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シャーロックホームズ名作中の名作:「赤毛連盟」の考察と疑問点

 こちらはシャーロックホームズの赤毛連盟についての解説記事です。

 シャーロックホームズの原作は今と時代背景が大きく違うこともあり、やや読みにくい所があります。

 ですので本記事では分かりにくい箇所をいくつかピックアップして解説する形にいたしました。

 こちらの記事をより深掘りした↑動画を制作いたしました。併せてご視聴いただくことでより内容が理解しやすくなります。

 原題は「The Red-Headed League」。

 日本語では赤毛組合、赤毛連盟、赤髪連盟などと訳されます。

 

 登場人物

 シャーロック・ホームズ:天才私立探偵
 ジョン・ワトソン:元軍人の医師、頭脳明晰なホームズの相棒
 ジェイベズ・ウィルスン:でっぷり太った質屋の店主、フリーメイソン
 ヴィンセント・スポールディング(ジョンクレイ):ウィルソン氏の営む質屋の従業員、かなり有能な青年
 ダンカン・ロス:赤毛連盟の組合員、新しく赤毛連盟へ入会する人物を審査する面接官
 ピーター・ジョーンズ:スコットランドヤードの警部
 メリーウェザー:長身で無口な銀行頭取

 
 あらすじ

 小さな質屋を営むジェイベズ・ウィルソン氏は奇妙な事件に巻き込まれる。

 ウィルソンは世界的な組織「赤毛連盟」の審査に合格し、週給4ポンド(約20万円)という高給な仕事にありつく。

 ところが赤毛連盟は突如解散する。

 楽に大金を得られる職を失って疑念を抱いたウィルソンはシャーロックホームズに調査を依頼する。


 赤く染髪すればよくない?

 まず赤毛連盟に入会するには髪の毛が赤いことが条件なのですが、髪を赤く染めればよくないか?という疑問が浮かびました。

 ただこの時代に染髪ってないのでは?と思ったので念のために調べました。

 そうするとなんと紀元前3500年からエジプト人はヘナで髪を染めていたという情報を見つけました。

 
 とはいえ、結局は髪の赤い人しか入会出来ない赤毛連盟という組織はこちらの物語において重要な役割を果たしていないので「染髪がどうのこうの・・」という風にあら探しするのは無粋だということに後から気づきました(^-^;。


 質屋の主人は百科事典を書き写すバイトでいくら稼いだの?

 質屋の主人であるウィルソン氏は赤毛連盟の審査にパスし、週給4ポンドのバイト(?)にありつきます。

 現代の貨幣価値で1ポンドは約2.5~5万円だと言われていますので週4ポンドは10~20万円にぐらいということになります。

 エンサイクロペディア・ブリタニカ(1768年に発行された百科事典)をひたすら書き写す作業は楽というか、それなりに苦痛だとは思いますが、それで月16ポンド(約40万~80万)貰えるのでしたら悪くありません^^;。


 フリーメイソンってなに?

 世界中に600万人もの会員がいるという巨大秘密結社です。

 作者のコナンドイル氏も会員だったと言われています。

 余談ですが、僕の知人でもフリーメイソンの方がいらっしゃいました。
 ただその実態は秘密のベールに包まれていて僕にはまったく見当もつきません。

 実態を探ろうとして怖い人が出てきたら困るのでこれ以上は何も触れないでおきます(T-T。


 19世紀のロンドンに地下鉄???

 ホームズとワトソンが事件の調査に出かける際に馬車ではなく、珍しく地下鉄を利用しています。

 この時代に地下鉄があったのか疑問でしたのでこれも調べましたところ、1863年からロンドンに地下鉄が開通していたみたいです。



  こちらの物語では「赤毛の人物のみ入会を許され、楽な仕事で高給を得られる」という怪しさ満点の詐欺っぽい広告の謎を解くところから話は始まり、銀行強盗を阻止するという大きな事件へと発展します。

 ちなみに赤毛連盟はシャーロックホームズシリーズでは名作中の名作という扱いでして、作者のコナンドイルもシリーズの中で2番目に好きだとおっしゃっていたそうです。

 ただ僕個人的にはやや疑問の残るお話でした。

 そもそも赤毛連盟という偽の組織をでっち上げたりなど大掛かりなことをしなくても銀行強盗する手段は他にいくらでもあったのでは?と思ってしまいました^^;。

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