「新東京の格闘技スタイルを作ろう」結果発表・新東京リアルスタイル編・その1
01 新東京の格闘技スタイルを作ろう
「新東京の格闘技スタイルを作ろう」企画へのたくさんのご応募ありがとうございました。
大変長らくお待たせいたしました。これより結果発表を行います。発表は「新東京リアルスタイル」と「新東京スーパースタイル」の二部に分かれています。「リアルスタイル」は全3回または4回の分割掲載を予定しています。
本記事に掲載されている追加データの利用については下記の記事を参照してください。
「新東京リアルスタイル」は既存の(特に日本語のみの)環境をできる限り壊すことなく、物理戦闘キャラクターに魅力的な選択肢を提供するものです。「新東京スーパースタイル」は覚醒者キャラクターを含めてより超人的な活躍を可能にするものであり、未訳のデータを含めてすべてのデータが活用されることを念頭においています。
02 追加データについて
掲載されている追加データは、『ラン&ガン』収録の「格闘技スタイル」(p.128)および「技法」(p.135)として利用可能です。
これらのデータは「新東京スタイル」オプション・ルールが前提となっています。「新東京スタイル」オプション・ルール準拠のコードは以下の通りです。
NTS4C08 追加格闘技スタイル(新東京リアルスタイル)
NTS4C09 追加格闘技スタイル(新東京スーパースタイル)
NTS4C10 追加技法(新東京リアルスタイル)
NTS4C11 追加技法(新東京スーパースタイル)
格闘技スタイルや技法ごとに採用の可否を決めたい場合は、枝番「-b??」を各スタイル・技法の番号につけてください。例えば「捻り」の追加技法のコードはNTS4C10-b02になります。
追加データの名称については、『ラン&ガン』の用語を踏まえたものを用意しました。名称が変更されたデータについては原案名を付記していますが、どちらの名称を使用しても構いません。英語名については、国際的な慣習ではそのスタイルが生まれた国の言語をそのまま用いるのが普通ですが、新東京のフレーバーを重視し、あえて意訳している場合があります。
なお、投稿者名の敬称は略させていただきました。
一部のデータは未訳のサプリメントに記載されているルールやデータへの言及がありますが、これはルールの整合性を保つためのものであり、データの利用にあたって未訳のサプリメントは必要ありません。
03 標準ルール化された技法
以下のデータは技法として投稿されたものですが、武器の【精度】を上げる技法は武器を使用するキャラクターならほぼ全員が取得せざるを得ないという点から、全体の負担を軽減するため標準ルールとして実装されることになりました。
両手保持
投稿者:TIO
原案:一刀構え
武器を準備する際、ひとつの武器を両手で保持することにより、その武器の【精度】を+1します。それらの手や腕に他の武器を装着し準備している(肘などから出るタイプのサイバー・インプラント武器を含む)場合はこの修正は得られません。インプラント武器、盾、投擲武器には適用されません。
04 リアル格闘技スタイル部門・その1
使用可能な技法に「※」がついているものは今回採用された技法です。
b01 バレット・チャージ/Bullet Charge Style
投稿者:泥酔
刀剣を構えて突撃し、相手に一撃で重篤なダメージを与えることに特化した格闘技であり、自身の生還を前提としないスタイルからテッポウダマ・アタックとも呼ばれています。その実践者が生き延びてインストラクターとなる確率は非常に低く、新東京でもこの格闘技を教える道場は数えるほどですが、ヤクザはまずこのスタイルを学ぶと信じられています。
対応する技能:刀剣
使用可能な技法:居合術、全力攻撃、ハーフソード、バレストラ、捻り※、暗器※
選評:コンセプトが明確でロールプレイ的にも楽しく、何よりこの格闘技を使用している情景を思い浮かべやすいというところが評価のポイントになりました。
b02 双天燕舞(そうてんえんぶ)/Twin Swallows Blade Style
投稿者:スワロー
伝承に拠れば、この格闘技スタイルはかつての日本で双璧と謳われた、二人の剣士の技が元になっているとされます。終生のライバルでもあった二人の剣の術理を分析し、複合すれば、最高の剣技が生まれるはず。この理念の元、現代の技術をもって復元した剣術、それが双天燕舞なのです。
対応する技能:刀剣
使用可能な技法:くじきの痛打、突き返し、とどめの連撃、二刀流攻撃、二刀流防御、後の先の型※
選評:すがすがしく「使いたい技法全部入り」の二刀流剣術ですが、そこが格闘系ビルドの消費カルマを節約したいという需要と、複数の格闘技スタイルをつまみ食いするのでなく、ひとつの格闘技スタイルを極めたいというロールプレイ上の需要に合致していました。
b03 古流剣術/Old School Kenjutsu
投稿者:RPGにもっと格闘技を
日本帝国では帯刀の習慣が広まったことで、スポーツであった剣道よりも、実際の刀を扱う古流の剣術が見直されました。古流の剣術は、刀を扱うのみの技術ではありません。刀を扱うのに理想的な体勢を維持しつつ、状況に合わせて、当身(素手による打撃)や投げを行う総合格闘技なのです。
対応する技能:刀剣、素手戦闘、体術
使用可能な技法:居合術、剛の防御(受け流し)、とどめの連撃、投げ技、据物切り※、鍔迫り※
選評:武器と投げ技を両立できる格闘技スタイルの選択肢を増やしたかったことと、リアル格闘技部門に相応しいシンプルでケレン味の少ない点が評価されました。
b04 速疾鬼現流(そくしつきげんりゅう)/Sokushitsukigenryu(Realizing Light-foot Daemon Style)
投稿者:源298
速疾鬼とは仏教の伝説に現れる、足が速く怪力を持つオニの一種を指します。その名を冠した速疾鬼現流は、「二の太刀要らず」で有名な示現流の思想を引き継いではいますが、真の意味では型をもたないものです。身体強化した相手をはじめとした、銃火器や魔法の発達した第六世界において、いかなる状況でも相手を打ち倒せることを極意とし、自分に合った最適の闘法を導き出すことを主眼に置いています。突撃からの勢いのある強攻撃が印象的ですが、その真の特徴は片手のカタナに対して、それを補佐するように存在するもう片方の手の武器にあり、上手く相手の攻撃を捌くことで、勢いの乗った高威力の攻撃を叩き込み、確実な殺傷に至らせます。
対応する技能:刀剣、棍棒
使用可能な技法:居合術、とどめの連撃、二刀流攻撃、ランドリ(急所狙い)、閃光の突き※、盾割り※
選評:みんな大好き示現流ということで選ばれました。時代の変化に合わせて進化した示現流というフレーバーが良いですね。
b05 海兵隊剣法・零式一刀流/Imperial Marine Corps Sword Art Ittou Zero Style
投稿者:ittakiri
悪名高き日本帝国軍海兵隊、その強さの根幹を支える剣術です。サムライ・アーマーに身を包み、弾丸を弾きながら迫り来る彼らは、カリフォルニア自由国侵攻の際、防衛側の兵士たちを恐怖に陥れました。日本各地の剣術を節操なく吸収し、軍隊用に最適化され、さらに神経加速サイバーウェア(またはアデプトパワー)の恩恵を得たこの剣術は、遮蔽のない場所では辛抱強く銃弾を弾き、ひとたび間合いまで近づけば一瞬で敵の懐に入り、血の雨を降らせるでしょう。
対応する技能:刀剣、棍棒
使用可能な技法:居合術、角抵(突撃)、とどめの連撃、紫電の踏み込み※、射撃妨害※、協同攻撃※
選評:組織的な訓練を受けた剣客集団を表す格闘技スタイルとしての選出です。意外とこういう方向性でのご投稿は他にありませんでした。
b06 槍術/Soujutsu
投稿者:源298
歴史的に槍は東西問わず世界中で長らく戦場の主役として活躍してきました。しかしながら、戦いが減り、平和な世に移るほど、携帯に困る武器として衰退していきました。現代武道としては、なぎなたと、銃剣道として技法は伝わっています。銃火器が発展した時代でも、前時代の自衛隊から日本帝国軍にまで銃剣による格闘術は用いられており、実戦格闘術として残り続けています。
対応する技能:棍棒、刀剣
使用可能な技法:足払い、角抵(転倒狙い)、突き返し、とどめの連撃、ハーフソード、後の先の型※
選評:原案では「槍術/銃剣道」でしたが、銃剣道へのご投稿が複数ある一方で「槍術」を主にしたものは他になかったため、「槍術」としての採用になりました。
b07 銃剣道/Jukendo
投稿者:Raja
覚醒を遡ること数百年前から銃は人類の相棒であり、弾薬のない場合や装填が間に合わない時の戦闘術も長年研究されてきました。覚醒後は(なにごとにも"道"を見出す日本帝国人によって)近代武道として体系化され、軍人の教養の1つになっています。カリフォルニアに駐屯した日本帝国海軍が度々交流試合や大会を開催していたこともあり、近年は北米の軍人にも広まっています。
実際の銃剣道は銃剣部での突きのみが有効ですが、第六世界ではストックも有効であり実戦的な昇華がされています。競技武道でもあるこのスタイルの要諦は「銃剣またはストックによる有効部位への強打」であり、高い精度が要求されるのが特徴です。
対応する技能:棍棒、刀剣
使用可能な技法:くじきの痛打、拳砕き(武装解除)、突き返し、ランドリ(急所)、ストック戦闘術※、喉輪の一文銭※
選評:銃剣道としての掘り下げが面白く、巧みだったことが評価されました。
b08 ナイフ格闘術/Knife Fighting
投稿者:源298
エスクリマ、カリ、シラット、忍術、鎧甲冑術、オキチタウ、中国拳法などの格闘技スタイルの中で、各流派からナイフなどの片手持ちの小型の刀剣を用いる技法のみに焦点を当て、まとめた格闘術になります。両手持ちの武器と比べ、小柄な武器故の威力の低さを手数の速さや小回りの利きやすさによる狙いなどで補います。投擲による手裏剣や投げナイフの技術も含まれており、遠近ともに音もなく攻撃することが可能です。武器を隠し持ちやすいところから、暗殺者や忍者などの諜報員にも好まれます。この格闘技スタイルを知って見様見真似で挑戦した中高生が、バタフライ・ナイフで自分の手を傷つけることはよくある話です。
対応する技能:刀剣、投擲武器
使用可能な技法:急襲する龍、バレストラ、部位狙い(釘付け)、ランドリ(急所)、暗器※、竜巻投げ※
選評:ナイフを主軸にしたスタイルは他になく、『ラン&ガン』の格闘技スタイルを補完する役ものとして選出されました。
05 リアル技法部門・その1
固有の戦闘動作が使用可能になる技法は、技法名がそのまま戦闘動作名となっています。また「この動作を行うためには、格闘技の訓練が必要です」の定型文を省略しています。
b01 基本の型/Basic Form
投稿者:無名のランナー
原案:残心
簡易動作
格闘技の基本となる攻防一体の構えの型を取ります。
他の「型」の技法を使用するまで、近接攻撃、投擲武器、射出武器、SSの射撃武器による攻撃のみを行い、一度も純ヒットを得られなかった場合、行動フェイズの最後に1度だけイニシアティブ・スコアを+3します。ただし、グレネードなど範囲効果を持つ武器ではこの効果は得られません。
使用可能な格闘技スタイル:すべて
選評:主に相手に防御ペナルティを与える手段の少ない攻撃で、防御された時の「手番を無駄にした」感覚を軽減するために選ばれました。原案では動作を必要としない技法でしたが、「最初にポーズを取りたい」という需要を満たすために簡易動作となりました。この技法は「暗闇を打つ」などと同様にすべての格闘技スタイルで使用可能です。
b02 捻り/Torturing Twist
投稿者:泥酔
割り込み動作(イニシアティブ・スコア-5)
前提条件:自身の近接攻撃時
相手に武器を突き刺した後、捻りを加えることによって相手の内部組織を破壊する動作です。
この動作は刀剣などの刃のついた武器による近接攻撃で身体ダメージを与えた際に一度だけ使用できます。使用した武器の【精度】かリーチを合計で2点まで減少させ(【精度】は3未満、リーチは0未満にはできません)、相手にそれに等しいマスの身体ダメージを与えます。この追加ダメージには抵抗できません。ダメージに対する付随効果(転倒するかどうかなど)には影響しません。また、部位狙いによるダメージ上限は適用されません。
キャラクターが全力攻撃(『ラン&ガン』p.121)中の場合、この追加ダメージは2倍(1点減少ごとに身体2マス)になります。
損傷した武器を修理するルールは『ラン&ガン』p.143を参照してください。
使用可能な格闘技スタイル:バレット・チャージ
選評:『シャドウラン』では珍しい、「攻撃が成功した後にコストを支払って効果を強化する」タイプの技法(戦闘動作)です。投稿作は非常にシンプルで美しい効果(イニシアティブ・スコア-10で2点のDV上昇)だったのですが、「突き刺した銃剣が壊れるところが見たい」という選者のわがままのためにこの効果となりました。
NTS4C10-b01v1:このバリアント・ルールでは武器へのダメージを省略し、身体1マス(全力攻撃時3マス)の追加ダメージのみを与えます。
b03 暗器/Hidden Weapon
投稿者:しめじ/Yamashiro
単純動作(特殊)
隠した武器で抜きざまに攻撃し、相手の意表を突きます。
この動作を行う際、隠蔽ホルスターに収納された武器、身体に収納されたインプラント武器、形態を偽装している武器(その機能を判別する際の隠蔽修正が-4以下のもの)のいずれかをひとつ選び、準備します。次に〈パーミング〉+【敏捷力】[身体]と相手の〈知覚〉または〈パーミング〉+【直観力】[精神]で対抗テストを行います。相手には武器の隠蔽修正(機能を偽装している場合は偽装の隠蔽修正)が加わります。テストに失敗した場合は単純動作を消費して武器を準備したという扱いになります。成功した場合は動作を消費せず、この行動フェイズ中は相手に対して有利な位置を得ているものとして残りの動作を行えます(つまり、あなたが他に単純動作を使用していないなら、複雑動作を使用して相手に攻撃してもよい、ということです)。一度この動作に使用した武器は、同じ戦闘中には暗器として使用できません。
この動作は移動妨害を行う際にも使用でき、そうした場合イニシアティブ・スコアを(移動妨害に加えて)-5します。
使用可能な格闘技スタイル:バレット・チャージ、ナイフ格闘術
選評:みんな大好き隠し武器、ということで選ばれました。「急襲する龍」とのコンボを成立させるためのテキストの書き方が難しかったです。
b04 後の先の型/Counterattack Form
投稿者:無名のランナー
簡易動作
相手の動きに合わせて反撃することに重きを置いた構えの型を取ります。
他の「型」を使用するまで、「防御を読む」動作を単純動作で行えます。また「防御を読む」に成功している時、その相手に対する割り込み動作による攻撃(移動妨害や突き返しなど)に「部位狙い」を組み合わせることができます。この攻撃には部位狙いによる修正を通常通り受けます。実際には意味のない部位狙いの組み合わせ(押し出しと急所狙いなど)は無効です。
選評:原案は「見切りの構え」だったのですが、テストを重ねるうちにまったく別のものになってしまったため、別の技法として掲載することになりました。
b05 据物切り/Stationary Cutting
投稿者:TIO
動かない物体や死体に対して、刃筋を立てて切り通すための技法です。動かない物品や障壁に対して行う近接攻撃はAPに-4の修正を与えます。また、動かない対象への近接攻撃を単純動作で行うことを選択できますが、もし、何らかの理由でこの攻撃に対する防御テストが可能な場合(実際にはホムンクルスだった、など)、防御テストで1ヒット得られれば防御に成功したことになります。
使用可能な格闘技スタイル:古流剣術
選評:壁をカタナで切断したいという需要や、《物質障壁》等の壁をつくる操作呪文への対抗手段を提供するために選ばれました。
b06 鍔迫り(つばぜまり)/Binding
投稿者:朱鷺田祐介
割り込み動作(イニシアティブ・スコア-5)
前提条件:近接攻撃のみ、相手が「ブロック」または「受け流し」に成功した
武器同士が接触するような鍔迫り合いの状態から有利な体勢に持ち込む戦闘動作です。
自分の攻撃に対して相手が受け流しまたはブロックを宣言し、純ヒットが得られなかった場合に使用します。その相手に対してクリンチを試みます(『ラン&ガン』p.120「クリンチ」のルールに従ってテストを行ってください)。このクリンチで純ヒットを得た場合、クリンチ状態になるとともに「投げ」等の相手が「ブロックに成功した時」の割り込み動作の対象になりません。
使用可能な格闘技スタイル:古流剣術
選評:「タイガーアイ流剣術」を入れておいて欲しいというオーダーにお応えしました。
b07 閃光の突き/Flashin' Thrust
投稿者:源298
原案:最速の突き
複雑動作
前提条件:刀剣、棍棒、素手戦闘による近接攻撃のみ、歩行移動または静止状態であること
ボクシングのジャブを始めとした牽制としての打撃や、伝統派空手や日本拳法、スポーツフェンシングや剣道などの、実戦ではなく競技化によって獲得された、威力よりも速度を重視して当てることに特化した戦闘動作です。この攻撃に対する相手の防御テストに-2のダイスプール修正を与えます。
使用可能な格闘技スタイル:速疾鬼現流
選評:みんなが求めていた、近接攻撃の防御テストにペナルティをかける技法/戦闘動作ということで、テストプレイを重ねた結果こうなりました。
b08 盾割り/Break a Shield
投稿者:TIO
盾を持つ相手に対して、力学的あるいは構造的な弱点を狙うことにより、盾や持ち手にかかるエネルギーを受け流しにくくします。近接戦闘時に相手の盾を対象とする、部位狙い(武器破壊)か部位狙い(武装解除)を行う時(拳砕き(武装解除)を含む)、ダイスプールに+4の修正を得ます。
使用可能な格闘技スタイル:速疾鬼現流
選評:武器破壊や武装解除を狙おうとしても、普通に攻撃した時に比べて成功率が変わらない(≒殴った方が早い)という問題の解決になるかもしれない技法ということで選ばれました。
b09 紫電の踏み込み/Advance of the Shiden
投稿者:ittakiri
原案:強い踏み込み
割り込み動作(イニシアティブ・スコア-5)
弾丸に向かってカタナ一本で飛び込むような命知らずにとって、剣の間合いにいかに速く飛び込むかが生死を分けます。
移動中に割り込み動作として使用し、任意の近接戦闘技能の半分(端数切上)メートルを本来の移動力を使用せずに移動できます。この移動は敵に接近するためにしか使用できません。この移動に対しては移動妨害や押し出しで割り込めません。また、この移動の直後に同じ技能を使用して攻撃を行う場合、そのテストに+2のダイスプール修正を得ます。この動作は1戦闘ターンに1回しか使用できません。
使用可能な格闘技スタイル:海兵隊剣法・零式一刀流
選評:移動力が足りない時にあと2~3メートルを稼げる技法が欲しい、という需要に応える技法(戦闘動作)です。他のルールとの面倒くさい相互作用を防ぐため、想定より長いテキストになってしまいました。
b10 射撃妨害/Interfere with Shooting
投稿者:ittakiri/Yamashiro
原案:見切りの構え/銃(つつ)いなし
割り込み動作(イニシアティブ・スコア-5)
前提条件:リーチ+1メートル以内にいる対象が射撃攻撃を行う
武器が届く範囲にいる相手に対し、射撃を牽制する戦闘動作です。
準備している武器のリーチ+1mの範囲内にいる相手が射撃攻撃を行う際に宣言し、相手の攻撃テストに-3のダイスプール修正を与えます。自分が射撃の対象である必要はありません。
使用可能な格闘技スタイル:海兵隊剣法・零式一刀流
選評:射撃に対してブロックや受け流しができたり、《Master of Taijiquan》(『ストリート・グリモア』p.159)の射撃版で射撃の対象を変更するというような技法の投稿はいくつかあったのですが、残念ながら「リアル技法部門」での採用は見送りとなり、代わりにこの戦闘動作を入れることになりました。
b11 協同攻撃/Cooperative Attack
投稿者:Yamashiro
一人の敵に対して二人、三人で当たる集団戦術の訓練を受けていることを表す技法です。「味方がいる」のダイスプール修正をさらに+2(合計+3)します(SR5J, p.187「攻撃側が複数」参照)。
使用可能な格闘技スタイル:海兵隊剣法・零式一刀流
選評:軍隊式の格闘技スタイル向けの技法として、ごくシンプルに集団の恐ろしさを表現できることが評価されました。相対的に「複数の相手からの防御(味方がいる)」の重要性を上げることにもなります。
b12 ストック戦闘術/Stock Fighting
投稿者:Raja
原案:銃床の型
ライフルのストックで戦うことに慣れていることを表す技法です。「近接戦対応(『シャドウラン・コデックス』p.201)」の改造を施したライフルのストックを近接武器として使用する場合、即席近接武器とする代わりに、片手で構えていれば「クラブ」のデータを、両手で構えていれば「杖」のデータを使用します。
使用可能な格闘技スタイル:銃剣道
選評:テストプレイ・チームから評価の高かった逸品です。銃器の改造スロットを必要とせず、高い【精度】とリーチを確保できることが歓迎されました。
b13 喉輪の一文銭/A Penny for Each Throat
投稿者:Raja
銃剣道の実践者は、正確に有効部位への打突のみを延々と繰り返す訓練を、百発百中で一文銭の穴を穿てるようになるまで続けるといいます。
銃剣またはストックで「部位狙い」を行う際、部位狙いによる修正を2点軽減します。この効果はStrive for Perfection(『The Assassin's Primer』)と併用できません。
使用可能な格闘技スタイル:銃剣道
選評:原案では部位狙い時の【精度】を上げる効果でしたが、近接攻撃における「射撃の名手」のような効果が求められたため、このようになりました。
b14 竜巻投げ/Tornade Throwing
投稿者:ittakiri
前提条件:スローイング・ナイフ、シュリケン、チャクラム、Throwing Syringeのいずれか
複数の投擲武器をまとめて投げることで、相手の回避を難しくする技法です。
投擲武器で敵を攻撃する際、最大で3本までの同じ種類の投擲武器を同じ対象に投擲でき、2本目以降、1本につき相手の防御テストに-1の修正を与えます(スローイング・ナイフ/シュリケンのワイアレス・ボーナスは最初の投擲には加算されません。二回目以降の投擲時に、それ以前に投擲した本数がダイスプール修正として加わります)。
使用可能な格闘技スタイル:ナイフ格闘術
選評:投擲武器へのテコ入れのために選ばれました。原案では準備しているすべての武器を投げるとなっていましたが、ルール上の相互作用の問題から現在の形に変更されました。