【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう_薄桜鬼_狂咲鬼哭_61水

 千姫の蘇芳香(すおうこう)の瞳には、うっすらとした絶望の色が宿っていた。京の鬼姫にとって、破壊は前向きで楽観的な解釈を持っていたこと思い知り、行為が苛烈になっていく二人に混ざれないことを思い知った。
 お腹の子。私と、薫の、我が、子。
 臨月の腹の中で息づき、母親がどんなに愚かな行為に走ったとしても、流れることなく母の胎内で成長し続けている――純血の生命力。
 狂気に呑まれることなく、自分が最終的に見送る側となってしまったのは、自分が母親になってしまったことが大きいのかもしれない。
 風間が腰を振り、千鶴が腰をくねらせる。ただそれだけなのに、肉がちぎれるような鈍い音が聞こえてた。骨が折れたような音も聞こえてきた。赤い血が見えて、肉片が飛んできたことを深く考えないようにしたのは、ある種の防衛本能が働いたからなのだろう。
 黒い狂気に身を任せて、黄金の瞳をぎらつかせながら、お互いの肉体を喰らい会い、精液と血を啜り、赤く濡れた唇で交わす接吻は、おぞましくもどこか浮世離れした美しさがあった。

つづく

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#風間 ×千鶴×千姫

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