データベーススペシャリスト合格体験記


概要

2024年10月のデータベーススペシャリストに無事合格できました。試験準備の計画とか勉強の環境の整え方とか前日から当日の過ごし方とか、いろいろ考えながらやっていたことを書いてみます。
noteも初投稿です。

自分自身について

・社会人10年目SE
・基本情報(FE)、応用情報(AP)、情報処理安全確保支援士(SC)合格済
・実務でのデータベース構築経験なし
情報処理安全確保支援士は何年か前に合格していたものの登録はしていない状態だったので、何か高度資格を一つくらいを取っておきたいと思っての受験でした。
ちなみにDBスペシャリストは今回の受験が3回目でした。

データベーススペシャリストについて

(これを見てる人は今更みたいな情報だと思うのでざっくり)
IPAが主催している情報処理技術者試験で、いわゆる「高度試験」のなかの一つです。試験の内容は以下の通り。

午前I:4択50分 応用情報と同じ範囲
午前II:4択50分 DB関連の範囲
午後I:記述式90分 3問中2問選択
午後II:記述式120分 2問中1問選択 

合格のボーダーラインはいずれも60%以上です。
午前Iから順番に採点され、それぞれ突破できなかった場合は以降の区分の試験は採点されません。
午前Iは応用情報か高度の合格、もしくは過去2年以内の高度の午前Iが合格していたら免除される制度があります。

過去の受験について

2022年10月:午前対策をまともにやらずにまさかの午前Iで不合格
2023年4月:午前I免除を取得するべく別の高度資格を受験し、午前I合格
2023年10月:午後Iで時間が足らず55点で不合格
今回の2024年10月で午前I免除の期限が切れるので、少し頑張って取りに行きました。

試験準備の計画について

基本方針は以下の形で勉強をしました。
・職場への電車往復時間中で午前IIの過去問道場
・休日は午後問の過去問演習
7月に申し込みをしてから予定の入っていない週末やお盆休みで過去問解いていけば間に合うかなという目論見で対策を始めました。

過去問演習の計画を立てるときですが、いったん試験当日までの休日をすべてノートに書きだして、各日付にどの年度のどの問題を解くか当てはめていきました。
例:
2024/9/7(土) 2023年度午後I問1,2
2024/9/8(日) 2023年度午後II問1
2024/9/14(土)(友達と会う予定だからこの日は勉強パス)
2024/9/15(日) 2023年度午後II問2
2024/9/21(土) 2023年度午後I問3 (午後から出かけるから1問だけ)
2024/9/22(日) 2022年度午後I問1,2
2024/9/23(祝) 2022年度午後II問2

大体一日に午後Iは1,2問、午後IIは1問くらいで計画立てていました。
こうして計画立ててみると、すでに予定のある日とかを除くと意外と勉強できる時間が少ないというか、思ったより年度遡って勉強できないということに気づいたりもします。
自分は最終的には午後IIとかは問2に絞ったので6~7年度分くらいは勉強できた気がします。

午後問の勉強について

最初の頃は時間無制限で問題を解いて「時間さえあれば読み取れる」という自信を持てるようにすることを意識しました。午後IIとか最初は3,4時間くらいかけていましたが、繰り返し練習すれば平気で半分くらいまで回答時間を減らせると思います。

ただし、前回の試験は「時間内に解く」という練習をせずに受験して時間が足りなくなったので、今回は時間を計測しながら過去問演習を実施しました。
午後Iも1問解いたら以前は満足してましたが、2問連続で90分で解けるように訓練したり、当日に近い感覚で解けるように試験前最後の週末は午後I→午後IIも一日で続けて解くということもやっていました。

そんな感じで最終的には自己採点で7~8割ぐらいは時間内でも解けるようになったかなという感じの準備状況でした。

勉強の環境について

直接勉強の内容以外になりますが、自分は午後問の過去問演習するときは問題用紙と回答用紙の両方を印刷して勉強していました。
理由はER図を描くのが面倒だったのと、問題用紙にもいろいろ書き込みながら問題を解きたかったというのがあります。
家にはプリンターがなかったので自宅近くのコンビニでネットプリントしていました。
最初は問題用紙のPDFをスマホやタブレットで見ながらノートに答案を書くように頑張ってましたが、あまりにも効率悪くてやめました。
一回印刷すると数百円程度かかってしまいますが、効率上がるならお金使ったほうが良いと個人的には思っています。

あと勉強するときは家ではなかなか集中できなかったので、マンションのテレワークスペース(有料)を使いました。1時間100円ぐらいかかりますが、「お金払ったからには勉強しないと勿体ない」という精神が働くのも個人的には良い効果があったかなと思います。

試験前日~当日

試験前日から当日にかけて、演習や知識を詰め込むより意識したのは「体調管理」と「脳のリソース管理」です。

体調管理

まず、「お腹が痛くて集中できない」は致命的になるので、
・前日は消化の良い煮込みうどんを食べて早めに就寝。
・朝は普段からたまに飲んでいる整腸剤を飲む。
・当日の休み時間はそこまで行きたくなくてもトイレには必ず行く。
・水は飲んだほうがいいけど飲みすぎない。
などなど、体調管理含めて結構気を使いました。この手の試験に慣れている人は普段から普通にやっていることだとは思います。

脳のリソース管理

脳科学とかは詳しくないですが、経験則的に1日に使える脳のスタミナには上限があると思っています。
(そしてたぶん10代後半ぐらいからスタミナの上限は右肩下がり・・・)

情報処理試験の特に高度区分は長期戦ということもあって、かなり疲弊します。自分は行きの電車でも午前IIの最終確認くらいはしましたが、あえてあまり勉強しすぎないようにはしていました。
ここで頑張って詰め込まなくてもいいように、しっかりと前日までにやりきるのが大事だとも思います。

試験当日

午前Iは上述の通り免除のため時間に余裕をもって試験会場へ。

午前II

過去問道場で9割近くは覚えてたから問題ないだろうと思ってましたが、初見の問題で思考力や計算が必要なものが意外と多くありました。
つい我慢できずに昼休み中に自信がなかった2択について調べて、外していることを確認してしまいました。

午後I

午前のやらかしを若干メンタル引きずりながらの午後問題を受験。
問題は問1(概念設計)と問2(SQL)を選択しました。
1問目は手応えは悪くないけど45分をややオーバー。
ですが2問目のSQLは過去問の経験上35分ぐらいで解けることが多かったので焦らずに2問目へ。
序盤の問題で若干躓きましたが、それ以外は概ね自信を持ちながら5分程度時間を余らせて見直しもできました。

体感的には7割くらいは行けたという感じでした。
このあたりの時間のマネジメントも事前に2問続けて解く練習をしてたので焦らずにすみました。

ただし午後I時点終了時点ですでに脳は大分疲弊した感覚はありました。(午前IIでもう少しスタミナ節約できる想定でした。)
午後Iと午後IIの間の休み時間には予め買っておいたブドウ糖ラムネを食べてました。

午後II

休み時間で多少回復したとはいえ疲弊状態で午後IIへ。
問題の選択は問2で内容は概念設計。これも過去問演習で正答率が高かった分野で、前年と同じくER図と属性をひたすら記載していく問題でした。

途中退室するほどではなかったものの、時間的にも問題なく最後まで解き切ることができました。
きちんと解いたつもりだけど、過去問演習だと必ず取りこぼしがあったので、7割くらいの点数で合格してくれてればいいなーというのが当日の感覚でした。

試験結果

以下の通り合格。午後Iが思ったより点数高かったのでもしかしたら調整もあったかも?

合格率は17.2%で昨年より下がったものの、2021年度以降で見たら例年通りくらいだと思われます。

かかったお金

受験料:7500円 4回
参考書:7000円くらい (2冊合わせて)
印刷代:3000円くらい (20円20枚*7年分くらい)
勉強場所代:4000円くらい (マンションのテレワークスペースとか)
過去問道場(有料メンバ):1500円くらい

当日の交通費とかも考えると5万円いかないくらいですかね。
過去の受験での諸々を加算したら5万円は確実に超えてそうな気がします。

まとめ・感想

データベーススペシャリスト試験はちゃんと準備すれば合格できるけど準備が不十分なら不合格になるという、ある意味当たり前の結果でした。
今回合格できたのも、午前Iで落ちるとか午後Iで時間なくなるとか、過去のやらかしを反省して午前I免除をとったり時間を計測して準備したり、根気よく挑戦し続けた結果かなと思います。

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