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映画「本を綴る」を観て

「本を綴る」を先日観た。
なんか映画観たいなぁと出町座のホームページを開いたのがきっかけだった。
小説が書けなくなった作家。なんて興味をそそられるワード!

主人公は作家で、ある出来事から小説が書けなくなった。本の書評や本屋紹介のコラムを執筆しながらも、どこかフワフワしている。
買った古本に挟まれていた手紙を宛先人に届けるため、旅に出る。
旅の途中で色んな人と出会ったり再会したりするうちに、人々のストーリーに触れるうちに、彼はトラウマと向き合う勇気と自分の道を見出していく。

振り返るたびに、ふと気づかされる映画だった。
彼は本屋コラムを書くために旅をしていた。旅慣れた人だったから、手紙を届ける旅に出ようとすぐに決断できたんだろうな。
本業が思うようにいかなくても、腐らずに小説の周りをウロチョロしていたら、縁がつながったのだ。

うまく言えないのだけれど…
何もしなければ、何もないままだ。
何かしていても「そんなもの」と低く見ていたら、そのままだ。
自分を助けるヒントは、自分が普段からやっていることにあるのかも知れない。

「土いじりや動物の世話を始めてから、本の紹介がうまくなった気がする(うろ覚え)」
元書店員で農家見習いの登場人物のこのセリフが印象深い。序盤のセリフなんだけど、なんか妙にささった。
自分自身がまったく体験していないことを伝えるって、机に向かっているだけでも出来ないことはないけれど難しい。
やはり、書き続けるには書くこと以外の活動が大事だな〜としみじみ感じる。

劇中では、京都や香川に実在する本屋さんが登場した。恵文社、待賢ブックセンター、ルヌガンガ。
高松にまた行きたくなった。半年ほど前に旅した時は、バーの半空は前回満席で入れなかった。
もし香川旅行が叶ったら次こそは最優先で行きたい。

扇町キネマに行くのは初めてだった。
扇町公園と道路を挟んで向かい側にある。新しそうな施設だなと思って調べたら、ほやほやの2023年開業だった。
映画のほかに演劇も上演されるらしい。興味深い。
劇場の他に本やカフェスペースもあった。たまたま手に取った、京都の家の断面を集めた写真集が面白くて、食い入るように読んでしまった。

扇町ミュージアムキューブ内の施設が
扇町キネマの名称でミニシアターとして使われているそう

帰り道、公園を抜けたあたりで突然雨が降ってきたので天神橋筋商店街のアーケードに駆け込んだ。
看板、装飾、ほとばしる派手カラーがとっても賑やかで、大阪に来たな〜と実感する。
途中で雰囲気の良い喫茶店を見つけたのだけれど、全席喫煙席とのことで遠慮させていただいた。一瞬入って内装を楽しめたのでよし。

大阪の商店街、情報量が多い


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