【エッセイ】他人任せ
周りに人がいると。
どういうわけか他人任せ精神が現れる。
そういう性格らしい。
だから一人が好きなのかもしれない。
それは自分で責任を背負いたいということだったのか。
この空間もまた他人任せが顔をのぞかせる。
突き進む道は完全にあの人に委ねている。
私の周りには多くの人がいて。
きっと誰かがやってくれるだろう。
今日も誰かがやってくれるだろう。
しっかりした自分はその空間にはなくて。
誰かがやってくれると信じている。
そういう空間である。
勘違いしているわけではない。
別の空間との違いは理解している。
必ずそうなるわけではないのは知っている。
誰かが行動を起こすからそれができているのだ。
だからこそあの空間に憧れている。
一人になれるあの空間を。
でも色々と負担が大きい。
それが難点なのだ。
そういうわけでこの空間を選んでいる。
別に嫌いなわけではない。
他人任せさえどうにかなればいいのだ。
自分がしっかりすればいいだけなのだ。
それだけなのに。
やっぱりダメなのだ。
緊張感がない。
ぼーっとしてしまっている。
やっぱり他人任せなんだな。
そうしてバスは停留所を通り過ぎる。
私はまた降りそこなったのだ。