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木曜劇場「わたしの宝物」第4話感想(ネタバレあり)
木𝟣𝟢ドラマ 〖 #わたしの宝物 〗
— 『わたしの宝物』木10ドラマ【公式】 (@takaramono_fuji) November 7, 2024
今夜10時より第4話放送🪺𓏸𓈒
うまく進み始めたように見えた家族。
美羽の前に戻ってきた冬月によって
どう変化していくのか…?
ぜひリアルタイムでご視聴ください⟡.·#TVer では1〜3話見逃し配信中🤍
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子供が生まれたことによりモラハラ姿はすっかりなくなり優しくなった夫:宏樹(田中圭)。そんな姿を見て罪悪感が芽生えた美羽(松本若菜)。幼なじみ:冬月(深澤辰哉)との思い出を全て忘れようと、思い出の地である図書館に仕舞い込んでおこうと二人のつながりの象徴であるしおりを本に挟み置いていこうとした。しかしそこで意図せず死んだと思っていた冬月と再会してしまうというところまでが第3話で描かれていた。
再会できて嬉しいのか溢れる思いのまま抱きしめたものの拒絶された冬月は今の美羽の状況など何一つ知らない。だからこそ約束通り待っててくれていると思ったのだ。拒絶された意味が分からず呆然とする。
待っててくれてるって思ってたのは俺のエゴだったのかもしれない
と言っている割にはフリマの時にお世話になった図書館の方から美羽の連絡先を知った時はかなり前のめり。電話をかけたりもしちゃう。結局諦めきれないんだなあ。好きな人には一途でまっすぐで、なぜ拒絶されたのかを知りたいそうじゃないと諦められないというような印象を受ける。これを書いているのは第6話終了済という大遅刻タイミングなのだが冬月のバックボーンが永遠と描かれないためこのように憶測や印象で話すことしかできないのが大変歯がゆいです!
そんな中挟まる回想での莉紗と下原のシーン。
ちゃんと言葉にしないと分からないことはたくさんある。大切なことは特に。
下原によるこの言葉、何気に視聴者からもさらっと流されているけれどこのドラマの登場人物全員に言いたい。話さなかったからこその心や出来事のかけ違いが事が大きくなった原因なんだから……。
冬月と再会してからどこか上の空な美羽。しかしそんなことなんて知るはずもない宏樹は産後鬱なのでは?と調べたり「無理しちゃダメだよ、仕事なんてどうとでもなる」や「美羽が大事、もちろん栞も。」などと気遣う言葉をかける。本当に1話と変わりすぎな宏樹。
別のシーンでも楽になるからとクリームシチューの作り置きをしたり「今を大事にしたい。美羽を愛してるから。」などとしっかりプラスの感情を表に出す宏樹。本当にいい人になった。
そんな中喫茶店のマスターに美羽の心が浮かないことを相談すると
(子育て)サボってもいいんじゃないの?
子育てって別に母親だけの仕事じゃないだろ。
やっぱり欲しいというか的確な言葉をくれるマスターに全面信頼。この世界で信じられるのはマスターだけすぎる(泣)。
そこで真琴に相談し上手い事息抜きしてついでに悩み事を聞き出すように頼む。
冬月は莉紗に頼んで一日休みをもらい美羽に”最後にもう一度だけ会いたい。思い出の給水塔で待ち合わせをしたい”というメッセージを送る。夏野が幸せならそれでいい、とも書いてあり優しさで溢れるような言葉を言える冬月。きっと冬月なりにけりをつけにいこうとして文章を送ったのかなと思いました。
しかし美羽は行かない選択肢をとる。ここの音響が様々な音が混じったような感じで心のざわめきを感じる。気になる、けどみたいな。本当にこのドラマ音響効果が上手いなと思いながら見てます。
後日宏樹が子供の面倒をみて息抜きに真琴と出かけることに。しかし真琴の店に来たものの急遽真琴に打ち合わせが入ってしまったとのことで店内でお茶でもしながら待つことになった。
そしてその打ち合わせ相手は冬月だった。
そこで冬月は打ち合わせ中に小耳で美羽に赤ちゃんがいること、前は夫婦関係がうまくいっていないと言っていたが面倒を見てくれる優しい旦那さんになっていることを知る。ここの表情すごい。表情だけで魅せられる、感情が伝わる俳優さん。子供の話に驚きの顔、そして優しい旦那さんということでそっか、という諦めのような顔。
冬月はこの事情を知ってどこか諦めたような、一線引いたような感じになったが美羽は冬月と再会してからずっと忘れようとしても心に引っかかってもどかしい状態。
美羽は真琴に「無くしてしまったはずの宝物が目の前に現れた。しかし既に大切なもので埋まっていて入る隙はない。真琴ならどうする?」というような質問をする。真琴は「出会えた意味に感謝してさよならする。」というような回答をする。
美羽はこのやりとりがずっと胸に残っていたのだろう。美羽は冬月と会うことを決め子供を、今の家庭を大切にしたいからもう会えないと告げる。
死にそうになった時、夏野と出会えたこと。本当に神様がくれたプレゼントだって思った。ありがとう。
冬月くんには昔も今もずっと助けてもらってばっかりで。苦しい時私に元気をくれた。どんなに助けてもらったか分からない。私もすごく大切なプレゼントもらったよ。ありがとう。だから勝手だけど私は冬月くんに幸せでいてほしいと願ってる。生きててくれて嬉しかった。
お互いありがとうで締めてケリをつけようとしてるのがひしひしと感じられる。悪いこと言わないでプラスで別れられるのっていいなと思いました。
ごめんな。俺、ほんとに何もできなくて。結婚してる夏野のこと愛しちゃいけなかったんだ。待たせたまま迎えにも行けなかった。夢も大切な人たちも夏野のことも何一つ守れなかった。
当たり前だけどきっと心のどこかで人妻の美羽を愛してはいけないとわかっていたのだろう。けれど私が何度もnoteで言う通り優しいから好きな人の美羽からのSOSを優先した。その優しさが仇となった結果だ。きっと事故に遭わずしっかり帰国できたら美羽だって(あの愛に甘えてモラハラしてた宏樹が離婚を受け入れるのかは別として)離婚して冬月と一緒になって新しい人生を歩んでいただろう。モラハラは精神的DVだとかになって宏樹が悪に、冬月は美羽にとってはまた救ってくれたヒーローであり続けるだろう。しかし事故に遭い、莉紗がわざと犠牲者を異なって伝えたことにより冬月が戻り迎えに行くと完全な悪側になってしまった。その上、下原という同僚を亡くし、発展途上国で学校を作る夢は白紙に。日本でもどう美羽に対して行動をとっても邪魔者になってしまう。こんな不憫なことあるのだろうか?そりゃ冬月だって心が決壊して泣き出してしまう。泣き続ける冬月を美羽が慰めるとハグされる。人肌が恋しいのかな。冬月はここまで見ると思ったことは好きなど恥じらうようなことも直接言うし、感情や思っていることが言動に100%現れるタイプだと思う。ここまで見た視聴者はきっといや、なんでそこでハグするんだと思ってもまあここで綺麗に関係すっぱり切ります。お互いあとぐされはないです。と思えるだろう。
けれどこのハグを美羽に渡したいものがあって追いかけてきた真琴に見られたとなったらどうだろうか?
真琴はちょっと体調不良そうな宏樹を見かけたものの、モラハラも冬月との関係性も何一つ知らない。その上美羽と宏樹の夫婦関係は理想なのだ。そんな中で冬月と抱き合っているのを見かけたらどうか?そりゃ混乱するし不倫が頭によぎるだろう。そんな真琴、第5話予告から暴走ルート辿ってます。
ドロドロターンに入ってきた木曜劇場。個人的には深澤さんの表情や目の動かし方での演技が凄すぎて引き込まれました。私は連ドラだと今日からヒットマンから、映画だとラスト・ホールド!、おそ松さん、少年たちなど見た数は少ないのですが強みは雰囲気の作り方と声だと思っています。どこにでもいそうなのにいないと思わせるような掴めない雰囲気に低すぎず高すぎず優しく、形がないような現れてすぐ溶け込むようなシャボン玉のような儚い声。優しく人を優先し自己犠牲の塊のような冬月はそのような点からしてもピッタリだと思います。その上今回は目線の運び方や表情、声色の使い分けなど強みにさらに成長した強みが加わっていて冬月はきっと深澤さんしかうまく冬月という曖昧さで成り立っている役を表現できないのではないかと思っています。これから先、関係を切っても冬月がドロドロとしたターンに巻き込まれていくことは確実で地に足ついていないような冬月が現実へ引き込まれていくシーンが増えていくだろうなと思っています。そんな冬月をどう演じていくのか楽しみです。