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さっち式作詞マニュアル
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世の中、作詞の方法論は数多く語られているかと思いますが、今回はSHEAVES MUSICクリエイタースクールの作詞マニュアルの内容を公開してみたいとます。
僕なりの「作詞のやり方」やテクニックを交えて紹介していきますので、作詞方法の一つとして少しでも参考にしてもらえたら幸いです。
※このマニュアルは、作詞が初めての方から初心者を脱却したいという方に向けて作っています。
テーマ・方向性を決よう!
1.ジャンルを決める
まず始めに、どんな内容の歌詞にしたいのかを自由な発想で決めましょう。
例:
応援ソング・恋愛ソング・友情ソング・青春ソング・結婚ソング・社会への不満ソング・ほんわかした日常ソング・メンヘラ系ソング・面白ネタ系ソング
2.切り取る瞬間を決める
ジャンルが決まったら、どんな場面を中心に歌詞にするのかを決めましょう。
日常の1シーンや一枚の写真・絵に歌詞をつけるようなイメージで、その瞬間に何が起きて何を思ったのかを具体的に書き出して行きます。
架空の内容を自身の経験をもとに想像を膨らませながら決めて行くとよいでしょう。
例:
彼女からの突然のさようなら。
立ち去る彼女の背中が見えなくなってもずっと動けないままたたずんでいる。
こうなることはなんとなく分かっていた気がする。辛いけれど僕にはどうすることもできなかった。心にぽっかり穴が開いたみたいだ。
3.キーワードを決める
ジャンルが決まったらキーワードを決めましょう。
キーワードは、その歌詞において重要なアイテム・出来事・言葉など、曲のタイトルやサビの一番聞かせたい部分に使えそうなものを選ぶとよいしょう。
例:
恋愛ソング → 好き、出会い、さよなら、LINE
青春ソング → 夢、約束、海、星空、自転車
結婚ソング → 指輪、愛、ドレス、ありがとう
4.登場人物の詳細設定を決める
自分を含め登場するすべての人の設定を決めて行きましょう。
年齢・性別・境遇・感情・行動など必要に応じて具体的に決めて行きましょう。
例:
私 = 高校生3年生、女子、片思い中、空回り、気付いてもらえない、卒業したら離れ離れ
君 = 同じクラスの同級生、サッカー部、背が高い、笑顔がかわいい、他に好きな人がいるかも?
単語を集めよう!
テーマ・方向性にまつわる単語・連想できる言葉を集めましょう。すべてを歌詞に使う必要はないので、とにかく思いついたものを全て書き出していきます。
作詞を進めながらアイデア膨らませ、思いついたものをどんどん書き足していきます。
実際に曲が完成するまでは曲・メロディ・歌い手との兼ね合いで歌詞の変更をすることもよくあるので、いろいろな視点から利用できそうな言葉を集めてみましょう。
例:
ジャンル → 青春ソング・恋愛ソング
場面 → 二人並んで自転車をこぐ、学校の帰り道
キーワード → 自転車・まだ帰りたくないな
単語 →
自転車・二人乗り・登下校・通学路・帰り道・寄り道・遠回り・タイヤ・車輪・ブレーキ・ペダル・サドル・荷台・ハンドル・ かご・ サビた・曲がった・ へこんだ・穴の開いた・うるさいブレーキ・泣き虫のブレーキ・ 駐輪場・待ち合わせ・いつもの曲がり角・風・ 空・雲・君と同じ自転車
など
歌詞を書き始めよう!
ここまで準備ができたら歌詞を書いていきましょう。
実際に作詞をする際は、あらかじめ曲やメロディーが用意されているかいないかで書き方が変わってきます。
まだ曲が無い場合は、メロディーを想像しながら進めると書きやすくなると思います。
すでにメロディやその譜割が決まっている場合はそれに合わせた文字数で書く必要が出てくるので注意が必要です。
1.書く順番を考える
どのセクションから作詞をしていくのかを決めましょう。
サビに一番表現したい内容が書かれることが多いので、そこから書き始めると進めやすいです。
もちろん曲の冒頭などほかのセクションからでも大丈夫ですが、ここではサビからの流れで進めます。
サビができたら1番の完成を目指してAメロ・Bメロを書いていくか、2番3番のサビを書いていきます。
人それぞれ書きやすい方法が違うと思うので、自分に合った書き方を見つけるためにもいろいろな流れを試してみると良いと思います。
2.サビの冒頭を決める
一番メインとなるシーンをイメージして、キーワードを軸に表現したいワンフレーズを考えます。
「人/物」「言葉/会話」「動作/様子」「背景」などその時の感情を表現できる言葉を、単語でも文でもどちらでも良いのでまずサビの頭に置いてみます。曲の中で一番重要な部分になるので、印象的な言葉や文章になるようなことを狙って書くようにしてみましょう。
例:
物 → 「君がくれた耳飾り」「写真の中の笑顔」
人/動作 → 「遠ざかる君の背中」「目が合うと君は微笑んだ」
言葉 → 「いつまでもそばにいて」「ありがとう さよなら」
様子/背景 → 「真夏の空に降り注ぐ 星たちは…」
人/動作/背景 → 「青く吹き抜ける風に背中を押され 走り出した僕らは…」
3.サビを完成させる
サビの頭が決まったら、それを広げたり掘り下げたりして詞を書き足していきます。
サビ一つとってものいろいろなパターンで構成されていることが多く、同じ内容でも工夫次第で何通りもの歌詞を書くことができます。その中から一番よさそうなものを選びます。
僕が以前書いた「じてんしゃのうた」という曲のサビを例に挙げて見てみましょう。
踏み込むペダルの強さを
君のそれに合わせて
街を染める夕日は
二つの影を引き延ばしていく
風の音 君の声
こんな時間が永遠に
続けば…なんて
いつもと同じこと話しながら
これをパーツごとに分解してみると
前半
「踏み込む~」+「街を染める~」
後半
「風の音 君の声」+「こんな時間が~」
このように前後半パートで分けることができ、それぞれに複数のパーツが含まれていることが分かります。
一つの言葉をひたすら連呼したり、似たような単語を並べたりだけでも面白いですし、長い文章ひとつだけというものも作れるでしょう。
実際にはいろいろなものを組み合わせて書くことが多いかと思います。
ここでポイントとなるのは文章間の脈絡は無視してOKという事です。つまり、パーツが出揃ったら並び替えをしてみるというのも有効な手段となり得ます。
4.サビ以外のセクションを書く
サビができたらAメロBメロや2番を書き進めましょう。
1番と2番の内容は必ずしも変える必要はありません。「サビが全部同じ」「Aメロが同じ」「Bメロが同じ」こういった曲はたくさんります。
曲の長さやテンポなど、構成によって必要なセクションも変わってきます。必要に応じてCメロやDメロも書いていきましょう。
表現技法を使ってみよう!
世に出ている多くの歌詞は、作文や詩などで使用する様々な表現技法を用いて書かれてます。
また、作詞ならではのテクニックを合わせて使うことで幅広い言い回しができ、より良い歌詞が書けるようになると言っても過言ではありません。
ここでは作詞に役立つ表現技法をいくつか紹介します。自身の歌詞にも積極的に取り入れてみましょう。
1.比喩
比喩(ひゆ)とは、「たとえる表現方法」です。
物事を説明するとき直接的に形容・描写をするのではなく、たとえを用いることで理解を簡単にしたり、逆にぼかしたりすることができます。
比喩にはいくつか種類がありますが、ここでは「直喩」「隠喩」「擬人法」「擬音語/擬声語」を取り上げていきます。
a.直喩
直喩(明喩)とは、「(まるで)〜のような」「〜みたいな」などの言葉を使い、ある対象を別のものにはっきるとわかる形でたとえる表現方法です。
例:
「あなたの笑顔はまるで花のようだ」
「まるで死んだように眠る」
「君の心はガラスのように繊細だ」
b.隠喩
隠喩(暗喩)とは、「まるで~のような」「~みたいな」という比喩だとわかる表現をせず、「~は…だ」と言い切った言葉でたとえる表現方法です。
例:
「あなたの笑顔は太陽だ」
「私のガラスの心」
「彼は悪魔だ」
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