本作りのアレコレ(その7)最終回
こんばんは!
本作りのアレコレもかれこれ書き始めて2ヶ月ちょっととなりました(韻を踏みたいだけ)。
本日が最終回となります!
いーやー!最近の時の過ぎる早さったら!びっくりしますね。
そうそう、昨日ホロスコープの方のツイートをふと見ていたら、わたしが『喫茶柘榴』を作っていた期間って、全惑星順行期間だったんですって。
昨日27日に本が完成して望月製本さんに見学に行ったんですが、昨日は満月でしょ。
そうなんです、満月に”望月”製本さんに行ってた!まさに望月!と思ってちょっと密かに興奮しました。
ちなみに、今日からは冥王星が逆行になっているそうなので、大きく流れが変わってくる時なんですって。
そしたら、途端にちょっと面白い依頼が入って、ワクワクしましたよ。初めてやることでちょっとウキウキしました。
ということで、今日は以下の記事の続きです!
前回、「刷り出し」に大興奮していたのですが、長野県松本市の藤原印刷さんで素敵な”喫茶柘榴ブラウン”で刷ってもらった子たちが、今度は東京神楽坂の望月製本さんで製本されました。
15.製本
実は、『喫茶柘榴』を作るときに、最初から決めていたのは、「雁垂れ」にしたいということでした。
漢字の部首の「雁垂れ」に似ているとかでこの呼び名らしい、と藤原印刷営業松房さんのワンポイントレッスンで教えていただきました。
飛んでいく鳥の羽の形にも見えなくもないような感じですね。
こんなふうに一枚の紙を折ってます。
遊び心があっていいなぁくらいの気持ちだったんですけど、強度も上がりますと聞いて即決でした。
そしてこの、折り目。(ごめんなさい呼び名とかあるのか?聞いてなかったかも)
この折り目があることで、本が開きやすくなるそうです。
開きやすい本、最高よね。
時々いますもの、強情な方。こちらは開きたいんだ読みたいんだ、って思っても閉じよう閉じようとしてくる方。
ご安心ください、『喫茶柘榴』は開きやすいです!望月製本さんが開きやすくうまいことやってくれました!
そして、本当は購入された方のお楽しみに取っておこうかと思ったんですけど、やっぱり載せちゃいます。
今回、口絵が入っているのですが、その絵「柘榴の夢」(←絵のタイトルね)の前にトレーシングペーパーを入れてもらっています。
「これ、入れるの簡単なんですか?」ってお聞きしたら、
「湿度とか気にしながらなので結構大変です」って仰ってましたw
とても素敵な加工なので、実際に触って、捲って、楽しんでいただけたらと思います。
さて、そんな素敵な製本をしてくださった望月製本さんへ行ってきた話です。
番外編:望月製本さんへ大人の社会科見学
東京、神楽坂。
大人の街歩きができる街として有名かもしれませんが、その奥には本関係の会社さんが実はたくさんあるんです。
本の流通の起点となる会社さんがあるから、というのが理由だそうです。
製本したてホヤホヤのものをその流通会社さんにすぐに納められる地の利ってことなんでしょうね。
そんな神楽坂の赤城神社の裏にある望月製本所さんへ伺いました。
入り口からしてもう、”本、作ってます”感がすごい。
代表の江本さんがご案内してくれましたよ。
入り口ではクロス張りの本(ノート)の試作をされていました。
こんな感じの!高級感!
スピンも色違いで2本!可愛いです。
「わー、可愛いですね、綺麗ですね〜」なんて興奮していたら、なんと、このノートをもらっちゃいました!嬉しい!
ノートを携え、他の機械も見せていただきます。
角を丸く加工するやつとか(ふわっと伝われ)、ぐるんぐるん回りながらパンフレットができていくやつとか(伝わらないか)を見せていただきました。
ちょうど舞台のパンフレットを作ってらっしゃるところでした。
(このご時世なので無事に舞台の幕が上がることをひっそり祈りました)
断裁機は、動かしているのを見せてもらいました。
もう見てるだけで怖いんだわ。刃渡り何センチなの?って感じです。
でも、切っているときの音はねぇ、気持ちいい音してました。
あと、切り方とかはちゃんと計算されているので、変な切り方をすると目印が見えなくなっちゃったりと、注意が必要なんですって。
算数できないわたしとかは絶対向いてないやつでした。あ、そもそも不器用だから絶対向いてないやつ。
ちなみに、これをやっている人には絶対話しかけちゃいけないそうです。
ちょうどこの機械の後ろに、わたしの『喫茶柘榴』がドーンって置かれていました。
はい、ドーン!
先ほど書いたように「雁垂れ」ですので、ふわっとしないようにギュギュッとしているんですね。
出来立てホヤホヤ。嬉しいです。
「一冊どうぞ」と貰いました。なんだろう、この、つきたての餅をその場でもらう感!
ホヤホヤの『喫茶柘榴』も携えてさらに奥へ行くと、そこには素敵なコーナーが!
活版!金属活字!
無意識に撮った写真に「圭」の字を発見👀!
皆さんも探してみてね?
圭くんファンのお友だちならきっとすぐに見つかるよ?
貴重なものを見せていただいたわーと思っていたら、なんとこちらも実際に見せてくださるということで!
活字をここにセットして
印刷先の本を機械の下に置いて、その上に折り紙のようなのを載せまして(昔のプリンターのリボンテープみたいなやつ)、グルンってして、ギュッと押すと(全部擬音語)
印字された!
”愛”が印字された!紺の布張りの本に白地もオシャレね!
そう、もうお気づきの方もいらっしゃるでしょうか。
このノート、先ほど入り口でいただいた、クロス張りの、あのノートです。
なぜかスペシャル名入れサービスみたいになってしまっていますw
大満喫で、見学終了!
また来た道を戻って入り口へ。
すると、入り口でまた先ほどのノートと同じものと色違いをプレゼントしてくださいました!
どっかで見たような色合い、、、
「某Tポイントカラーですね」ってみんなで笑いました。
でも、これ、すごい可愛いですよね。バイカラー!!
そして裏もバイカラーなの。継ぎ目どこだよ、綺麗過ぎるよ!
どんな技術なの?ってなりました。
冒頭で「社会科見学」と書いたのが伝わりますでしょうか。
小学生の頃、いろんな場所を見学してお土産をもらった懐かしい思い出。
大人の社会科見学、とても有意義でした。
ご紹介してくださった藤原印刷の松房さま、ご案内してくれた江本さまはじめ望月製本所の皆様、ありがとうございました!
こんなご時世なのに、貴重な体験をさせていただき、感謝です。
こんな風に、本当に素敵な皆様の協力があって、一冊の本が作られているんだなと、改めて感じることができました。
帰りに喫茶店でホヤホヤ『喫茶柘榴』を見つめながらコーヒー飲みました。感慨も味わいも深かったです。
さて、これにて「本作りのアレコレ」シリーズも終わりとなります。
今わたしの手元には、段ボールに入れられた本たちが沢山!
松房さまからのメールには
「ここからがスタートでもありますので、1冊1冊大事にお届けくださいませ!!」
と書かれていて、エールをもらった気持ちと、大切に届けたいというわたしの気持ちを分かってくださって一緒に作ってくれたんだなぁとしみじみしました。
はい、ここからがスタートですね。
『喫茶柘榴』のご購入方法等についてはこちらの記事をご覧ください。
Webショップ(BASE)からもご購入できるようになっています。上の記事にの通り、わたしへ直接メールorDMくださる方が、ちょっとだけ安いです。
では、また!
サポート頂けるととても嬉しいです🐶 サポート代は次の本を作るための制作費等に充てさせていただきます