こんなにも違うの?フランスと日本の「飲み会」
「ちょっと一杯行こうか」
これ、日本式、会社の後の”飲み”へのお誘いですよね。
家庭が第一のフランス人ですが仕事が終わった後での飲み会ってあるのでしょうか?
実は日本のように仕事帰りに上司に誘われて行きたくなくても一杯付き合う・・・なんて事はあまりないようです。
でもフランスでも「飲み会」はちゃんと存在します。ただしアフター5ではなく。
フランスではこの飲み会の事をPot(ポ)と呼びます。これは「Prendre un pot=一杯飲む」から来ておりpotはポット・鍋・壺などの意味があります。フランスの飲み会は日本のそれとは違い、社員の結婚や出産のお祝い、又歓送迎会など幅広い。日本のようにどこかの居酒屋でという事はなく、potが行われる場所は会社内のカフェテリアみたいな所で行われるんだとか。
大体仕事上がりの17時~18時位から皆は立ったまま、上司のスピーチからスタート。真剣に聞くか退屈そうにするかは人それぞれですが(笑)これが終わってからシャンパンやビールで軽~く1杯、スナックなどのおつまみをさかなにしてお喋りをする。日本だと揚げ出し豆腐や唐揚げなどのがっつり食事系ですが、フランスだとpotの後帰宅して家族と食事をするのでおつまみ程度が一般的のようです。
しかもこのpotは何かあるごとに行われます。例えば社内のサッカーチームが優勝した!ボジョレーヌーボーが解禁!などなど。仕事の時間内に行われるため、息抜きや休憩的な意味も。その他にもpotは社員同士のコミュニケーションを測ることや社内をリラックスした雰囲気にしよう・・・という目的もあります。もちろん最大の目的は何かを”お祝いする”という事。
筆者がフランクでいいなぁと思ったのはいつ来ていつ帰っても自由だという事です。
お喋り好きなフランス人なのでず~っと残ってお話していても有り。ただ、日本人の飲み会時によくある光景の酔いつぶれてしまっては印象が良くない。浴びるほど飲んで偉い!なんていう雰囲気が感じられる日本とは違い、アルコールを自分でコントロール出来ない社会人失格の烙印が押されてしまうからだそうです。
フランスで就業時間内に行われるpot。日本でもアフター5の飲み会ではなく就業内にしてしまえば「上司に誘われてるから嫌だけど断れない」みたいな雰囲気にはならなくて良いのかなと思います。
フランスの幾つかの有名企業では「away day(アウェイデイ)」という社員のコミュニケーションを図るべく1日中ゲームなどをして夜はミニパーティを行うという日があるようです。社員全員強制参加でパーティのみ、参加フリーだそうですが、友人のバレリー曰くaway dayが来るのは怖いんだそう。1日中会社の皆とゲームをするなんて頭が痛くなると、流石にこれには疲れたと言っていました(笑)
気楽に参加出来て帰りたい時に帰る。これが出来ればpotは社内で就業時間内にコミュニケーションを取れて明日からの仕事への活力にもなるのでしょうね。
ただ、一つ気を付けなければならないことが。
筆者がパリに留学していた時に、フランス人達と一つのテーマについて討論する機会がありました。まだまだつたないフランス語で必死に意見を言おうと一人のフランス人が喋り終わるのを待って、「さぁ!話そう!」となった時。
他のフランス人が横から最後まで話を聞かずに喋り始めた。しかも違う話題で!「え~!!じゃぁ、今度は次の話題で意見を言おう」と辛抱強く聞いて待っていたら、再度横から他のフランス人が違う内容でトークスタート!
これっていつになったら私が口を挟めるの?
この討論の間、彼らの攻撃(?)はずっと続きました・・・
その後やっと少し話す事が出来たのですが、は~!疲れた(笑)
日本では人の話を最後まで聞く事が美徳ですよね。
あちらではそんな意識は毛頭ないようで・・・最後まで聞くどころか自分が思いつけば瞬時に話し始める。彼らの話好きには覚悟を持って挑まなければなりません💦💦
フランス流会社での飲み会はかなり楽なようですが、だからと言って頻繁に行われるのはやはりフランス人も抵抗があるようです。上司のスピーチを長々立ったまま聞くのは疲れる。
このpot、皆さんはどうお考えですか?
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