。合格体験記では私が読んだ限り全員予備校に(通信を含めて)通っていました。お金のことを考えて、判例六法とLECの過去問集を各科目1冊、LECの答練を受けることにしました。ここから勉強を始めます。過去問を15回くらい全科目回して、その度に条文を引いて確認します。過去問の解説文を教科書と思って使っていました。答練でも合格範囲の下の方の順位が出てきます。私が計画していた通りの順位です。これは合格すると思っていました。

 試験当日、分からない問題もありましたがこれも想定通り。分かる所を確実に解けたと思っていました。見てみないと分からないけれど、合格を疑っていませんでした。翌日図書館に行ってパソコンスペースを借り、インターネットで予備校の模範解答で答え合わせをして択一の基準点を確認します。午後が一問足りません。何回確認しても足りません。午前が30問以上、書式はほぼ正解だったと思います。でも午後の択一が1問足りません。1問足りなければ0点も一緒です(主観です)。あのときは人生終わったと思いました。家族関係も、母親が二度目の結婚をして(その後離婚しましたが。)、その相手と上手くいっていなかったこともあるかもしれません。今考えると言い訳で単純な自分の力不足ですが、思い返せば25歳ってそんな感じでした。さて、死のうかと思って今までの学校のアルバムや服や本、野球のユニフォーム(グローブは捨てられず)、を捨てました。折り畳み式携帯電話(ガラケーという言葉を知りませんでした。)を解約して、車を廃車にして。しばらくはどうやって消えようと思っていましたがなかなか勇気が出ません。人によりますが、ふらっとしたタイミングなどが危ないのかもしれません。その後どうせ生きていてもお金をかかるので、愛知県の車部品工場メーカーの派遣社員として住み込みで働きます。外部の情報からほとんど遮断されて、三菱の社員から毎日怒られ、ブラジル人の陽気な声が聞こえる工場でした。その次の年、また独学で4か月勉強して合格するのですが、客観的にみれば、不合格の可能性もあったのだと思います。合格したからここに書くことが出来ている部分もあります。誰でも頑張れば合格する試験ではないと思います。合格したから、司法書士になったから人生は安定するか、幸せになれるかといえば、未だに分かりません。

 実務で10年以上やって来て思うことは、法律を扱うので色々とカチッと当てはめることが出来ると考えていたものが、案外分からないということです。試験を諦めて楽しく仕事をしている人もいれば、合格しても同業相手に自分の方が上だと威張り散らしている人も(特にこの4,5年は多く)みます。どっちが良いのか分からないし、結局自分の考え方次第なのかなと感じます。分からない分からない、と続いてもやもやしてきた方、すみません。でも1年前、コロナ禍のこの状況を予想できた人は、日本にはいなかったのではないかと思います。以上だらだらと書き連ねて来ましたが、ネットにほぼ全員の大人が繋がることが出来る時代、時間潰しにでもなればよいです。


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平成19年度 出願32,469  受験26,860  合格者919  合格率2.8%

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