【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう2_薄桜鬼_狂咲鬼哭_23
「なにを考えている?」
千鶴の意識を割るのは、不機嫌な風間の声だ。
声と共に、桜色の唇が塞がれた。歯列を割って侵入してくる肉厚の舌に、待ち望んでいたように自身のそれを絡める。
あいまの荒い呼吸音や、舌を絡めるごとに交じり合う唾液の味が、官能的な刺激が、理性的に働いていた脳を再び快楽の海に沈めて、鬼姫の動きを封じた。
「なにをって、鬼の角についてですが……」
「ほう」
口づけを解かれて即座に答える千鶴に、風間の顔が安堵で緩む。そして、どこか釈然としない顔になり、じりじりとした熱を宿した金色の瞳が、蕩けた千鶴を映した。
「なるほど、俺と睦みあっておきながら、そんなくだらんことに思考をさいていたわけか」
「そんな、くだらないって」
「実際、くだらんだろう? お前が角のあれこれを解き明かしてなにになる?」
「……それは、そうなんですけど」
「正直、気に入らんな」
「つづく」