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ロングコートダディ単独ライブ まさに全国ツアー「ふくらまくら」を見た
まず初めに言いたい。
配信のチケットを買って、本公演を観てほしい。
ついでに言うと、このnoteはネタバレなしで書くので安心して読んでいただきたい。
ロングコートダディ単独ライブ まさに全国ツアー「ふくらまくら」(7/1520:30)
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ロングコートダディが北海道に来てくれるとのことだったので、単独を観てみたい気持ちがあった私は迷わずチケットを申し込んだ。
正直、私はあまりロングコートダディを詳しくは知らない。
KOCやM-1など、大きな賞レースで観たことがある程度である。
先日のM-1ツアー函館にて、aikoの"ボーイフレンド"をそれはものすごく丁寧に、先輩を敬って熱唱していたことが記憶に新しい。
どんな印象だ。
ではその印象から本日、ロングコートダディ単独ライブ まさに全国ツアー「ふくらまくら」を観た感想を書いていこうと思う。
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全体的な感想を述べると、美しい。
只々美しい。
その美しさは、構成として整っているという意味もあるが、ひとつひとつのネタに編み込まれている繊細な感情の揺れ動きがいちばん大きい。
2本目のネタで心を鷲掴みにされた。
こんなところにフォーカスを当てて笑いに昇華させることができるのかと、本当に驚いた。
そのフォーカスを当てた部分が、あまりにも日常的に起こり得る"会話"だったからだ。
私も日常生活で思わず口に出してしまっているかもしれない、とハッとさせられた。
教養番組かしら…?
たった一言で傷ついたり、相手が傷つくかもしれないという発想がなければこのネタはできないし、ましてや少々デリケートでもある部分を笑いに昇華させることもできないと思った。
とても優しいのだな…。
そういった、優しさをベースに生まれたコントたちに胸を打たれたのはもちろん、しっかりと緩急があることにも驚いた。
順番があやふやで何本目か忘れてしまったが、5本目か6本目でドキッとさせられるシーンがあったのだ。
タイトルもネタバレになるので伏せるが、観た人は分かると思う。
しあわせな気持ちで観ていたところに、突如出現したドキッとした感情で、彼らは本当に人の感情を動かすのが上手すぎる…と頭を抱えてしまった。
そしてそれは、きちんと理に適っていた。
耳に馴染んだセリフが凶器と化した瞬間は忘れられない。
矛盾がないってすごいことだ。
コントなのに、フィクションなのに。
あの瞬間、コントを見ているだけなのに「今それを言ってしまってダメだよ!」と心の中で本気で思ってしまった。
それほど臨場感があり、心臓を鷲掴みにされてしまった。
このまま終わらなければ良いのにと思いつつ、どれも上質なコントでとにかく満たされていった。
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ラストコントについては、本当に何も触れないほうが良いと思うので書かないことにする。
正直、書きたいことがたくさんある。
それよりも、まだ「ふくらまくら」を観ていない人たちに、私と同じ感情になってほしい気持ちが10億倍くらい大きいので、配信終了後に気が向けば追記するかもしれない。
とにかくTwitterでも騒ぎ散らかしていたが、鳥肌が止まらなかった。
決して、室内が寒かったわけではない。
人ってこんなに長時間鳥肌立つことあるんだ、と初めて実感したほど、感動が身体に表れてしまったようだ。
好きなコント師の系統が似ている方なら、この魅力は絶対に伝わると思う。
正直、今年観た様々な単独ライブの中で、「ふくらまくら」が断トツで好きでした。
満足度が体感で1000%だった。
円盤が出るなら必ず手に入れるし、次の単独も観ようと心に誓った。
もしツアーで北海道に来なければ、この世界を観るきっかけは殆どなかったのだと思うと恐ろしい。
ロングコートダディ、北海道に来てくれて本当にありがとうございました。
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北海道ネタで、配信では変わっているであろうところの話を少しだけ。
摩周湖の型で作ったカヌレ、本当に夢があるね…。
カズチーとか、王道を行かないワードチョイスにニヤニヤしてしまった道民でした。
まさに夢心地な90分だった。
あのふたりに、夢で会いたい。