デザイナーズマンションのデザイナーってどんな人?
1年前くらいから小さなデザイナーズマンションに住んでいる。
私にとってははじめてのことだ。
別にデザイナーズマンションに住みたかったわけではない。
いくつか内見した中でまぁいいかなと思えたのがこの部屋だったというだけだ。
デザイナーズマンションは、ちょっとオシャレ、変わっている、というイメージを持っていた。
そして、それはその通りだった。
オシャレで気に入っている部分はある。
一方で、機能的に足りてない、不便を感じる部分もある。
まぁでも、それも何とか許容できる。
ただ、どうしても許せないことがある。
それが防音機能が壊滅的に満たせていないということである。
壁が薄いのか、構造上に何か問題があるのかわからない。
ただ、いろいろな生活音が聞こえる。
いろいろな音が響き渡る。
隣の部屋のドアを閉める音。
下の部屋からの喋り声。
上の部屋の足音。家具をひきずる音。排水の音。
正直、ここは欠陥住宅ではないか。
そう思えるほどである。
これまで何回か引っ越ししたが、こういう経験ははじめてである。
各部屋に住んでいるはきっと悪気なく音を発生している。
そしてきっと私もいろいろな音を発生している。
マンションの全ての住人が同じ悩みを持っているのではと思っている。
中には何も気にしないという人もいるのかもしれないが。
私はすごく気になる。
HSP気質なところも関係しているかもしれない。
この事象はデザイナーは意図していたものだろうか?
何らかの機能を優先した結果、この防音機能が犠牲になったのだろうか。
それともこれは想定外の事象なのだろうか。
そもそもデザイナーはどこまでが担当領域なのだろうか。
単なる見た目のデザインしかしないのだろうか。
その場合、誰がこの防音機能のような当たり前をデザインするのだろうか。
最低限必要な機能、当たり前な機能を備えた上でデザインしてもらいたい。
そういうのを前提に、或いはそういうのを制約と捉えた上でデザインしてもらいたい。
そこにデザインの技術が試されると思う。
重要な機能を疎かにして、単なる見た目を優先するデザイナーは能力の低いのでは無いかと思う。
ちょっとした不便さはありつつも、それを凌駕するユニークさや面白さを提供できていれば問題ないと思う。
ただユニークである、ただオシャレである、というのはデザインとは言えないのではないか。
それをやっているうちはデザイナーとは呼べないのではないか。
そういう意味でこのマンションをデザインしたのはきっとデザイナーではない。
だから私はまだデザイナーズマンションに住んだことがない。
また引っ越ししないと。
面倒だな。