現場監督の全て🐈

どうも、都内某所に潜むシェフェンです。

ブログを初めてみたのでまずは自己紹介と兼ねて私の前職について語りたいと思います。

私は東京で生まれ育ち、小中高を義務教育を終えてから現場監督(施工管理)になりました。そこで約4年、現場を学んだ後に退社。そこからシンガポールへ1ヶ月間武者修行に行ってました。前々から海外にて現地の文化と言語を学びたいと思っていたからです。帰国してから転職活動に取り組もうとした矢先、新型コロナウイルスが流行ってしまい、転職活動が難航し、今は投資とアルバイトで生計を立ててます。
今回のタイトルは現場監督でした。監督の概要について下記にまとめました。

1.現場監督とはなんぞや?
これを説明するには建設現場を知らなくてはなりません。百聞は一見に如かず、使い慣れないパワーポイントを使って画像にしてみました。

画像1

赤い文字のところ、ゼネコン。ゼネラルコントラクター。総合請負業者。そこの社員として我々監督がいます。んで、下請け(こういう言い方は嫌いなので以下、協力会社)に一次、二次、三次...と、いる感じです。

2.監督の仕事ってなんやねん
監督の仕事は多岐に渡ります。多岐に渡りすぎて人間のする仕事か疑うレベルです。簡潔に述べると現場のQCDSEを管理することです。
・Q→quality→品質(出来栄え)
・C→cost→原価(金)
・D→delivery→工期(納期)
・S→safety→安全(そのまま)
・E→environment→環境(ゴミとか近隣とか)

3.牛丼を作ろう!
具体的に説明します。例えばAさんがBさんに『牛丼を作って!』という仕事を依頼します。Aさんがお施主さん、Bさんが監督だと思ってください。
AさんはBさんに『こういう牛丼を作ってほしい!』という資料を渡します。これが仕様書です。
Bさんはこの仕様書を元に米屋さん、お肉屋さん、八百屋さんに発注します。この発注を受けたお店たちが協力会社です。発注する時にはちゃんと仕様通りの米が使われてるか?肉、玉ねぎが使われてるか、Bさんが確認します。
材料の発注が出来たら次は現場(調理場)です。各材料が現場に届いたら、次は職人さん(協力会社の社員)に牛丼を作ってもらいます。しかし、お客さんは『ちゃんと仕様通りに作ってるの?』と心配しています。
そこでBさんは職人さんが牛丼を作ってる各段階で証拠写真を撮らなくてはなりません。これは完成時にお客さんに提出する資料になります。写真を撮り忘れると面倒なことになります。
紆余曲折あり、ようやく牛丼が出来ました。お客さんが牛丼を食べます。『うん、美味しい』と一言。ここでようやくBさんの仕事は終わります。

牛丼を例にしてみたのですが、返って分かりづらくなってしまったかもしれません。しかし他に良さげな例が思い浮かばなかったのでご愛嬌を。
実際の仕事量は牛丼をオムライスをラーメンを同時進行で作るくらい大変です。

4.勤務時間はどうなの?
建設現場の稼働時間は8~17時です。10~10時半、12~13時、15~15時半が休憩時間です。これはあくまで”現場”の時間です。職人さん達はこれに基づいて仕事をしてます。私たち監督は違います。8~17時は牛丼の調理を現場で指示したり写真を撮ることで精一杯です。
17時になった...帰れる...。と、思ってはいけない。現場の戸締りをした後は写真の整理、次の牛丼を作る為の準備をすべく現場事務所で書類作成等をしなくてはいけません。
なんやかんやで帰宅する頃には22時。ここは人によってピンキリあります。おおよそですが、月の時間外労働時間は60~100時間が中央値ではないでしょうか。他業界と比べてみても多い方です。(建設業界が週休1日というのが大きく影響してますが。)

5.給料面はどうなん?
これもゼネコンによってまちまちです。私が勤めていたところは言わば中堅ゼネコンですので参考程度に。
1年目のころは250万、2年目は300、3年目は400、4年目には450万でした。年間の手取りの話です。入社から退社までの給料明細は保管してあるのでこの記事が多くの方に読まれたら公開します。

6.監督のやりがいは?
よく聞くのが『建物が完成した時の達成感が凄まじい』とか『お客さんに感謝された時』とかありますが、私は一度も感じたことがありません。
私が最後に担当した現場は事実上、所長でした。現場には複数人の監督がいて、それらを束ねるのが所長という役職です。
所長になれば管理する幅が広がりますが、その反面自分が思い描いた通りに現場を進めるとこができます。私はそこにやりがいを感じてました。それまでは奴隷です。歯を食いしばって耐えました。
やりがいについても十人十色、まずは数年間続けてみた中で自分で見出すものです。


長文になりましたが、以上が監督の仕事です。仕事量が膨大なので文章で説明するのは困難でした。自分なりに解釈して簡潔にまとめてみたつもりです。この記事がこれから現場監督を目指そうとしている方、新米監督の方に向けて作成してみました。今私はただの引きこもりですが参考になれば幸いです。

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