日本版バフェットからの金言 時を味方にバイ&ホールド~「さわかみ流 図解長期投資学~」
「時はあなたに味方する」。このフレーズかっこよくない?
いつか使おうと密かに目論んでいる(笑) 以前さわかみ投信のラジオCMで流れていたもので、さわかみ投信は1999年日本初の独立系投信委託会社として澤上篤人さんが設立しました。
"優待バリュー株投資家"として活躍されているみきまるさんが、初期の頃に参考にされていたようで、長い間相場に携わる大御所のイメージが強く、投資スタイルはウォーレン・バフェットの日本版といった感じだろうか?
日々の価格変動は一切気にせず、企業価値(利益成長)に着目し、5~10年の時間軸で挑む。
一見企業価値を予測する長期投資は簡単そうに見えるんだけど、長期間ホールドするのは想像以上にしんどい…。
去年の8/10、(6099)エラン(1175×300)を買ったんだけど、この一年の間にも30%以上下がった時期もあり、長期で考えてるとはいえ、これだけ下がると不安になってくる。(というか逃げたくなる(泣))
なのに澤上さんは、"下がったらチャンス"と嬉々として難平(ナンピン)に向かうとのこと。
常人には理解できんわ(笑)
さぞかし強じんな根拠があり、綿密な業績予想をしていると思いきや、数字に関してはアバウトで良いという。
もちろん決算書を読み込み、想像力を働かせる必要はあると思われるが、正直5~10年先の業績なんて分からないんだろうな。
実際、コロナのように誰にも予測できないことが起こる。
完璧なロジックを組めなくても、6~7割の完成度で動ける行動力の方が、より重要なのかもしれないね。
企業の成長を考えていく上で、過去の業績は欠かせない要素。
ただ、ここに落とし穴があるような気がしている。
過去の延長線上に未来があるのは間違いないが、あくまでも目安であって、未来を示しているわけではない。
「過去は過去でしかない」と分かっていても、なんとなく引っ張られてします。
(アンカリングの影響なのか…?)
「企業の利益成長など、先行投資の結果でしかない」と澤上さんは言われていて、シンプルなんだけど、本質を的確に表していると思った。(さすがだな!)
右肩上がりの成長が続いていく保証はなく、企業は常に進み続けていかなければならず、投資をしていない企業に明るい未来は望めない。
だからこそ先行投資で苦しんでいる時期に資本を投じることで、大きなリターンを得られる可能性があるのだろう。
この考えが、今の投資スタイルの根底にあります。(保有銘柄の中で、2銘柄(クリーマ・ココナラ)が先行投資で苦しんでいる)
長期投資では、"推(想像)"と"論(ロジック)"を詰めていく作業が大切とのことだが、このバランスが難しいなぁと感じた。
"推"だけだと抽象的すぎるし、"論"だけだと柔軟性に欠ける。(推7割、論3割位のバランスが理想だろうか?)
いつも本当に苦しんでいて、しかもやっとこさ絞り出した仮説の脆弱さを目の当たりにすると、悲しくなってくる…(泣)
でも未来は誰にも読めないし、正解もないでしょ。
それならば、自由に想像力を拡げていき、楽しみながら頭を使っていきたい!
きっと投資にもこうした心の余裕が必要だと思います。
「さわかみ流 図解 長期投資学」澤上篤人
今週の本棚
・「フェイク」中野信子
・「レバレッジ・シンキング」本田直之
・「世界一やさしいブログの教科書1年制」深谷昌利
・「大中華圏」寺島実郎
・「人生、何を成したかよりどう生きるか」内村鑑三
・「カトリック生活」8月号
・「機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資」泉田良輔
・「アノマリー投資」
・「龍馬史」磯田道史