おいちゃんが死んだ

おいちゃんが死んだ

家に行くといつも朝から酒ば飲んどった

元気が出らんときも、あのへんな笑い声ば聞いとったらどうでもよくなった

裏の林からタケノコば採ってきて食べさせてくれた

魚さばいて刺身ば食べさせてくれた

父方のばーちゃんが死んだとき、おばちゃんと2人で最後まで見届けてくれた

2月に入院するけんて言うて、LINE電話で話した

なんて言ったらいいか分らんくらい、変わっとった
いつの間にか、酒ばやめとったっちゃね、知らんかったよ

もう長くないやろうなと思った

うちはなにかしてやれたかいな

いつも通りにしか話せんやった

頭のどっかで分かっとった、
これが最後やろうなって。

手紙ば書こうと思ったけど、最後やけん書いたと思われたくなかったけん書けんかった

なに考えとうかよう分からんおいちゃんやったけど

おいちゃんの生き方が好きやった
おいちゃんの生き方がうらやましかった
おいちゃんが大好きやった

ありがとう

おいちゃん、
また本書くっちゃろ?
そっちに行ったら読ませてね


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?