「2025年問題」団地の世代と共存共栄 高齢者を支えるエクセレント・カンパニー~(6099)エラン~
刑務所でも高齢化が進んでいるように感じる。(白い頭があちこちに…)
この問題は避けられるものではなく、必ず訪れる未来。
それならば高齢化が進むことで、需要が増す企業はないだろうか?
といった所から考え始めてみた。
ベタなのは介護施設なんだけど、あまりにも王道すぎて誰でも思いつく。
なのでその周辺に目を向けてみることに。
少しは投資家っぽくなってきたんじゃないか(笑)?
そこで見つけたのが、(6099)エラン。
2014年上場で、病院や介護施設の利用者に向けて「CSセット」という生活必需品の提供及び洗濯を行うサービスを展開している。
売上が5年平均で20%以上成長していて、4年で2倍以上。
急成長といっても過言ではないだろう。
有利子負債はなく、自己資本比率も安定して50%以上と文句なし!
利益剰余金や現金同等物も潤沢にある。(基礎体力は十分。)
営業利益以下も右肩上がりで、教科書通りの成長企業というイメージ。
ただ、営業利益率や営業CFマージンは、10%以下(6~8%)とイマイチで、改善しつつあるとはいえ、並レベル。
欲を言えばもう少し高い方が安心材料になるんだけどな…。
それでもROEは高位安定を維持しており、一見参入障壁が低そうに見えるが、この分野ではパイオニアとしての地位を確立させているとのこと。(エコノミックモートは築けているかな?)
ビジネスモデルは、ストック型だと思われ、契約施設から解約されないかぎりは安定した利用者が見込まれる。(解約率は、平均2%程度)
入院者や入居者が大幅に減るとは考えにくく、売上の推移を見ても、それが反映されていると思う。
また全国に続々と支店を設立していて、本格的に全国展開を目指しているようで、現在のシェア(15%程度)を踏まえると開拓余地はまだまだありそうだ。
実際、契約施設数や利用者数は大きく増え、特にコロナ禍の面会制度、衛生意識の高まりが追い風になっている模様。
また電子カルテを導入することによる利便性の向上に伴いスイッチングコストも高めていて、なにより深刻な人手不足を考えると、洗濯を委託するメリットは施設側にとって大きいのではないだろうか?
とはいえ成長鈍化の懸念もあり、成熟期にDXといった時代の流れを加味すると長期的な成長への期待値は高い!
更に数年前から先行投資に力を入れていて、インドでのヘルスケア市場の開拓を狙っているらしい。
国自体の成長期待は高く、単純に人口の観点から見ても日本より圧倒的に多いので、希望があると思うのだが未知数というのが正直な所。
だけどインドでもコロナの影響を受けて、衛生意識が高まり、手を洗うようになった人が増えたという話なので、その習慣が根付いたと仮定すると、健康志向の高まりにもつながっていくと思われる。
こうした仮説を立ててみると、アマゾンなど大手も参入し始めているヘルスケア市場のニーズは十分にあり、マイナスではないのかな?
あとは祈るしかなく、経営陣を信じるぞ(笑)!
国内では、新規事業(電子カルテ、終活など)はもちろん、人的な部分が多いのだが、それだけの余裕が企業側にあるとプラスに捉えています。
今の利益水準に満足せず、より企業価値を高めていく!
という強いメッセージと解釈している。
業績に反映されるのは少し先の話になるだろうけど、ビジネスモデルの強みを活かしながら育成していければ、良い人材が育っていく可能性も大いにある。(平均年収"533万"なのもプラスにはなるかな?)
PERは30倍前後で安定していて、ベア相場でも持ち堪えていたのを見ると、成長性や安定性が評価されているのでしょう。
ただ、今の状況で大きく買いが入るとは考えにくく、もう一段の成長が必要で、3~5年と中長期での戦いになると見ている。
買値1175×300なので、1000円以下に下がった時にもう少し買い増したいと思う。
個人的には、2000円辺りを目安にします。
株主資本も4年で2倍と着実に企業価値を高めていますし、「2025年問題」(団塊の世代が後期高齢者になる)といった現状を鑑がみても十分なニーズがある。
あとは日々の動向を見守りつつ、腰を据えてホールドしていこうと思う。
時を味方にしますかね。
今週の本棚
・「モモ」ミヒヤエルエンデ
・「日本人とユダヤ人」山本七平
・「日露戦争に投資した男」田畑則重
・「幕末の大誤解」熊谷充晃
・「日経マネー」3月号
・「資本主義の再定義」佐和隆光