【ヒメヒナ考察】「風編み鳥」の歌詞・ライブ考察(2024/8/20時点)
ライブ考察大砲2発目です!
「風編み鳥」は今回のライブ全体のテーマを支える曲の一つだと感じました。現地で聞いてる時は手前のシーンもあり頭抱えながら聞いてました。考察勢の性ですね。
ライブで語られていたのですが、ヒメヒナがこの歌詞を受け取った時の感想が「人生」だったとのことです。考察脳としてはやはり誰かの人生ではと思うところですね。考えすぎのケースもあると思いますが、せっかくなのでそれを軸として意識しながら見ることにしました。
この歌詞の視点は先に進んだ未来からの視点で、過去を振り返るような口調で語られています。過去にいろいろあったけど今も生きて前に進んでるぜみたいな話っぽいですね。
個人的にですが、この「~さ」という口調を見ると「MR.VIRTUALIZERの遺憶」に登場した少年ではないかなと思ったりもしています。遺憶では少年の老いた(?)姿も描かれているので未来視点があったとしてもおかしくないと思えます。が、とはいえあまりにも判断材料が乏しい話なので「誰」というのは確定しない方針で読んでいきます。
サビは後でまとめて見たいので後に回すとして、歌詞全体を眺めていくとサビ以外の部分は大体下記のようなシーンで組まれていそうです。
📌(幼少の)夢
📌繰り返し生まれ変わる人生
📌進む道の違い
📌夢に向かって飛ぶ
今回の歌詞はブロックごとに振り返りシーンが分かれていそうなのでブロックごとに切り分けつつ考察していきます。
📌(幼少の)夢
はじまりの言葉という事で今までの歌詞で「」のついている箇所で始まりに近そうなものを探してみました。合っているかは微妙ですがMy Dearの「大人になったらここを飛び出して どこか夢の国みたいなとこで 少しだけ ちょっとだけ愛し合えたらいいな」が1番それっぽかったです。少し掘り下げておくと、『大人になったら』という言葉からこの言葉は幼少の時に発せられた言葉ということが分かります。「夢」という言葉はこれまで60回近く使われていて含意が広いので特定はできませんが、子供の無邪気な願いとして捉えておこうかなと思っています。『沢山間違ったが~』というところから過去の過ちの意識が高いように思えます。間違いの種類や経緯にもよるのですが、物語上で悪役にあたるポジションにいる人物の視点なのではないかなと思うんですよね。最後の『今も生きてるよ』も生きていることを強調するということはつまり死を意識するような出来事が過去にあったということだと思います。ここは戦争とかいろいろあるところでしょう。
📌繰り返し生まれ変わる人生
『生まれ変わる一日』や『生まれた時の日々』はそれ単体ではそこまで繰り返し要素は強くならないのですが、『重ねては織り連ね』が入ることで2~3回どころではない数の繰り返しがあったことが想起されます。特に織るところでしょうか。歌詞全体を通して見ても編む表現はありますが、編み物ってかなりの回数を編み込まないと完成しないじゃないですか。そして編み込まれるものは生まれ変わりや生まれた時なので人生を繰り返していると捉えられると思います。今までの歌詞を見ても繰り返しはありそうだったのでそこは納得できるのですが、今回のライブ全体を通して見たときに今までは輪廻転生の考え方に則して時間のループという考えはしない方向で考えていたのですが、どうにもある時間のループをしているように感じています。
『最後のフライト』に関しては「飛ぶ」というシーンが最後に来るんだなと見ています。絶望を翔る恒星でも「飛ぶ」というのがかなり重要なシーンに来ていたので、あのとき感じた収束感をここでも感じています。
サビは最後にまとめるので一旦飛ばします。
📌進む道の違い
ヒヨドリは渡り鳥です。とすると彼らは過去あちらこちらを転々としていたのではないでしょうか。人間界不適合者などを見ると心の地を探して転々と放浪しているように見えます。成長という言葉は心のことでしょうか。心なら当時の転々とすることはよくなかったと思う心情の表れだと思います。その後の歩幅の話で体が物理的に大きくなったとも取れそうですが、こっちの線は薄そうに感じています。『横には居ないけれど』からもそれぞれの道を進んだのではないかなと思うところです。
ここも近いシーンかなと思うのでまとめて。傷や殴るなど攻撃的なものが出てきています。これを隠せなかったと言うのですからこれは若かりし語り手の事なのでしょう。ここで思い出したいのはMR.VIRTUALIZERなどで示唆されている心を読み取る機械。恐らくあれが関わっているのでしょう。ララの「神造の傷跡」という歌詞を思い出しながら、放浪、傷、攻撃、心を読むという要素を眺めると語り手は「ロボ人」なのではないだろうかと思うところですね。神造という言葉からもMADAMSの存在がチラつきますし、他の歌詞ではMADAMS達による機械達への支配構造も感じられますのでそういう話があってもおかしくないなと思います。琥珀の身体のMVも考えるとCAROLSもこちら側なんじゃないかなと思うところですね。
そうして、溜まっていった鬱憤が噴き出すように戦争に突入していったのかもしれません。どのような最悪な結果になったとしても、当時は『良かれを思った』のかもしれません。
戦争を起こす道とそれを避ける道の違いがあったのかも?あるいは争い合った?
📌夢に向かって飛ぶ
たぶんここは先程の進む道の違いを表しているんじゃないかなと思います。そういう意味の左と右かなと捉えています。進む道は違えど求める夢は一緒なのかな。過程の部分で差が出てしまったのでしょう。
『生きて詩と飛べ』は絶望を翔る恒星の「希望の詩を歌いながら 絶望の空を飛べ」とかなりリンクすると思っています。なのでここの歌詞で言う「飛ぶ」は同じシーンを指しているのではないかなと思っています。
では、後回しにしていたサビを見ましょう。これは並べながら見たいですね。
📚サビの歌詞確認
まず最初に今までの「風」というキーワードをおさらいしましょうか。
近しいものをピックアップしていくと意外と風を読んでるんですよね。これまでの「風」の意味を僕なりの解釈で挙げていくと、親愛な人物、声や歌、時代、空気、(嵐的なところ)謀略あたりではないかなと思います。神喰姫などを除けば基本的には親愛の感情がのっているように思えます。風が何かをするというところに人物が隠れていそうと感じますね。読むのは時代や空気にあたるのかなと。呼ぶに関しても同じように運気を呼び込むような使い方として使われていそうです。ただ、この歌詞の風には親愛の意味もかなりのっていそうなので人を呼ぶという意味合いでも使われていそうです。
風を編むことについては最初の方でやった『生まれ変わる一日と 生まれた時の日々を 重ねては織り連ね』を思い返したいですね。ここの意味が強いと思っています。「人生」というくくりで捉えてみるのがよさそうですかね。総合的にここの歌詞での「風」は「人生」や「愛」のことを指しているのではないかと思います。
肩を組むと書いて「かたをあむ」と読むのには驚きましたが、これは普通に肩を組むよりもさらに強固な結びつきを意識していますね。それこそ一つになるという話とも繋がってきそうなところです。
では、もう少し細かいところを見ていきましょう。
『陽の揺らる空へ』揺らるってなんだというところなのですが、これも「揺」というキーワードで調べてみます。
などなど、ぼんやりゆったり揺蕩うみたいな使われ方がほとんどです。2番サビの方を見ると『陽の眠る空へ』とあるのでこれまでと同様の意味合いが強そうですね。ゆりかごみたいな感じでしょうか。2番サビの『浮寝鳥』からもこの使い方と見て良さそうな感じですね。また、ここで陽と鳥が同じものとして示唆されているように見えます。ふむ、覚えておこう。
『見えやしない道へ』は先の見えない未来の意味でしょう。もう少し風の要素を取り入れつつ考えると、その道を行くことで姿形が見えなくなる状態になるのではないかなとも思っています。黄泉の要素などもあるので死の先にある状態を目指しているのかもしれませんね。
『日の旗の悠空へ』はちょっと難しいところ。悠空という言葉は無いので造語ですね。遠く果ての無い空という意味だったり、黄昏に強い想いがあることから夕空の意味も含んでいるかもです。
一番悩ましいのがヒメヒナって日本国旗に対して並々ならぬ想いがありそうなんですよね。去年のライブでもそうですし今回の「Int:あの陽を目指して」でもかなり日本を意識しているように見えました。それも見ておきますか。
ちょっと待って君らヒヨドリやん。待ってよ。さっきロボ人とかの考察したとこですやん。まあ彼女らがロボ人説というのも全然あるところなのでそこはいいんですが、ヒメとヒナという固有名詞で物語に絡んでくるのは初じゃないですかね?書物にはたしか顔があったりはしましたが、そうかぁ…。今の考察上だと彼女らが戦争に参加したことになるので頭抱えてます。この辺は次の情報を待ちますか…。
で、ここで語られているのってまさに「風編み鳥」の歌詞の内容ですね。冒頭の「あの陽を目指して」と「あの日を目指して」は字幕が無かったのですが発音の違いからこのように書き起こしています。文脈的にもこうだとは思うんですよねぇ。日の丸の話が出ましたし。日の丸に関しては日本をとても意識するところですが、物語の中に登場する地盤のようなところがまだ僕の中で無いので、太陽をかなり意識しての言葉と認識しておくのがベターかなと思います。
あと、ヒメヒナが鳥として関連するという意味では映像の中にもありましたがヒバリの「姫雛鳥の天」という歌詞がかなり意味を持ち始めたことになりますね。
2番サビに戻ってここをもう少し詳しく見て見ましょう。
『風は止んで風は止んで雲くらげ』これねぇ…。風が止むというのは死を表していると思うんです。雲くらげもこの後の太陽になる流れへ向けての表現と取りたいのですが、もう一つあるとすれば死から始まるマイナスの描写の可能性ですね。空が何も見えなくなったという話もあるので暗雲立ち込めるみたいな意味もありそうです。きのこ雲でないことを祈りたいですね。
『愛は病んで 嗄らしあって 雪に暗れ』ここは愛を中心とした大きな事件と悪い時代への突入がありそうです。ヒメヒナのストーリーにおいて冬はそういった意味合いで使われている傾向があります。
『春待ち浮寝鳥』はさっきも『陽の眠る空へ』のときに触れましたが天高く飛んだ後に太陽となり眠るというストーリーがありそうですね。おやすみMy Dearみたいな感じでね。
『この冬の果てにあるものが終なら』ここは涙の薫りがするの「終点は変わる未来」に繋がりそうです。この終点にむけて糸を編んでいる。「糸」も重要なキーワードでいろいろありますが人と人の縁や世界を繋ぐ糸の属性に注目したいですね。終点に向けて人々の想いを一つにしているのかもしれないですね。目的を達成する時が"春の到来"と呼んでいるのでしょう。ちなみに空春も造語ですが、これは春の空と考えておけばよいでしょう。
あと、ちょっと気になったことが2つ
1つ目は、「風編み鳥」と「風見鶏」ってなんか音が似てますよね。風見鶏といえばマザードラッグの歌詞とキリカのMVにありましたね。マザドラが悩ましいですが先ほどの『愛は病んで』の部分との繋がりがありそうなところです。
2つ目が、編み物の道具に「リリアン」ってあるんですよ。ユリ関連だけかなと思っていたのですが、ここで「編む」という言葉が使われたことでリリアンが絡んでくる可能性はかなり高まったと思います。
📸ライブ演出確認
最後にライブの背景をもう少し触れておきたいです。
鳥かごに入った花。ちょうど絶望を翔る恒星を確認した後なら「檻の世界」という言葉が出てきますね。とすれば花は人物で、しかも鳥が飛び立って太陽になる話も見えてきたところです。これらは一連の表現として見れそうですね。
檻の世界で囚われていた人物が檻から飛び出して空に舞い上がり太陽となり眠り春に向けて風を編んで備える。こんな感じのストーリーの流れですかねぇ。
この後に続く背景の変化も見ておきましょう。
特に上2枚に注目したいです。
1枚目がさっき雲くらげのとこで暗雲がどうとか言ってた話の補強になりそうですね。となると暗雲寄りの方が合っているのかも?そういえばヒトガタに太陽が雲に隠れてるシーンありましたね。
2枚目の電車背景は、「涙の薫りがする」意識じゃないでしょうか。『この冬の果てにあるものが終なら』のところでもそんな話をしたのでまさにその補強になりそうなところですね。
次はラスサビのとこだったかな?ここのカーテン演出です。
投影されているのは会いたいボクラのMVの原っぱかな?会いたいボクラもしっかり考察しなきゃいけないんですよね。別れのシーンにとても関係してるんですよね。物語とリアルの2重構造意識を持って臨まなきゃいけないんですわ。はわわ。
で、カーテンについてですが、これは他のシーンでも同じ演出があったのでちょっと自信ないですが、風を感じるための演出だったりするのかなと思っています。今回の歌詞からしても目に見えないものを感じるというのは大事かなと思います。そのうち技術導入してライブで風が吹くかもしれないですね。涙の薫り付きで。
最後は扉ですね。
これはさっきの涙の薫りがするの流れなのかなと思ってます。新しい未来への扉を開くみたいな意味ですね。複数の扉があるのは複数の選択肢を表しているのかなと思うのですが、単純に映えを狙ったという線もあるかも。ライブですし。
ということでひとしきり触れていきましたが、ポイントをまとめると
・共通の夢
・繰り返しの人生
・抑圧された檻の環境
・進む道の違い
・戦争?そして冬の訪れ
・太陽または風になる
・春の訪れまで風を編む
・新しい未来へ
多いですがこんな感じの要素群でしょう。
太陽または風になると書いたのは陽が既にあるところへの後追いアプローチの説もあるかなと思ったので選択の余地を残してみたという思いです。
「飛ぶ」ということに対する収束感もあり結構いろいろな繋がりが見えてきそうと思えた歌詞・演出でした。最近繋がる流れがかなり強くて情報確認がてぇへんです。楽しいっすわぁ。
最後にゴゴさんの「風編み鳥」の歌詞カードを見てみましょう。
歌詞カードにあったこの屋根について「武道館じゃね?」というコメントを見かけて調べたらめっちゃ武道館でした。僕らの次の空春は武道館ですかね?楽しみですね!
それではごきげんよう!