続・オンライン向けの調整/『シャドウラン 5th Edition』ハウス・ルール03
01 前口上
この記事は新紀元社から発売されている『シャドウラン 5th Edition』日本語版(以下SR5J)ユーザーに向けた、「非公式」のルール調整案(Tweaks)です。
記事の閲覧・利用に関する前置きは下の記事を参照してください。
02 ヒットの買い取り
「ヒットの購入」ルールに似ていますが、これは対抗テストの時、受動側のヒットを能動側が購入するというものです。
対抗テストを行なう時、能動側がヒットを確定した後で、受動側がダイスを振る前に、能動側はヒットの買い取りを申し出ることができます。受動側が合意するなら、受動側のヒットは「ダイスプール÷2(端数切捨)」で固定されます。普通に対抗テストを行なう時よりも不利になりますが、その代わり結果を完全にコントロールできます。
これは、精霊を召喚する際のテストや、錬金術調整物を作る際など、プレイヤー側のダイスプールが充分に多い時、GMの手間を減らすためのルールです。障壁の破壊(SR5J、p.197)やグラントにとどめを刺す時のような、結果が分かり切っているテストに用いてもよいでしょう。
03 障壁破壊ルールの簡略化
ハウス・ルール01で紹介した「ダメージの宣言方法の変更とダメージ抵抗テストの省略」を使って障壁の破壊を簡略化する方法をご紹介します。
1. 貫通値と装甲値の比較
まず、障壁を攻撃する方法によって、「貫通値」と「調整後DV」を求めます。
貫通値と調整後DVに攻撃側のヒット数を加えます。
貫通値の合計が障壁の装甲値未満(※)の場合、攻撃は障壁に弾かれてダメージを与えられません。また精神ダメージ(貫通値のない攻撃)は無効です。
※本来のルールでは「装甲値以下」とするべきですが、以上/以下を他のルールと揃えるために「装甲値未満」としています。
2. 障壁DR値の算出
障壁の「(構造値+装甲値)÷4(端数切捨)」を「障壁DR値」とします。
3. 障壁を破壊するための攻撃
攻撃が障壁を破壊する目的で行なわれた場合、ダメージから以下の表を参照して、どれだけ壊れたかを決定します。設置された爆薬によるダメージ、および対車両(AV)ロケット/ミサイルによるダメージは(ヒットを加えた後で)2倍になります。
「1m^2の穴」は約半径56cmの穴が開きます。トロール以外のヒトがなんとかくぐり抜けられる大きさです。
「2m^2の穴」は約半径80cmの穴が開きます。トロールでも無理なくくぐり抜けられるでしょう。
貫通攻撃の場合、障壁が受けるダメージは「撃った弾の数」で決まります。1発=1マス、3発=2マス、6発=3マス、10発=4マスです。攻撃が障壁を貫通し、向こう側に敵やその他の(重要な)目標がある場合、「障壁を通しての攻撃」を参照します。
4. 障壁を通しての攻撃
攻撃が障壁を貫通した場合、その向こうにいる敵やその他の目標に当たる可能性があります。
貫通武器による攻撃
貫通値とダメージから「障壁DR値+撃った弾の数による障壁へのダメージ(1発=1マス、3発=2マス、6発=3マス、10発=4マス)」を差し引きます。薄い障壁であれば穴が開く場合もあります(前項参照)。
それ以外の攻撃
貫通値とダメージから、「障壁DR値+障壁の構造値」を差し引きます。ダメージが0以上になる場合、障壁には約半径56cmの穴が開きます。ダメージがマイナスの場合、攻撃は障壁に吸収されて貫通しません。
まだダメージが残っているなら、障壁の向こうの対象に貫通値とダメージを適用します。貫通値が0以下の場合、身体ダメージを与えることはありません。GMは、必要なら障壁に与えられるダメージを記録します(たいていの場合は不要です)。
04 偽造免許一式
偽造免許をセットで購入できるようにします。
偽造SINを購入する際、2,500¥を余分に払うことで、必要な免許一式と結びついた偽造SINを購入できます。偽造免許のレーティングは偽造SINと同じです。
覚醒者登録など、あえて取得したくない免許があれば購入時に記録しておきます。