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SHE×Moonの共創が描く未来 ーグローバルに広がる、すべての人が活躍できる新たな価値創造への挑戦ー

女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」を運営するSHEは、三井物産子会社で新規ビジネス創出に取り組むベンチャースタジオ、Moon Creative Ventures (代表取締役社長:横山賀一、以下、Moon)を引受先とする第三者割当増資により、Moonをリード投資家としたシリーズC総額17.5億円の資金調達を実施しました。
今回の資金調達を通じて、SHEとMoonは強固なパートナーシップを築き、次世代のビジネス拡張に向けた革新的な取り組みを推進していきます。またこの機会に、SHE代表の福田恵里、Moon代表取締役社長の横山賀一氏、投資担当の堀口翔平氏による特別対談を実施。カルチャー、DEI、イノベーションなどの観点から、3名が描く協業の未来像と、社会にもたらす変革についてお話を伺いました。

SHE代表取締役CEO/CCOの福田恵里(写真中央)、Moon代表取締役社長の横山賀一氏(写真右)、投資担当の堀口翔平氏(写真左)

MoonとSHEに共通するカルチャーとは?

──今回の資金調達でMoon Creative Venturesは三井物産やベンチャースタジオMoon Creative Labが支援するグループ会社以外で初めての出資となります。今回の協業はどのような観点から始まったのかお聞かせください。

福田:MoonとSHEが協業を決めた理由は、お互いのカルチャーとビジョンがマッチしていたことが1番大きいと感じています。改めて、Moonが大事にしているカルチャーについて聞いてみたいです。

横山氏:Moonは、三井物産が新しいビジネスを「つくる」ためのイノベーションラボとして2018年にアメリカで設立された会社です。国籍などバックグラウンドの異なるメンバーが集まっていることもあり、「多様性」が1つのキーワードになります。

堀口氏:Moonだと本当にいろんなバックグラウンドを持った社員がいるので、新規事業をやる上でも、自分の生きてきた環境で「当たり前」と思っていたことが、ビジネスの発想につながったりすることもある。日々新しい発見があって、すごく刺激的な環境だと思います。

Moon Creative Labの拠点にて対談を実施

本質的なDEIに重要なのは無理にまとめないこと

福田:バックグラウンドが異なる人たちをまとめるのは大変なことも多いと思います。Moonではどのような工夫をされていますか。

横山氏:設立当初は一体感の醸成にも挑戦していましたが、1年ほど続けてみて気づいたんです。「一体感を醸成しよう」という考え方そのものが、同質化しようとする日本のカルチャーで、DEIと距離があるものだと。なので、今はバラバラであることをそのまま受け入れ合って、無理にひとつにまとめようとはしていません。

福田:確かにMoonの方々は、本当にみんなリベラルで型にハマらないクリエイティブな方が多く、仕事だけじゃなくて人生そのものをすごく楽しまれているなと思います。Moonや三井物産らしさみたいなものをいい意味で持っていなくて、“自分は自分”という個としてのブランドみたいなものをそれぞれが大事にしている感じがして、接していて気持ちいいです。

SHEが考えるイノベーティブな組織の条件とは

福田:SHEでは“アンラーニング”を1つの大事なテーマとして扱っています。社員数も100人を超えて、新旧さまざまなメンバーが混ざり合う中で、時にはそれぞれの成功パターンがぶつかることもあります。そんな時に、“当たり前”を疑い、これまでの成功パターンをアンラーニングして、新しいイノベーションを自分の中に取り入れる姿勢をみんなが持っていることが、スタートアップとしてすごく大事だなと感じています。

横山氏:三井物産では、外にMoonという会社をつくることで、いいクッションになって会社全体のこれまでの“成功パターン”をアンラーニングし、新しいイノベーションが起こせるんじゃないかと思って経営しているんですが、どうしても大きな会社なので過去の常識に引っ張られることもあります。そんな時、SHEさんのように全く別の会社と協業し、自分たちの中にはない新しい価値観や文化に触れることで、会社全体のイノベーションにも繋げていけるんじゃないかと期待しています。

Moonの代表取締役の横山賀一氏

日本のスタートアップエコシステムと大企業のイノベーションの集積地としてのMoon

福田:三井物産とスタートアップが直接協業すると、規模もスピード感もプロトコルが違いすぎてお互いストレスになったりするのかなと思うんですけど、そのハブとしてMoonが入ってくれることで、いい相互作用が生み出せそうだなと感じています。Moonは三井物産にとどまらず、日本のスタートアップエコシステムと大企業とのイノベーションの集積地として、日本全体に大きな影響を与える存在だと思います。

横山氏:Moonは、本社がカリフォルニアにあり、かつ、さまざまな国籍のメンバーで成り立つチームなので、海外に強みがあります。だからこそ日本のスタートアップがグローバルで活躍できるようにいい橋渡しをしていきたいです。

堀口氏:また、単に投資して支援するというだけでなく、一緒に事業を作っていくということもすごく重視しています。SHEさんともぜひ一緒に新しい価値を作っていきたいですし、代表のえりさんにはイノベーションを起こすためのパワーとか才能をすごく感じているので、これからが楽しみです。

横山氏:元は三井物産ってそもそもアセットがそんなにない会社で、総合商社なので人が資本であり、社員が新しい事業を作り続けることで生き延びてきました。我々はVCではないので、投資してファイナンシャルリターンを求めるのではなく、どちらかというと、どうやったら面白く規模感がある市場がつくれるか、そのためのシードとなるいろんな人のアイディアを組み合わせて「つくる」というのが一番得意分野です。

堀口氏:Moonの中にはデザイナーやエンジニアなど、アイデアを形にしていくプロがたくさんいます。実際私自身も元々社内起業家としてビジネスをつくってきたんですけど、最初の5年間でアイデアが全社から500件ぐらい集まって、そのうち50〜60件くらい実行してみて、今は実際に10件ぐらいが事業会社化しています。そうやってアイデアを形にしてビジネスにしていく過程で、Moon社員の中にもそういった新規事業をつくるケイパビリティがどんどん積み重なってきました。
そして今度はそんな新規事業に知見のあるメンバーが、パートナー企業さんと一緒に事業をつくっていく。そういうエコシステムというか、サイクルをうまく回していきたいです。

Moonの投資担当、堀口翔平氏

福田:ほとんどのCVCはスタートアップへの投資だけでビジネスを作っているわけではないので、シナジーが合う会社があれば投資するくらいで、投資先の事業を伸ばすためにコミットするような会社は少ない構造になっていると思いますが、Moonは投資が決まってから毎週オフィスで定例MTGをさせていただき、事業をグロースさせるアイディアをたくさんご提案いただけて、同じ温度感で事業を伸ばしていくという本気度が伝わってきて、本当にご一緒できてよかったなと感動しています。

横山氏:実際すでにアメリカ側の別チームでも、女性支援周りとかリスキリング周りでSHEさんがグローバル企業になる手法を研究中です。

福田:私たちだけだと、SHEは教育や女性支援の会社だという固定観念にとらわれがちです。しかしMoonの海外チームとのディスカッションを通じて、全然違う切り口でも事業の幅を広げられそうだと気づかされました。自分たちだけではできない大きなビジョンを一緒に描いていけることがすごく嬉しいです。

SHE代表取締役CEO/CCOの福田恵里

SHEとMoonの共創で描く未来。グローバルに広がる新たな価値創造へ向けて

──Moonは、三井物産をバックグラウンドとした強力な海外進出ネットワークやM&Aの知見を持ち、事業クリエイティブを得意とする企業です。そのケイパビリティは、SHEのビジネスをグローバル市場へと押し上げる大きな原動力となります。
今後、Moonと連携しながら、グローバルな観点でSHEは何を旗印として展開していくのでしょうか。

福田:SHEはこれまでさまざまな人に「ビジョンは強いけど、ビジネスとして成立するのか?」と問われてきました。私は金融や経営のプロフェッショナルでもなく、ストリートから出てきたただの女の子という感じでしたが、そんな普通の女の子でも、こうしていろんな人の力を借りれば世界を変えることができる、ということを証明したいです。そしてそれが後続の女性起業家や若手起業家の当たり前を更新するようなきっかけになったら嬉しいなと思っています。そのためにはやっぱり小さく閉じてしまうと証明にならないと思うので、「文化を変えた」とか「この時代に良い影響を与えられた」と思えるくらいのソーシャルインパクトを出すために、ビジネスの規模感にもこだわりたい。

たとえば、SHEの主要事業「SHElikes」の海外展開において、Moonの持つグローバルネットワークは、各国市場への効果的な参入とローカルニーズに合わせた展開を可能にします。

また、M&Aや業務提携を通じた事業拡張も視野に入れており、シナジー効果の高い企業との戦略的な連携により、新たなビジネス創出を目指します。現在事業の中心としている教育ドメインだけでなく、SHEmoneyなどのライフデザイン領域への展開も検討しています。これは単なる買収や投資ではなく、未来を共に創り上げる共創型のアプローチです。

さらに、Moonが擁する多国籍なプロフェッショナルチームは、グローバル市場で通用するクリエイティブ戦略を策定し、SHEの事業に新たな価値をもたらします。このように、Moonは出資者ではなく、共に未来を切り拓くパートナーとして、「ビジョナリーでありながら、確かなビジネスとして成功させる」という両輪の実現を目指していきます。

──SHEとMoonの共創により生み出すのは、ビジネスの枠を超えた新たなイノベーション。これからも両社は、国内外をつなぐ橋渡し役として、社会にインパクトを与える事業を共に育て続けます。


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SHE公式HP|https://she-inc.co.jp/
SHEの資金調達に関する詳細はこちら|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000296.000027564.html