同期との確執(10)
二回生が始まった。
僕はクラスの同期と一緒に受ける二回生ゼミに入ることになった。
同じクラスにはKもいる。
案外単純な話で二回生になると同期と仲良くしようという気は失っていった。
このクラスから僕は真面目に授業に通うようになった。
パンキョーを真面目に受けるようになった一回生の秋から僕は勉強を真剣に取り組むようになった。
たしかに大学の科目は面白い。
いい示唆がごろごろあるのだ。
学問に奥を見いだした頃合いだった。
そんなときに僕の学業の邪魔をしてきたのが後ろの席にいたSさんだ。
なぜか女の子なのに僕に話しかけようとしてくる。
まだ一回生気分か、こいつ。
そこまでブスではないし、そこまで美人でもない。
まあ普通の顔なのだがこのコミュニケーション志向は一体なんだ。
わけがわからなかった。
とにかくこの女子は排除しておこう。
適当にあしらって毎週のゼミを過ごした。
ただやけに積極的でどこかしら興味を弾かれたのは事実だ。
この女子とは何かの縁があるな。
それは実感していた二回生のゼミであった。
これが大学というものか。
そう考えても可笑しくはない接点であった。
グループ志向がない当時、グループの自覚があれは一緒にご飯を食べていたのかもしれない。
今考えれば結構もったいないつながりの奴だったのかもしれない。
やはり恋愛に結び付くはずもなかったのだが、いい友人になり得たクラスの女子であった。
後にわかることだが、この子は僕の血筋でいう敵の一族の子孫だった。
だからこそ相性が良かったのかもしれない。
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